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中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

最低でも都立戸山/小石川、桜修館/秋雨前線/そろそろ能力差が現れる

2016.09.14

 おはようございます。台風と秋雨前線のコラボで一気に秋へ突入していく予感です。気象庁が9月は残暑が厳しいと予報したのは真夏の8月のこと、そして9月に入るとその予想は台風の襲来によってたちまち崩れ去るのです。台風が秋を運んでくる、いや連れてくる、わたしにはそう思えます。店頭に大好きな奈良産の柿が並ぶのももう近い。しかし、週末には台風16号が日本に接近するというから、週明けはまた緊張することになりそうです。

 さて今は中学が定期試験の時期にありまして、中学生は試験勉強で忙しい、特に、中1はそろそろ試験が難しくなる、これまでのように様子伺いで易しい問題ということはない。それで「時間が足りなかった」、「難しくて解けなかった」というような報告がされることはよくあることです。特に、「時間が足りなくて白紙で出した」という報告はよくありました。中には裏に問題があるのに気がつかず、時間が余ったと誤解して試験が終わって知ったというのも何度かありました。解答欄を間違うというのは、定番です。一行ずつずらしたというのもありました。英語では「?」をつけ忘れた、というのがありまして、これが10問ほどありまして、10点減点だったか。中学生は中学を卒業するまで定期試験という試練を課されることになります。親は定期試験の度に飛び上がる。勉強しなくなった中学生というのが続出してくるのもそろそろです。部活は格好の口実です、親も部活というと渋々認める、中には部活絶対というバカ親もいます。ゲームに夢中とか、とにかく勉強しないという中学生も出てきます。もともと頭がついていかないというのはしかたないとしても、小学生からの対応を誤ったために落ちこぼれたというのもいます。中学で「文章題が苦手」というのは、小4以降の放置が原因ですが、大手塾などに通っていてこれというのは二通りあって、バカか、訓練してこなかったか、のどちらかです。「英語が苦手」というのは、怠惰が理由です。語学は毎日欠かさず訓練しなければどんな秀才でもダメになります。わたしはかつて筑波大駒場の生徒を教えた経験がありますが、中2でも数学は高校並のIQでした。当時いた桐朋などの高校生の解けない問題を解いたりもした。しかし、英語は中1の基本もできていなかった。事情があって3か月もいなかったけど、この生徒は結局東大には行けていない。たまたま竹の会の卒業生が都立青山から東大へ現役合格したのですが、同学年の彼の名前はなかった。翌年もなかった。当時は毎日新聞が合格者の実名報道をやっていたのでわかりました。東大というのは数学だけでは入れない。「国語が苦手」というのもよくいますけど、たいていは読書と無縁の生徒ですが、たまに「読書は好きで毎日読んでいる」などというのもいます。たいていはバカですが、数学や英語はいいのに国語はダメというなら、原因は国語読解というものを誤解しているのかもしれない。もし漢検2級クラスの子で読解がダメというのなら、読解というものを誤解している可能性が強い。国語というのは問いに対して決して自分の考えを答えるという科目ではない。問いを作成した出題者の意図に答えるのであって、問題文を書いた著者の真意を推測して答えるのではない。そして出題者というのは、読解文というものが、抽象と具体の織りなす布のようなものとして、そのことを前提して、抽象には具体で答え、具体には抽象で答える、そして答えるというのは、もちろん本文から「探して抜き出す」のが基本であり、決して自分で脚色はしてはならない、のである。そういうところは塾で訓練していくことではあります。

 特に、日比谷とか西、戸山クラスになると、戦略的に受験指導をしてこなければとても合格できないとわたしは思っています。中学で履修する事項、特に、数学と英語ですが、これは前倒しで早く終わらせたほうが絶対に有利です。理科や社会の準備も中2までに完成させておく、そのための具体的方法はもちろん竹の会独自のものがあります。竹の会では、27年、28年戸山合格者を指導したときから、方法論的には確定した指示を出しています。26年駒場合格者のときは、ちがうテキストを指示しましたが、本人が学校行事で忙しくして満足にやれなかった。それで直前ギリギリまで理科と社会がとれなくて、危なかった原因だった。直前に理科、社会を一気に8~9割台に持っていくという秘策はありますけど、これも普段の勉強あってのことです。全くの白紙の子に使える特効薬なんかありません。

