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公立中高一貫校の受検を終えて、激動の一週間

2016.02.11

 おはようございます。2月11日になりました。ようやく今日は心が平静に戻りました。9日は、頽れそうになる心を支えられるのか、頭は真っ白でした。思えば、6日の九段中等の発表、9日の都立中高一貫校の発表と3日から激動の一週間でした。

 いろいろ思うことはあります。特に、小石川については、当然開成中、女子学院、桜蔭などを筆頭に偏差値の高い私立難関中の有力な併願先として、難関中受験生の8割が小石川を受検する、ということは前提でした。ですから、去年の夏は、一日7時間の勉強を希望しました。しかし、実際に、それに近い勉強をしたのは、小石川志望の女子と九段志望の女子だけでした。小石川志望の男子については、毎回の指導日に勉強時間を尋ねても、3、4時間という答えしか返ってきませんでした。それでは勉強しない時間というのは何をしているのだろうかとよく思いました。27年に桜修館に合格した女子がこなした、私立最難関の灘、開成、麻布の算数の問題の中でも特に難問ばかりを集めたレジュメ「推論算数第三期」というのがありますが、今年の小石川受検生は遂にはそれをやるまでの時間がなかった。それどころか、「算数をクリアーにする」も中途まで、続編の「続算数をクリアーにする」もやれませんでした。その原因は、すべて夏に帰します。夏にやれなかったレジュメを9月以降に持ち越したことが響いたのです。

 合格と不合格は実は紙一重ということです。わたしは夏に一日7時間の勉強を希望はするけれどそれは強制できることではない。なにしろ高校受験の中学生だって、わたしが希望した英文解釈のテキストなどはとうとうほとんど手もつけられずに終わっていますから。「入試英語指導案」の7回回しだってやれてない。去年の戸山合格者は不満足ながらもとにかくわたしの指示を実行したという意識はありました。だが、今年はそれがない。わたしの気分がすぐれないのもそういうこともあるのかもしれない。

 ただ今年は公立中高一貫校の指導では、竹の会の中ではなかなか合格はんこを取りながら進めれない組についての指導のやり方を変えました。これまで所定のレジュメについて合格はんこをとれなければダメだとしてきましたが、実は、小石川を除いてはそんなにしてなくても合格できるのではないか、ということをわたしは思い始めていたのです。それでなくても竹の会の子たちは、できないという子たちでも、計算力は卓越しており、割合などの基本は徹底して鍛えてありますから、他の塾の子たちとは質が違います。そこでこういう子たちについては、基本的なレジュメの7回解き直し、そして作文の指導に力を入れてまいりました。白鷗に合格した女子にしても、富士に合格した女子にしても、模試ではとても合格できる成績をとってきたとは言えないのです。そういう子たちも竹の会の子であれば指導のやりかたを工夫すれば、つまりは、そんなに高いレベルにもっていこうとしなくても、合格できるのだということを証明した形になりました。

 九段に合格した女子のお母様から聞いたのですけれど、千代田区にはエナが進出し、区内枠にもクラスにエナが5人いたと言ってました。小5からエナに通っていた、そのエナ組は全員落ちたそうです。あるいは、富士に受かった女子から聞いた話しですが、自分の小学校から他に3人が富士を受けたけれどみな落ちたのだそうです。

 白鷗、富士の受験層には私立併願の子がほとんど含まれていない、最初から富士、白鷗のみという子たちがほとんどである、ということは、平成28年度入学者決定手続状況(東京都報道資料)を見ればわかります。白鷗は、辞退者は男子1人、女子3人だけです。また、富士にしても、辞退者は、男女とも各3人だけです。最初から、「白鷗に行きたい」「富士に行きたい」という子ばかりです。

いや、この傾向は、他の都立でも変わりません。都立御三家の一つと言われる武蔵にしても男子5人、女子7人です。もっとも武蔵が今でも都立御三家と言えるのか、疑問ですけど。23区の桜修館は負けてない。その桜修館ですが、男子4人、女子13人です。女子は私立難関併願者が多いと推測されます。都立御三家の一つ両国は、男子10人、女子2人です。こちらは、男子が私立の併願先となっています。これは小石川までは自信がないという男子層が流れているのかもしれません。多摩地区の都立はまず私立難関の併願先ではありえないのが現実です。

