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中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

最強の都立高校7/公立中高一貫校受検を甘く見る親と子/できない子がなぜ受検に固執するのか/結局勉強姿勢のある子が成功する

2017.09.16

 おはようございます。まずは明日の渋谷Aの指導につきまして、お知らせです。

 ◎明日の渋谷Aは、1時間早く始めて、1時間早く終わります。

  渋谷A  12:00~19:00 の実施  注 11:30 入室可能

  最新の台風情報に依拠して決定しました。台風18号の東京最接近は17日夜から18日未明にかけてとされています。また台風の中心は、東京から離れたところを通過見込みです。

 ◎漢検の申込締切日

  漢検の申込者が規定の数に達しまして、いつでも申込を締め切ることが可能になりました。Aについては20日(水)、Bについては21日(木)までの申込を受け付けます。

  なお、漢検の実施日は、10月28日(土) 14時開始です。開始時間の30分前には着席するようにしてください。

  これをもって本年度の漢検の実施を終わります。来年度の実施については実施の際にまたお知らせいたします。

 ◎都立という選択が結局は一番いいのか

 公立中高一貫校という選択肢が増えて、これまで中学受験というものに全く関心がなかった層までが受検ということを口にするようになりました。もちろん経済的理由で私立を考えなかった層には公立中高一貫校というのは願ってもない選択肢となりました。少子化で区立中学もかつての荒れた時代とは状況が変わったこともあるのでしょうか。ただ小学時代の学習不振児、勉強無関心層が大量に区立に流れこむ構造は変わらないと思います。公立中高一貫校受検失敗組とごく少数の受検はしないが勉強には関心があるという優等生が、区立の成績上位を独占することになる。とはいっても都立志望者の中で、都立トップ7に行けるのは全体の5%です。都立トップ7とは、日比谷、西、国立、戸山、青山、八王子東、立川のことです。これに新宿、駒場、小山台を加えて都立トップ10と呼ぶことにします。もちろんわたし独自の命名です。

