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中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

日比谷・西・戸山、合格を決めるのは勉強姿勢/家庭の事情という難敵/小石川、両国、桜修館が原点/煮え切らない勉強姿勢が失速をもたらす

2017.12.25

 おはようございます。昨日で12月の通常指導の日程をすべて終わりました。本日はお休みで、26日から竹の会定番の冬指導がスタートします。渋谷Bのみなさんは、朝早くからほんとうに大変と思いますが、体調管理に十分に気をつけてどうか病気で休むことなくこの冬の指導を乗り切っていただきたいと願っております。このところ低温が続き子どもたちの中には突然不調を訴える子も出ています。わたしをふくめてこの厳寒の季節をなんとか大過なく乗りきれればと心より願っております。

 ◎若干のお願い等

 ・1月分月謝は12月30日までにお支払いください。

 ・指導終了時間に合わせて建物のフロントで何人かの親御さんが待っていられる由、聞いておりますが、できましたらマンションに出入りする住人からの苦情を回避するために、やや離れたところでお待ちいただければと思います。

 ・年末年始に実家帰省等でお休みするのはもちろん自由です。お休みする場合はメールしていただければ助かります。

 ◎小6は1月31日(A),29日(B)までです。

 ◎中3は、都立本番直前まで、つまり2月本番直前指導します。

 ◎小6受検生及び中3受験生は、受験番号を塾長までご通知ください。白鷗は、パスワードも必要です。

 ◎唐突な、意味不明の行動に出る母親の頭の中

 

 ◎勉強とは、勉強姿勢と表裏

 指導していて何が一番ストレスかと言えば、勉強姿勢のない子を指導することです。実はそもそもの指導が成立しないのですから、本音を言えばさっさと退塾したもらえば済むことなのですが、現実には、そう単純ではない。ずっとマンガをかいているとか、部活でレジュメが進まないとか、正直即刻自主退塾してもらいたい、と言うのが本音です。わたしはもう指導上のストレスをかかえてまで不本意な指導などしたくないのです。竹の会には少なくとも「勉強する」という姿勢だけは「ある」のが前提として入会を許可しております。勉強姿勢に疑いのある子については、自主退塾するのがお互いの精神衛生上いいのです。

 ところで、竹の会では今年不思議な親子を4件ほど体験しております。いずれも入会早々退塾したという稀有な方たちですが、そのうち2件は、そもそもの勉強姿勢の欠如が原因です。そのうちの1列については、指導は無理と判断しわたしから親御さんにその旨伝えたものですが、もう1件については、突如として、理解不能な理由を言って退塾したもので、わたしには寝耳に水の体でしたが、後々考えてみますと、要するに、勉強姿勢の本質的な何かが欠落していたのだ、そういうことでしょう。勉強姿勢そのものには問題なく、親の都合で退塾したのが、2件ありました。いわゆるよくいるコスパパパが1件、受験モンスターママが1件です。コスパママというのは私立中受験の母親には普通に散見したものですが、受験では、勉強効率という視点からのコスパパパというのがいます。このパパの特徴は、子どもの能力には関係なく、最高水準の学校を想定し、塾もそれに合わせるように求めることです。わたしなどはそういう要求は撥ね付けますからたちまち決裂ということになります。受験モンスターママは、受験情報で頭が肥大して、正常な、いや常識的な判断ができなくなっているのが特徴で、子どもも使いものにならないほどに疲弊しておりますが、上昇志向だけは高い、というのが特徴です。こういう輩はとにかく相手にしたくない、だから早々に退塾してもらいたい、退塾した後ほんとうに体が軽くなるのです。

 竹の会には、勉強姿勢がない者は来てはならない、来るべきではない。そして入会しても、ずっと勉強姿勢を保ち続けられるかは、特に、中学生ほど、難しい。小学生でも勘違いした子がたまに紛れ込むけれど、仮合格というのは、仮入会を緩く認めた代わりに、自由に退塾を言い渡せる、ことを狙ったものです。指導できない子を指導するストレスだけは確実に私の全身に毒がまわっていくようで、とにかく気鬱です。

