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中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

トップ都立中高一貫校かトップ都立高校か/小石川という天才引き寄せ装置/日比谷、西という3年型都立の成功/竹の会の歩く道

2017.01.27

 おはようございます。指導のある日の朝は起きるとすぐ課題の添削に取りかかります。前日までに解説レジュメと次回課題を準備してあとは添削のみという状態にしておいて、朝取り組むということをずっと続けております。研究と執筆の時間が、特に、わたしの場合は何もしない時間というのが後々にいろいろなアイデアにつながることが多く、そういう時間もふくめて、足りないということを実感しております。できれば、将来的には「渋谷B」は廃止したいというのが本音です。「渋谷A」にしても、とにかく定数を減らしたいと常々思ってきました。また一学年は5人以内と決めていましたが、熱心な親御さんの希望に抗しきれず定数超になってしまったことを少し後悔もしています。定数超になるとどうしても下の学年の入室を断ることになる、塾全体としてのバランスを欠くことになる、各学年をバランスよくとっていきたい、そういう計画がまたしてもわたしの意志の弱さで崩れてしまいました。

 去年もそうでしたが、竹の会には、特に、小6とか、小5の問い合わせがよくきたと思います。そして去年は小5について入会試験を実施した回数も多かったと思います。今は小4にしか用いない「入会試験Ⅰ」を小5に使いましたが、それでも不合格になる子が続出しました。原則として、すべてお断りしてきましたが、仮に小5の段階で合格したとしても、わたしにできる仕事の内容がかなり意に沿わぬものになるということは前提としての入会許可となります。つまり、わたしが縦横無尽に力をふるわせてもらって指導を尽くすということにはならないということです。小5でも小6直前にきた子というのは、本来なら1年かけて思考の基礎を作り上げて、すわ適性訓練のスタートということになるのですが、これから小6という場合、まず計算からというのではあまりにも遅くわたしの手順ではないということです。小6前後にくる子というのはこの基本のところからできていないことが多く、本来わたしのやる手順、仕事ではない、つまり、わたしの意図した仕事をやらせてもらうということではなく、わたしには不本意な、後追い、不確実性に満ちた指導ということになります。いわゆる後手の指導です。力がつききっていない状態での指導ですから、基本的なものを学ばせながらそれと同時に受検指導が可能かということをにらみながらの指導です。ところが、当の子どもにはそのような危機感はなくのんびりと課題なんかもやったりやらなかったりとやるわけですから当然間に合わない。このわたしの思うような仕事をやせてもらえないというのは、こうした入会時期の遅い子ばかりではなく、早くに入会したとしても、能力的に無理であったというケース、そして能力には問題なかろうとしても、勉強最優先の家庭ではない、受検についても父母の間で意見が統一されていないとか、勉強よりも家庭の触れあいを優先とか、勉強だけが人生ではないという価値観がいたる場面で顔を出すという家庭です。これだとどうしてもわたしの思うような指導は進められない、ですから失敗する蓋然性がしだいに高くなっていく、それがまたわたしのストレスとして蓄積されていくということです。わたしには、子どもに打つ指導の手順というものがあり、次はこれ、これができたらこれ、というように手を打っていくわけです。困るのは、大手塾の親のように、「わからない」とき教えてやる親です。わたしとしては、問題の正解さえ出してくればそれでよしなどとは考えてない。わたしは思考を診ているのです。この程度のこの問題でどのように思考をはたらかせられるかを診ているのです。ところが、親が解いてしまっては、わたしの子どもの思考段階を診るという目論見は微塵に砕かれてしまうでしょ。それに親の教える解法というのがたいていは気に入らない。方程式思考がわたしには気に入らないのです。またより基本習得の過程で親が解いてどうするのですか。親が教えたというのはすぐわかりますよ。ここでもかっこなんか使って方程式思考を無意識的に使っている。だからすぐバレる。わたしは方程式なんか使わないのですぐわたしの解法ではないとわかります。

