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日比谷、西は英語で決まる/小石川、桜修館は知能勝負/モンスターの襲い来る月

2016.12.11

 おはようござまいす。今日はかなり気温が下がってようです。師走は一気に大晦日に向けて走り抜ける、年が明ければそれまでの時間とは変わらないのになぜか新鮮な気持ちになる、子どもの頃からお正月はいろいろな意味でわたしには大きな節目であったような気がする。

 今日は、小6に襲い来たモンスターのことが気にかかり、ブログを更新することにしました。受検直前のこの時期に必ずといってやってきた、一部の、ある種の子どもたちの心に棲みつき、冷静な思考、判断というものができなくしてしまう。それは恐ろしい魔物です。心は金縛りに遭ったようにガチガチに固くなり、まるで柔軟な判断ができなくなるのです。受検時期に子どもたちの心に棲みつくこの魔物をわたしは懼れてきました。この魔物が棲みつきやすいのは、「自信のない」子です。これまでの勉強が不十分なままにきてしまった、そのくせ「受からなければならない」という気持ちだけが一人歩きし、受検の迫った、この時期から心を狂わせるのです。多くの受検生が罹ります。わたしはこの時期をこの魔物に棲みつく隙をつくらないがために早くからの指導開始の必要性を訴えてきたのです。小5という訓練期間の大切さというのは、どのように説いても説き足りない、わたしの切実な、心の叫びです。小6前後に大手から来た子には、竹の会でもっとも大切とされる小5という訓練期間がない、これがその後の指導を空回りさせる、後手後手になる、わたしがもっとも懼れている事態です。小5の時期を竹の会で過ごしたとしても、能力が足りなければ満足のゆく訓練ができないのはもちろんです。本年小石川に合格した女子は最後まで竹の会に遅くきたことを悔やんでおりました。それでみんなに追いつこうと必死で勉強したと言っておりました。もともと高い知能の子であったので未知の問題に対しても切り抜けることができたのでしょう。ただ今年小石川に落ちた竹の会の子の中には、その子より適性Ⅱ、Ⅲではるかに高い点をとりながら作文で失敗した子もいました。

 心を金縛りにするモンスターに取り憑かれるともはや逃れることはほとんど不可能のように思います。本番で自由な、縛られていない思考をめぐらすことなど不可能なことは、過去の例が教えています。このモンスターに棲みつかれないためにはどうしたらよいか。モンスターの入り込む隙のない、思考力、タフな思考力、強靱な精神をつくるほかにないのです。それには、小5の1年間を徹底的に訓練で鍛えるほかにない。1年間です。訓練とは、思考訓練です。計算や割合導入段階は、思考訓練とは直截の関係はありません。ですから、小5になって指導を始めたとしても、計算、割合導入に時間がかかれば、実質的な訓練期間は確実に足りなくなります。現小5はほとんどが小5の4月以降入会の子たちですから、最初から遅れています。そのことは理解しておかなければならない。「小学思考の素 割合問題編」を7回解き直しすること、次の「新小学思考の素」、さらに、「小学思考の素 その他の問題編」を7回解き直しまで終わらせること、これが、小5という訓練期間を終わらせる、ということなのです。その上で、さまざまな思考養成のためのレジュメによる訓練を開始できるのです。

 小6の8月、早稲田進学会の模試でトップテンに入ることです。少なくとも名前ぐらいは載せましょう。もっともっと算数のレジュメに取り組んでください。

 それから都立中というのは、「落ちる」ほうが普通の試験です。通らなければならない、というような命題を課すのは勝手ですが、現実と向き合って、冷静に判断することです。努力もしないでそんな命題を課すことは止めてください。無理と思ったら早めに方向転換するのも知恵です。小石川や桜修館は、努力だけでは受からないと思います。知能が高いことが求められているのです。私見では、九段、白鷗、富士は、努力でなんとかなるところがある、ただそれでも知能がいらない、ということではない。これらの中学は、国語読解の高い子に有利なように考えています。

 小5のみなさんは、この時期にこそ真剣にもう受検直前のような気持ちで取り組まなければならない。8月の早稲田の模試でその真価が問われる、そのためにはこの時期にこそ算数で苦しみ、思考を深めなければならない。いいですか。7回解き直しです。竹の会の過去の合格者は見事なまでにそれを実行してきた人たちなのです。

 小4のみなさんは、計算段階、割合導入の段階を、小4までに終わらせて、小5になったら、割合訓練、思考訓練に入ることです。小5の1年間を一日も欠けることなく、実のある訓練の日々として過ごされることを祈念しております。

 

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