 ◎手取足取り教えることはアホをつくるだけ、教え方がうまいとか下手とか巷の母親は言うけれど、アホにするのが上手い講師を崇めるバカとしか言いようがない

 これほど権威に借りた騙しがここかしこに蔓延る社会はない。騙し社会である。都市銀行はマイナス金利のせいかどうなのか、大規模なリストラをした、これまで雀の涙ほどの利息をつけて資金を集めてみたものの借り手がいないのであるから、いつの間にか本業は手数料収入ということになり、なんと「預けさせてやっている」の論理逆転をして今度は手数料を上げていく、それで収入を増やそうと考えたわけで、別に東大出て一流銀行に入りましたという頭脳もありふれた陳腐な脳とどこも変わらないことをやるから笑える。もうりっぱなビルに入っているから安心などという基準などあてにはならない。そういうところがいちばん危ない。かといって中小企業に騙されるのはもっとありうる。経費節減で見積もりだけで最低のカネのかからない工事をやる建設業者なら棄てるほどいる。まともな会社かどうなのか、騙される蓋然性が非常に高い、わたしたちはとてつもないリスク環境で暮らしている。わたしは塾という仕事を生業にしてきたから、どうにもならなくなった子に嫌と言うほど会ってきた。昔は、私立受験で疲弊した子が公立中で落ちていくのが相場であったが、ここ十年は都立中受検の子が、大手に通い、失敗して、勉強スタンスの欠落したままに公立中で部活と不勉強で3年をやり過ごし、低偏差値高校から中途退学、もしくはそれなりの悪に染められて社会に吐き出されるというのが社会の多数を占めるに至っている。社会難民はこうして恒常的に作られていく。

 竹の会では、特に、「教える」ということと区別する意味で、指導という概念を使います。大手にいた子というのは、どうしても教えられ好きになっている。こういう手取足取り教えられてきた子というのは、そもそもの判断力というのが「ない」のが特徴である。受検本番ではもっともあてにならない。大手の学生講師が、たいていは学生特有の説明好きの講師で、教えることでせっせと不安を作り出す。大手にいた子は、「考えろ」というと、1時間ほど考える振りをする、そしてやってきて「1時間以上考えたけどわかりません。教えてください」と言う。大手から来た子はまず例外なくこの類いである。大手にやる親というのは、家庭の事情で休んでも、大手は事務的に受け流すので、やりやすいから、親も子も、気兼ねなく先送りをする。先送りというのは、知の負債、借金にほかならない。だから確実に負の利息がつく。その利息とはほかならない、「不安」である。失速の上に利息がつく。

 世の中というのは、バカがいて、いろいろと説明してくれる。世の中にはアホがいて、その説明を喜ぶ。剣の達人は、兵法修行とは、手とり足とりて教えるべきものではない、と言う。理屈ではない。理屈がわかってから実践するものではない。一刀斎は曰く、「兵法は一身の妙である。師伝にあらず、年月の長短にあらず」と。かつて高校時代、武徳殿(道場)に通っていたとき、説明好きの指導者(4段)がいて、7段の人に、叱られていた。そのときは不思議な気がしたが、今ならわかる気がする。養老さんの文章に、なんでもかんでも情報が文字や図、表にできると信じている人がいる、と揶揄していたが、件のモンスターママや、コスパパパなどは、文字にできる情報しか眼中にないのではないか。ところが、文字で表せるのは実際はほんの一部である。コンピューターがなければ立ち行かない世の中にしてしまった人間が、コンピューターで認識できる情報だけを価値あるものとして、それ以外はボツにするというのは、いかにも軽薄であろう。指導ということに限ってみても、知識を情報として、文字にして、供給する、そのときに「わかりやすい」解説をする講師を付加価値として、料金徴収する、というのが、大手であるけれど、人間本来の思考するという精神作用は、文字化できない、それこそ「術技が身につくまで、時間が要る。その時間が経つと、次の術技に進む」という、決していちどきにてっぺんまで駆け上がるということのできない、一歩ずつ、地道に歩む、根のいる作業である。

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母の命日に、いただいた水仙

古びた封筒には昔母からもらった

一万円札が1枚、ずっとそのまま

母は蜜柑が好きでした

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先送りの頃

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 若き日の塾長

 

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