 それから早くに入会しても、能力的に無理だという子はいます。竹の会では、入会試験を実施していますので、そういう子は入会できないことになっていますが、平成27年以前の入会試験については、やはり正確に能力審査ができていなかったと思います。特に、小3の2月入会について、適切な入会試験を準備できなかった。さらには、今の「入会試験Ⅰ」は小4に使うのが最適とわかるまでに時を要したため、小5や小6にまで使ってきた経緯がある。28年受検の小6の小石川受検組というのは、小4以前の入会の子たちがほとんどで、「入会試験Ⅰ」でいずれもA合格をとった子たちでした。この子らが早稲田進学会の模試で常に成績優秀者に名前をのせてきたことはつとに知られていることです。かれらはそれぞれの事情を抱えて小石川には失敗しましたが、両国なら全員合格と見ていました。かれらはもちろん区立中ではトップで活躍しています。入会試験に合格したとしても確実ではない。だから入会試験に合格できなかった場合はなおさら不確実性が増すことは当然です。こういう子たちの中に時として指導が不毛な結果に終わるという子も含まれうるわけです。子どもというのは追い詰められるとカンニング類似のことはやります。それがバカなことと自覚しないのです。当人はその時の心理状態からやってしまうのです。わたしがこれはなかなか解けないはずだと経験的に位置づけている問題を短時間に、たいていは式を書かないのですが、正解を出してくる、わけです。中には、正解に合わせて、式をでっち上げる子もいました。決してバカではない、むしろ知能の高い子でもこういうことをやるわけです。これはこれとして難しい指導を強いられますが、そもそもの、あたりまえの問題状況の認識が「できない」という子がたまに紛れ込むわけです。こういう子はすべての問題がわからない。だからすべて説明しなければならないし、説明してもそれが次の類似の問題を解くヒントにもならないのです。

 こうしてわたしは正確に子どもの知能を測定する入会試験の制作にずっと頭を悩ませてきました。幸運だったのは、現在の「入会試験Ⅰ」を得たことでした。当初はその予見能力を信頼して、小5に重点をおいて使ってきましたが、次第にこれは小4にもっとも優れて予見性を発揮するということがわかってまいりました。それでは、小5対象はどうか、ということで今は「入会試験Ⅲ」がまだ検証段階ですが完成しております。小3につきましては、「入会試験ゼロ」というのを何度も試しては作り直して、今にいたっています。能力チェックのところで間違って、指導の無理な子を入会させることのないようにと細かな検証を重ねております。

 わたしが入会試験にこだわるのは、わたしがきちんと仕事をしたいからです。本来なら小4の8月前後にきてもらえれば問題ない。入会試験も完備している。それでわたしは小4の8月、正確には、小3の2月から3月期(入会試験ゼロ対応)、小4の4月~8月(入会試験Ⅰ対応)の子たちを求めています。わたしに思うように仕事をさせてもらえる時期です。遅れて来た子についての、後追いの指導では、不本意な進捗が目に見えているのです。

 竹の会は、入会すれば、そしてわたしの指導を受ければすぐわかることですが、たちまち子どもに変化がある、子どもが自信をつけながら、勉強というものに目覚めていく、そして次第に思考力というものに目覚めていく、そういうことを目に見えるほどに確実に現実にしていく、奇跡の塾です。もしそのような奇跡が起こらないとしたらそれは指導が無理な子に限られます。だから竹の会はすべての子に奇跡を起こすなどとは言っていません。竹の会には指導できない下限の子がいるのです。そのことは認めているからこそ、入会試験を実施していますし、入会試験をクリアしても万が一そういう子が紛れ込むことも否定しておりません。まだ入会試験の精度が完全ではないからです。さらには、入会試験不合格者の入会というものを去年だけの特例として仮合格ということですが、認めています。これは子どもさんの性格的な質のよさと親御さんの熱心さ、特に、竹の会に対する真摯な対応というものを評価してのことです。また去年は生徒がいくら募集してもこなかったということ、つまり教室がガラガラだったという背景もあったと思います。たださすがにこれは無理だったという子については退塾ということもやむを得ないことでした。今後もその可能性は否定しません。ただ子どもの勉強にかける真摯さ、親御さんの子への思い、情熱などを見ながら現実に即した判断をぎりぎりまでしていきたい、それで力が及ばなければ素直に力の及ばなかったことを謝して退塾という選択を認めていただくしかないとは常に心の底では覚悟しています。

 竹の会は現代の奇跡の塾です。渋谷の、そう、駅から歩いて10分ほどのところ、そこはほんとうに静かな一角にあります。人数はほんとうに少ない。学年の区別もない。わたしがひとりで細々と営んでいる、ほんとうに小さな塾です。竹の会ができたのは、昭和60年10月のことでした。1985年のことです。今は2017年ですから、今年で32年目になります。渋谷教室は2012年5月からですから、5年目です。今年の5月6日で満5年です。もうほんとうに細々と潰れないでやってこれた、それこそが奇跡なのかもしれません。渋谷教室の今、この時は、わたしがこれまでに完成させてきた集大成、達観の指導理論の最後の実践の場、もうこれから先にどれくらいやれるか、もう二度と竹の会のような塾がこの東京に現れることはない、なぜなら、竹の会はわたしが30年かけて作り上げてきた奇跡の指導体系だからです。

 この今の竹の会に出会ってわたしの指導に巡り合えることは奇跡の邂逅だと思います。みなさまの奇跡との遭遇を心よりお待ち申し上げております。

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