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2017.01.10

 本日は朝から仕事に追われていましたが、疲れがたまっているためか、途中でこんこんと眠り込んでしまいました。体の方はひたすら体力の回復に向けて活動しているようです。わたしが感心したのは、傷ついた狼が洞穴に横たわりひたすら傷の回復を待っているという文章でした。傷を回復させるためには何も食べないで寝ているのが一番いいのだという論です。現代なら病気になれば体力をつけるためと称して、点滴をしたり、栄養剤を処方したり、栄養価の高いものを食べさせたり、するはずです。ところが、病気を治すには、「空腹」がいちばんというのです。現代医療がやたら投与する薬についても、自力回復の妨げになるのではないかという危惧を投げかけています。

 今日は大量に提出された課題の山について、返却のための準備をまず進めました。課題については、提出分についての参考答案と解説を用意し、次回の課題を添付することがまず第一段階です。これが終わると、今度は朝などに添削します。新課題については、新しく執筆することもあります。その後、次の指導日に渡す予定のレジュメ集を印刷しました。それから小3を想定した「魔法学校の割合教室」の執筆に入りました。書き始めると、どうも難しくなる傾向があるので、用心はしていましたが、やはり難しくなってしまいました。それでまた書き直したりしていたら疲れたので、途中で横になって体を休めてたら眠りに落ちました。眠ると頭がすっきりします。

 今日は高校入試について書いてみようと思い立ちました。本年は、都立高校受験はありません。というか都下の高校を受ける受験生そのものがいません。ただ高校受験、特に、トップ都立高校、つまり日比谷、西を受けるという生徒、あるいは戸山を受けるという生徒が、一様に直前に英語で思うように得点できないという現象について、指摘しておこうと思いました。日比谷の英語でまず生徒が訴えてきたのは、時間内に読み切れない、ということでした。平成27年戸山、平成28年に戸山に合格した生徒がちょうど同じ現象に悩みました。さらに、独自校の英作文について、どうも対応しきれていない。戸山受験生のときは、いずれも受験直前の11月のことでした。指示をしたのは、スラッシュ・リーディングをすること、時間内に読み切れないという点については、まず設問を読み、次に長文にあたる、という苦肉の策でした。英作文については、模範短文の暗記を指示しました。

 これまで独自問題の英語対策として進めてきたのは、5文型思考の確立、短文の暗記でしたが、特に、中2期に1冊訳しきるということを指示してきましたが、実は、これをわたしの指示通りに一人として実行した者はいなかったのです。思い返せば、平成10年に早稲田実業高校に合格した鈴木君が中2のときに英文書をひたすら訳していたことがありましたが、それがよかったのか、慶應や早実などの英語について時間内に70%前後とれるようになっていたことです。中3の11月頃に、日比谷・西レベルの英語で失速するのは、ある程度想定されていたことではあります。なにしろわたしの指示を実行していないのですから。

 実はわたしにも一抹の責任はあるかもしれません。これまで与えてきた英文書が難解すぎたきらいがあるからです。それで去年からわたしは何かいい英文書はないかと探してきました。原書を読むというのはやはり無理のようです。今の中学生は、中間や期末、それに部活に追われて、じっくりと取り組むには忙しすぎる。

 竹の会の英語指導は、受験英語を念頭に、5文型思考で読解する能力を培う、ということに帰着すると思います。中1の初期はとにかくレジュメで鍛えていく。ある程度進むと、拙著「新英語指導案」に取り組む。これには、受験に必要な知識が網羅されており、都合7回も解き直しをやれば相応の力がつくように作られています。もちろんこのテキストを進めている間にも、重要な文法などについてのレジュメを配布します。英文読解訓練については、関係代名詞をマスターした段階から、かつてプログレスの副読本(絶版)の中から抽出した英文について、わたしが5文型で解説したものをまずやります。その次なんですが、実は、これまで高校用英文解釈初級という版を重ねた小冊子を使っていました。ノートに書いた訳をわたしが添削するという指導法をとってきました。これが終わると、これまでは原書などを与えて、英文の訳に没頭しろ、というつもりでしたが、結局何もやらない、やらなかったわけです。これがここ数年の独自レベルの英語に逡巡していることの真の原因であろうことは認識しておりました。