 数学なんかは、早い子だと中1の冬あたりにはもう中3の内容へ入っています。遅い子だと中3になっても入れない。こうなると受験は黄信号が点滅し、赤信号がいつ点いてもおかしくないわけです。今年文京に合格した生徒がそうでした。数学はもう捨ててました。理科も社会もだめでこちらはぎりぎりまで緊張した状態が続きました。いつも紙一重で合否の境を切り抜けてきたような気がします。

 国語は今竹の会では、先の趣旨を踏まえた「新国語読解」シリーズを訓練に使っていますが、提出率はよくない。夏に渡した読解訓練用の冊子がありますが、あれは毎日音読、速読するために使うといいのです。それから夏に渡した英語の秘密冊子があるはずです。じっくり読んで見るとかなりのスグレモノですよ。

 英語は今は中1の諸君は「新英語指導案」に取り組んでいるのですが、あれは1冊で受験に対応できるもので、かつてこれ1冊で都立富士に受かった子もいます。もっとも共通問題の時代の話しです。このテキストは受験の英語というものを短時間で一気に勉強できるものです。ただ途中で知らない文法が出てきますが、そのとき詳しい解説レジュメ集を渡していますので、それを読むことはもちろんですが、別に訓練用のレジュメがありますので、その都度請求してください。

 中学生の諸君は、「新英語指導案」を中1の間に7回まわし、5文型を訓練し、いよいよ冬には、英文解釈へと駒を進めてほしいものです。

 わたしは、中学生というものが、平穏無事に中学を竹の会で終わるかにはいつも懐疑的です。突如として勉強しなくなる、そういう生徒を何度も経験してきました。部活で潰れた生徒ならいくらでいました。だから根本のところではなかなか信じきれない。だれが残り初志を貫徹するのか、静観している、というのが正直なところです。

 竹の会というのは、今では、入会試験に合格しなければ入れない、そうなりました。ただし、これも正確には完全に守られてはいない。実は不合格者について試しに指導を受け入れてみた。しかし早くも2名が退塾しています。勉強姿勢、いろいろな意味での能力不足から、指導不可能と判断されれば退塾を選択するほかない。勉強姿勢、指導を前へ進められるか、です。小4だとかなり甘い基準で合格を出していますので、将来指導困難という事態も否定できないでしょう。小4でA合格をとっていれば、しかも早ければ早いほど、逸材の確率が高まる。小5前後のA合格でも何か月か経つと、能力差というものが如実に出てくるものです。A合格したから全員伸びるということではない。いわゆる能力の壁というのはそれぞれの中にあり、見えてはいないので、いつ壁が露出してくるかは、わからない。この壁というのは、依存心の強い子ほど鞏固な壁を作りやすい。木を見て森を見ない子が出てくる。「わからない」のはそのためである。なんでも「わからない」からと説明を受けてきた子は確実に壁に突き当たる。その壁を崩せるのは自分だけである。壁から抜けられなければ、それがその子の能力の限界ということになる。小6でA合格というのは、玉石混交といっていい。もともとの能力の高い者もA合格をとるであろうし、6年だからA合格がとれた、ということもある。だから、6年でA合格がとれないのは深刻であるし、これは5年についても言えることである。

 能力的限界が見えてきたときにどう対処するか、正直にお話しして退塾していただくか、どうかである。たとえば、今年、合格したうちの少なくとも2人は、能力的な限界は自覚していたのだと思う。それでも合格できたというのがわたしには驚きであり、受験特有の指導、合格を可能にするすぐれたレジュメ、さらには7回の解き直し、書き直しなどの総合的なもので合格することがあるということが証明された格好である。だから迷うのである。合否が紙一重ならやるほかないのか、ということです。 

 

 

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