画像
中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

公立中高一貫校制度で生き残ったか/都立日比谷に受かるには/勉強の祖型について

2017.04.07

 おはようございます。今日は生憎の小雨でせっかくの桜もやや興ざめです。神奈川のほうではまだ4月16日までは見れるということで、休みの日に出かけることにしています。昨日は少し無理をして歩いたからか、いつものひざが悲鳴をあげていました。夕方うとうとしてこれまでの疲れが一気に出たようで小一時間ほど眠り込んでしまいました。うちは夕飯が毎日23時ごろなので、それまでそれまでたまっていたレジュメの添削をしました。作文をまじめに書き直して出す子がいるのですが、毎回書いてもどうも変わらないわけです。どうももっと大きな視点というか、鳥瞰的なものがない、狭い世界の中で主観的な文を書く、そこが限界で、この殻を打ち破らないとだめという気がします。課題の出し方では、理想なのは順序よく重ねてA4の原稿用紙にていねいで読みやすい字を書くこと、書き直しの場合は、関連するレジュメはいっしょに出すこと、それから名前を書かない子がいますけどこれはダメです。ファイル帳に入れるのはいいけれど本音を言えば邪魔です。竹の会指定のビニールの袋を使えばいい。ビニールに名前を書くのはありです。作文で参考答案丸写しというのは練習の意味がないでしょ。

 新中1のみなさんはまず覚えることが勉強です。英語の基礎を完全にマスターする過程というのは、実は想像を絶する過酷な勉強を自分に課さなければならない。作家の佐藤優がロシア語を七ヶ月で修得させる研修ために英国陸軍語学学校に外務省から派遣されたときの体験談が語学修得の過酷な実際というものを赤裸々に語られている。毎日25~27の単語を覚える。そして5~7のフレーズを覚える。10日に1回だけ復習の日があるという。単語試験は週に一度あって、85点以下を二回とると「呼び出し」、三回目になると「退学」。文法の試験は一ヶ月に一回あって80点以下だと、これは一回で退学。こんな厳しい学校はないと述懐している。

 竹の会で小6の2月から新中1になるまでに500語の暗記を課していることが、無謀な試みではないことを証明する実例として興味深く読ませていただいた。この学校では退学者に次のように言ったという。「これは、あなたの能力を否定するものではありません。わが校が組んでいる最良のプログラムをあなたが消化できないということは、あなたの適性は外国語を勉強する方向にはないようです。少なくともロシア語を勉強する適性はありません。だから、これ以上固執してもあなた自身にとって意味がないし、またイギリス軍にとってもプラスになりません。だからここは退学して、別の道を進んだ方がいい」

 竹の会の方法に時としてついてこれない新中1というのが少ないのですがたまにいます。どうしても単語を覚えられないのです。この場合、適性がないとして退塾させるのが実は筋なのかもしれません。

 「塾に行きたくない、と言っている」と突然連絡してきて結局止めるという子が竹の会の歴史を紐解くと数例ありました。この突然の反乱に子どもはもっともらしい理由を親に言い、親はそれを鵜呑みにして…という構図は少しも変わりません。実はこういう子たちには不思議な共通点というものがあることがわかっています。これまでの竹の会の例では女子がほとんどですが男子もいます。いずれも親が特に可愛がる、いや過保護といっていい、そういう共通の背景がありました。娘ならかける期待が非常に大きいわけです。幼いときから特別に「あなたはできる」と育ててきたわけです。蝶よ花よという育て方です。こういう育て方をされた子というのは、周りの評価と現実の、実際の自分の実力との落差がそれほど開いていない場合はまだいいのですが、長じるにしたがって実力が伴わないという現実がちらほらし始める頃からおかしくなる。こういう育てられ方をしてきた子というのは、自分が傷つくことをもう極端におそれるわけです。傷つくことに敏感に反応する。「できない」という評価が恐くてしかたないわけです。この誰からも傷つけられたくないという心理こそこのような過保護の子の実相なのです。これはつまりは自己愛ということです。受験に失敗したというのは傷つく最大の局面です。真実の自分、つまりできない自分を晒したくない、そういう動機だけで行動します。傷つくのが絶対嫌だから自分は絶対に土俵には上がらない。勝負しない。悪いのは周囲だという論理をとる、正当化する。常に逃げることで自分を保つ。実は、こういう子が増えている。ここ何年かだけでもそういう子は確実に増えている。こういう子はとにかく扱いにくいわけで腫れ物にさわるほど気を遣う。過去の例では圧倒的に女子が多い。女子が多いのは親が猫かわいがりしすぎることと関係があるかもしれません。