 そこで現中1については、早くから「英文の構造」という、わたしの執筆したレジュメ集にまず取り組ませております。5文型ということがまだ浸透していないため苦労しているようです。手順としては、その後、プログレス副読本の英文を詳説した、わたしの執筆の解説書を進めてもらうことには迷いはありません。ここから先がこれまでの手順を変えます。高校用初級については、すべてレジュメにして、詳しい5文型による分析を試みた解説書を執筆することとしました。そしてその後の指導には、大学入試の世界では名著と言われている書物で扱われている名文を蒐集して、ここでも詳しいわたし流の解説を執筆することとしました。現中2は、プログレスの英文については、今現在進行形ですが、その後の指導は同じです。竹の会には、「入試英語指導案」という、傑作があります。主として、受験英文法を扱ったこの書は、十数回読み込むことが、読み込まなければ効果がない、読み込めばこれほど役に立つ本はないと言われてきました。27年戸山合格者はこれを十数回読み込み、国学院久我山高校の英語で90点超で合格していますが、28年戸山合格者は一度も読まずに久我山を落ちています。27年合格者は、「この中からすべて出た」と言っていましたが、その通りなのです。このテキストはわたしが難関高校の英語問題を分解し、文法事項を整理して、こつこつと書きためてきた、それをさらに5文型思考で整理し、編集したものです。そもそも高校受験の英語というのは、出題事項が限定されています。大学入試でもっとも重要とされていることが、それのみが高校受験では問われる。だから高校受験の英語は対策がとりやすいのです。

◎魔法学校の割合教室 執筆開始

 小3にもわかる割合の話しということで、去年からアイデアを書きためてきましたが、2月からの使用を念頭に本日から初稿に挑戦いたしております。「割合」というものをどう説くか、この点について、今回もやはり腐心しました。現在竹の会で割合の導入段階で使われている、定番の「算数の道」は、100ページ以上ある大著ですが、これまで順調に子どもたちを割合の世界に道案内してきました。ただ中には、かなり難解なところもあり、やや不適切であったか、と思わないところもなきにしもあらずでした。

 現在小3の子が、小5や小6をも凌ぐ、99%の正解率で、計算300日を解いていますが、その子は小5や小6の子たちが躓く逆算もたちまち理解してしまいました。去年の末に執筆した「魔法の逆算」と「逆算武者修行」がかなり効いたようです。さてそこでわたしは割合もこれまでとちがった視点から説明していこう、なんとか小3にもわかるようなものにしていきたい、という野心をもってしまったのです。

 割合の考え方については、竹の会の子たちならだれでも知っている、ミクロマクロの理解というのがありますが、これについては、もちろん変更を加えるつもりはありません。いやこの思考枠組みをさらに進化させた理論を今思考中です。強いて名称をつければ、縮小の魔法、ということになりましょうか。割合の世界では、とにかく「1」を中心に回ります。この「1」はもともとの量を縮小して「1」にしたものです。小3の子にこのへんの論理をどう説明するか、がひとつの課題でした。それから「%」という記号の定義についてです。あるいは「割る」ということの意味についてです。長い間、割合指導をしてきた経験から、子どもたちが「わからない」とするところが自ずとわかってきます。「の何%」という論理、「15gが3%にあたる」というときの鳥瞰図、「3%とった残りの3%」という論理。躓くところはだいたい同じです。これまでの指導経験からそういうところを拾い上げて、新たな視点で説明しなおし、練習問題を創作し、もって訓練に資する、そういう趣旨でとにかく初稿に取り組みました。算数の道では、例えば、4%の食塩水からその20%を汲み取り、という文章では、混乱を起こしがちでした。これは、元にする量をしつかりとふまえて理解していないからです。

 とにかく今日は疲れました。また次のアイデアをしっかりとPagesに書き留めていかなければと思っています。

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 竹の会を代表する英語テキスト

 

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