 都立高校の進学実績がかつての都立黄金時代に回帰しつつあります。かつての都立と違い、予備校に行かなくても受験できる都立高校が親たちに人気です。都立のいいところはなによりも学費の安さです。入学金は6000円に満たない額、年間の授業料は、12万円弱です。これが私立だと入学時には100万以上、高いところだと200万は用意しておかなければならない。去年戸山発表の帰り、戸山の近くの地下鉄のホームで見かけた親子の姿は印象的でした。女子生徒は泣きはらし、母親は心配そうに見つめる、父親は心痛な表情を隠そうともせず線路をにらみつけていた。戸山を受けるくらいなのだから、きっとできる子だったのでしょう。戸山を落ちたとなると当然私立に行くことになる。これから私立に払い込むお金のことを考えるとあまりにも痛々しい。都立を落ちるということの意味はそういうことである。区立中学に行き都立高校、しかもトップ10の都立に行くことを考えているのだとしたら、甘い考えは捨てなければなるまい。東京の心ある中学生はみなそういう都立に行きたいと思っているのである。そしてそういう都立に行けるのは全中学生の5%に満たないのである。さてどうするか。それでも自堕落な流される中学生活を送れますか。部活に身を入れるのも結構ですが、それならトップ都立などに行けるなどということは思わないことです。いいですか。まわりをが見えていないのです。5%に満たない人しか、トップ7の都立には入れない。だったら3年間しかない中学で勉強以外のことに費やす時間などないはずです。日比谷や西に行きたいという生徒の中には、もう中1から進学塾に通いながら勉強に専念している人もたくさんいる。そういう人がいることを知ってか知らずか、のんびりとテレビ見たり、漫画読んだり、ゲームしたり、部活で毎日夜遅く帰ってきて疲れ切ってそのまま寝てしまうことの多い日を送る、そういう人が日比谷や西に行きたいと言ってもそれは言うだけ勝手ということでしかない。かつて元代々木教室の頃でした、小6になってから「小石川に行きたい」という子がよく来ました。たいていは「学校見学に行って虜になった」というようなことを母親が言うわけです。それで「それまでどんな勉強してきたのか」と問うととにかくまともな勉強など一切していない。学力を調べて見ると、計算はできない、ましてや割合などまるでわかっていない。こういう子が「小石川を受けたい」というのである。かつては「公立中高一貫校に行きたい」という子にはそういう子がほとんどだった。公立中高一貫校制度はこれまで私立受験など一切考えたこともない層、だからまったく勉強というものをしてこなかった、そういう層の受検熱を掘り起こした。わたしはかねがね公立小に通う子たちの学力の低さにあきれていましたが、計算はできない、割合も理解していない、そういう子たちばかりでした。いや学校では優等生と言われる子たちにしても、調べてみれば、計算力なし、割合の真の理解からほど遠い子たちばかりでした。平成16年当時元代々木教室にはなぜか小学生がけっこういました。公立中の不振で竹の会が小学生に対象を変えつつあった時期です。当時わたしは計算もさることながら、この子たちに「どうしたら割合を理解させられるか」ということを真剣に考えていました。公立中高一貫校の指導を初めて始めたのが平成18年の4月のことでした。そのときに近くの小学校から1人の子が「九段を受けたい」と言ってやってきた。そのときに東大附属志望の姉妹がきて、小学生は3人でした。翌年の受検で3人とも合格させた。すると19年には九段志望の小学生が押し寄せてきた。みな小6である。7月前後のことだった。ほとんどが通分もできない子たちばかりで、こういう子たちが公立中高一貫校をめざしたのである。親も子も勉強とは縁のない子たちばかりが集まった。このときほど割合をいくら説明しても理解できない子たちに無力感を感じたことはなかった。わたしは「どうしたらこういう子たちに割合を理解させられるのか」、悩み抜いた。毎日いろいろ試しては失敗するということを繰り返した。平成20年から22年にかけてわたしは小学生の割合指導法の研究に没頭した。ミクロマクロ法にたどりついたのは平成22年のことであった。23年に指導した子たちに様々なレジュメを使っていたところ「先生、ミクロマクロは面白かったです。あれで割合が簡単にわかりました」と複数の子たちから言われて、後で、そのレジュメを読み返し、それをさらに進化させて、特化させたレジュメを執筆していった。わたしは苦しい日々の中からようやく指導のヒントを見つけたのである。あの当時はもう狂ったように新作レジュメを執筆していた。血圧が上がり、歯が痛み、そういう中でわたしはなんとか生き抜いてきた。小学生に「わかった」という喜びをもたらしたい、そういう思いでわたしは指導の方法を追求してきた。今の竹の会の指導がいかに完成されたものであるかは今竹の会で指導を受けておられる親子ならよくおわかりのことではないかと思う。竹の会という塾に一度でも通われたなら、もう「他の塾は考えられなくなる」ということをよくわたしは聞いてきました。竹の会とはそういう塾です。ただその竹の会もこれからずっと「ある」という保証はありません。わたしの体力が持つ限りです。ですからいつとは言えませんが、それほど長くは「ない」とは思っています。竹の会に出会えるのは「今でしょ」。

 今年の小6は正直あまりにも遅くに来すぎたと思います。それを言うなら去年の小6も同じでした。去年は小6前後にきた子もいました。いくら募集してもだれもこなかった年でした。わたしが一番ほしいのは小4早期に入会した子たちでした。小4早期から指導していかないととても間に合わないというのがわたしの本音でした。一歩譲って小4の2月開始としましたが、これでは余程の努力家でなければ間に合わないというのが真実です。ところが世の親たちは小5からという家庭ばかりです。しかも小5から始めて「遅い」という感覚はない。どころか、「まだ小5だから受検まで2年ある」という感覚を持っている。だから小5の間も勉強に専念するなどということはない。習い事、稽古事、スポーツに熱心で、勉強もそうしたメニューの一つでしかない。そういう意識でした。こういう意識ですから、課題なども出したり出さなかったり、となる。今年の小6にはもう全く課題を出さなくなった者が2名、申し訳程度に出す子が1名、いますが、こういう子というのは、少なくとも、桜修館や小石川は「ない」。実は、28年に白鷗と富士に受かった子たちも課題を申し訳程度にしか出してこなかった。だから課題を出せない子は、富士とか、白鷗を受けるしかない、と思う。桜修館はまず無理である。正直、今年の小6についての合格見通しはかなり悲観的である。ただ去年の小6については合格はないとわかっていたのと違い、今年は「わからない」と言ったほうが正確である。これからの指導でどこまで合格を確信できる子が出てくるか、予断を許さない。だからわたしも必死である。

  

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