 ◎勉強の祖型ということ

 わたしが中1になったばかりのとき、わたしの勉強というのは、正直「覚える」ことが勉強だった。数学はどうだったか覚えていないが、テストというのはまず暗記の成果を試すものだった。地理然り、歴史然り、理科然り。国語はあまり暗記したという記憶もないけれどその代わりよく音読したなという記憶はある。問題は英語だけど、中1のときなかなか単語が覚えられずに苦労した記憶がある。試験前なんかに覚えても試験が終わるとみな忘れた。チラシの裏紙が真っ黒になるまでスペルを書いていた記憶がある。単語カードを作って覚えるということもやった。中学の頃の通知表を見てみると、たいてい5をとっているけれど正直どのようにして英語を克服したのかよく覚えていない。ただあの当時英語の語順と日本語の語順が違うということがわかってから分かりだしたような気がする。不定詞の用法区別なんかも「訳してみて」区別した。わたしなりに区別のルールというものを見つけていたのだと思う。この規則性というのが理解のこつだったのかもしれない。社会と理科はよく暗記した。考えることが大切だと言っても、まず勉強というのは「覚える」ことからその洗礼をうけなければどうしようもない。覚えることを避けていては決して勉強で成功することはできない。要は、頭から覚えるというのではなくて、どう覚えることを規則性で区別するか、それが覚えるということを苦痛とすることから解放することになる。語呂合わせもいい。年表なんかは語呂合わせに限る。意味のない暗記には意味なんかいらない。

 ◎公立中高一貫校制度の結末や如何

 白鷗が気を吐いたのは何年前か。その白鷗の進学実績が都立高校の凋落が言われた頃と比較して少しましというところ。東大、京大、などの有名国立大にほとんど受かっていない。この白鷗、適性検査は国語重視で、比較的易しいのが気になっていた。やたら難しかった武蔵と対照的である。大泉の問題も難しい部類に入る。まず、進学校と言えるには、東大、京大、北大、東北大、名古屋大、大阪大、九州大、一橋大、東工大の合格者の有無がひとつのメルクマールになる。あと早稲田と慶應の合格数も参考になる。

 ※東大+京大

 第1位 日比谷53 第2位 西41 第3位 国立23 第4位 小石川20 第5位 戸山15 第6位 大泉10  第7位 武蔵8 第8位 立川7、青山7

 桜修館4、両国4,九段3、新宿3、南多摩3、立川国際3,三鷹2、八王子東2、国分寺2

 ※早+慶

  日比谷113+113/西133+89/戸山95+29/立川71+27/新宿62+25/青山67+31/桜修館35+15/大泉50+13/国立112+72/小石川51+19/駒場37+11/八王子東57+27

 ◎渋谷Aクラス 受検の新4年、高校入試の小6 募集中

  募集数 2

  入室条件 竹の会所定の入会試験でA合格以上の判定を受けたこと及び通知表が8割基準を満たすこと

  ※A合格とは、「入会試験Ⅰ」6問中5問正解の場合をいい、全問正解はS合格。

  ※8割基準 通知表で「よくできる」が全体の8割以上あること

  注 過去の試験では、この8割基準を満たす場合の合格率が高い。ただし、「よくできる」が1割でA合格をとった子も1例であるがいる。 

ページトップへ