 さて、その小石川ですが、男子15人、女子15人の辞退者が出ています。去年より増えています。小石川のみが私立難関の併願先であるという姿が浮き彫りになっています。

 小石川中等に合格するには、必要とされる勉強というものがわたしにはよく見えていましたし、それを実行できる者のみが合格できるのだということもはっきりとわかっていたつもりです。

 特に、男の子というのは、自分に甘いと思います。自分の評価が高くて点数のつけかたが甘い。それで平気でほどほどにして力を抜く。わたしが7時間と言って、3時間4時間、あるいは0時間でも平気です。勉強なんかそっちのけで自分の趣味を優先させる。それでも「受かる」と思っている。これに対して、女子は、志しの高い女子は、自分に厳しいように思います。

 見通しの甘さも男の子に多い。平気で「なんとかなる」と思っている。あれもこれも自分のやりたいことをやってなんとかなると思っている。しかし、現実はそんな甘いものではない。小石川なら男女それぞれがたった80の席を争って試験に臨むのである。その席を開成、麻布、桜蔭、女子学院その他の難関私立受検の子たちが、すなわち小4からほぼ毎日進学塾に通い、その中で天才との誉れの高い子たちが一斉に小石川をめざすのである。そういう中にいるという自覚もなくのんびりと夏をだらだら過ごす、これで受かるはずはないのである。小石川を受けるというのはそういう覚悟がまず問われるのである。

 いや高校受験にしても日比谷、西ならこれは超秀才の戦いである。こういうところを受験して受かるというのは、9科目すべて5の生徒が多数を占める、そういう中で受かるというのは、のんびり時間を過ごす、部活に時間を潰すという人には土台無理なのである。少なくとも小6の4月からそのために努力を積み重ねてきた人たちでなければなしえないというのがひとつの見識であろう。もちろん一部の天才にはそういう常識も通じないけれど、大多数の努力型秀才には無縁の話しである。

 大手塾(四谷大塚・日能研・エナ・栄光ゼ)に行って能力を伸ばすこともなく、かえって廃人に近い能力破壊に到る子のなんと多いことか。エナ、栄光はともかく、私立受験の四谷大塚、日能研は天才以外が行くところではない。これはサピックスや早稲アカならさらに言えることである。凡人小学生がそういうところに行けば確実に能力は潰される。テキストの項目のさわりを授業でただ終わらせただけですべての項目が終わったことになっている、それだけである。栄光、エナは進学塾ではないが、ここだって超秀才だけが凡人小学生を踏み台にして力を伸ばしているだけである。凡人小学生はみな秀才の踏み台になるためにこそ意義がある。

 凡人といっても、それぞれの小学校では、「よくできる」を8割前後もとっている子たちまで含まれる。ましてそれ以下の小学生はただのカモ、ネギカモに過ぎない。テキストの項目をカリキュラムで消化したことにするだけの授業を受けて、バカにならないはずがない。自分で考えるということも学ばずにただ習ってばかりいれば本当のバカになるほかない。親というのは、実は何もわかっていない。九段の合同説明会で竹の会は唯一の宣伝機会と思い、チラシを配りますが、栄光やエナの消しゴム付き、鉛筆付きのパンフに子どもも親もニコニコしてそれを受け取り、無料体験か何かは知らないが、何が本当に大切なのかも考えもしないで、ただ安易に流されるように大手の手練手管に取りこまれる、そういう親にはちょうどいいのかもしれない。自分の子を本物のバカにするいい機会なのかもしれない。

 今年も竹の会は九段でチラシを配ります。いるかいないわからない竹の会の理解者を一人でもいればという思いで配るほかありません。大手にとっては子どもも親も消費、使い捨ての対象に過ぎないけれど、竹の会にはひとりひとりがこれから育てていく大切な逸材です。

 残念ながら、来年の試験には、小4の2月にA合格したという子はいません。小4の2月の入会試験でA合格をとった子を1年かけて育て上げて小石川、桜修館、九段、両国に合格できる子を育てるということは、小4が一人も集まらなかったために、「ない」ことになりました。

 竹の会では、現小4,小3のみなさん、小石川をめざしたいという小4、小3の逸材を求めています。志しの高い小学生を切に求めます。

 また、3年後に都立日比谷、西、戸山に合格できる逸材も同時に募集しています。

 志し高いみなさんが早くから竹の会に参集することを待ち望んでおります。

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