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いつまでにどの程度進められればいいのか

2021.07.13

いつまでにどの程度進められればいいのか
 進捗と合格の目安について
 ○小学編    次回 中学編
 ○入会学年による影響
  小2入会の実際
  例えば、小2の夏に入れば、おそらく計算マスターになるまでに、少なくとも6か月を要するであろう。小3になる前の2月には、割合導入が可能となろう。定番の「割合導入ドリル」レジュメをやれる。おそらく小3の春には割合概念を獲得している。こうして小3からは様々な割合概念のインプットが試されることになろう。「割合超入門ドリル」や「割合フローチャート」などが投入されることになる。これらのレジュメは一度では済まない。理解不十分として何度かやる。次に、「割合の定義」レジュメをやる。割合を初めて定義から勉強することになる。これはなかなか難しいかもしれない。ここで「単位当たりとは何か」というレジュメを挿むことになる。次に、「割合感覚基礎ドリル」「割合感覚ドリル」と基礎固めが進められる。これらが終われば、「理解度テスト」を受ける。合格ならいよいよ「算数の魁」に進む。以後→「ようなもの」「算数の魁2」「思考の硯」「算数の鍵3」など時間的に余裕があり多様なレジュメを進められる。
 目安としては、小4になって、「思考の硯」なら問題ありません。小4までに、「割合問題編」「小学思考の素」「その他の問題編」まで終わっていれば、かなり安心できます。
 ○大切なこと
  必ず問題は考えて解け! 解説してもらってわかった、という終わり方は決してするな!
  早く早くと進めることばかりに気を取られて、よく考えないで、答えが「合った、間違った」ばかりに一喜一憂する、いつしか答えさえ合えばよしとして、答えさえ合えばカンニングも厭わないという本末転倒の取り組み方をする子が昔から出てくる。
 これは家庭、親の態度も大きく影響し、遅いことを詰る、早く早くと急かせる、これをやると子どもは焦りじっくりと考えることをしなくなります。
 私も説明を安易にしていたこともあるのかもしれません。算数が進んでいると思っていたのに、蓋を開けて見ると、適性が全くと言っていいほど解けない、最近、そういう子が出る、ごまかしがあったことは間違いない。見事に騙されたということになる。
 できたか、できないか、わかったか、わからないか、そこのところを正直に対峙しない子は、結局身を滅ぼす。問題に対する態度が、幼い、甘いということなのであるが、こういう子の共通点は、私のいるところで問題を解いたことがほとんどない、時間がかかる、結局家で解いてきた、そういうことが多い。家で解いた、という子の合格率は極端に悪い。
 さて、小2入会の場合の例を見て、お分かりになるだろうか。
 小3ではどうか。まだ早いというので、のんびりしていると、結局小4入会と変わらないことになる。
 ここで小5入会の場合の辿る道を見ておこう。
 小5に来ても、分数からできないのはほとんど変わらない。つまり、小2と変わらないのである。ここで3か月ほど時間を取られる。するともう7月である。ここで割合導入を始めると、これまでの例では、年を越してもようやく「割合問題編」でウロウロしていることになる。そのまま6年を迎える。
 ここで断っておかなければならないのは、適性問題を有意的に進めるには、「推理の素」成功裡に終わらせていることが最低条件である、ということである。成功裡とは、合格ハンコ率80%前後のことをいう。もっとも新しい考え方をいろいろと学ぶ段階においては、解説してもらうことも多いとは思う。しかし、一度解き方のバリエーションを学んだら、もはや解説は原則なしで解けるようにしなければならない。気になるのは、まず、式がない、あっても殴り書きで、解への道筋が読めない子がいること。そして何よりも致命的なのが、図がないことだ。図で考えていないのだ。それでわからないのは当たり前だろ。
 私が、図をかいて解くように指導した子が、小6になって、かなり解けるまでに成長している、ことは図をかいて解くことの大切さを教えている。
 図をかくというのは、図で事実を確かめながら把握していくというのが正確かもしれない。図は、事実を理解していなければかけない。図をかかない子に「図をかきなさい」と言うと、必ず手も動かさないで、一時間も二時間も何もしない。
 事実を読み取り、図にして、いや図にしながら考えることが、図をかく意味、目的である。
 図にかかない子は、事実の読み取りができない。

 小5入会では、正直時間が足りたない、そのことはいずれ本人が悟ることではある。
 もちろん過去には小5どころか、小6でも成功者はいた。そうした不利を覆すだけの能力に恵まれた子たちであったこと、たまたま私の指導が、25年、令和2年方式であったこと、などが、重なったことが大きい。

 こうして、小4入会が、譲歩してギリギリと思う。
 小2がベスト。一旦入会したら、勉強最優先にしないと早期入会も意味がない。
 よくあるのは、「まだ慣れないから」とか、「まだ小2だから」と引くことだ。そのことの重大性を悟るときが、必ず来る。
 大手かなんか知らないが、私から見ればなんとも生温いやり方だと思う。もちろんトップ層には優秀な子たちがいることは知っている。しかし、それは2割にも満たない。その他の8割は使いものにならない。竹の会に大手から来た子たちを見ていると、貴重な二年間前後を大手でなんとも駄に過ごしてきたことかと思う。早くから大手に行ってこれである。この程度である。能力はあったのだから問題は大手方式のぬるま湯指導にあったことは間違いない。テキスト、講師、授業の三種の神器である。子を大手に通わせる世間の親はその圧倒的なる信者であるから、どうなろうと私の知ったことではない。底辺に落ちこぼれていくのも自業自得である。
 子どもの指導というのは、わたしには、何が本質か、手に取るようにわかる。持って生まれたDNA的制約は抗えない。だからその制約が決定的でないことを祈りつつ、どこまで脳を拓けるか、それこそ勝負である。

 さて、竹の会で、レジュメを基準に、進捗を測るとしたら、一応以下のようなことになろうか。
 「推理の素」を小5までに終わらせること。
  推理の素は、算数の魁→思考の鍵→割合問題編→新小学思考の素→その他の問題編
  の流れで言えば、その他の問題編の次に位置する。
  推理の素→思考の源→1%下巻→入試速解→2018算数
  他に、算数の鍵系列の流れもある。
  小2入会であれば、小4までに、少なくとも推理の素までは終わらせる子が出る。
  小4入会では、かなり微妙である。ましてや小5からでは、正直予測は立たない。
  
  ○図をかかない子は伸びない!
   図というのは、複雑な事実の関係性を見事に単純化する最強の方法ですよね。図をかけ!というと、はたと思考停止する子がいますけど、単なる訓練不足なのか、能力の問題なのか、です。抽象化訓練というのは、これから竹の会でも力を入れていくつもりだけど、実は、まだ研究中というか、それでも十冊は読んだのだけれど、まだ読み足りない。もう少し待ってくださいね。必ず教材化して、訓練しますから。
 
 獲物は一発で仕留めろ!
 問題は獲物と思え!問題を解くとは、獲物を仕留めることである。これを猪を狩ることに喩えてみよう。獅子は、一撃で仕留めろ! よく失敗して何度も何度も挑戦するという子たちがいるけれど、仕留め損なったら、それで終わりである。

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