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模試のシーズンに通常の処方が取れない場合の処方のこと

2021.08.14

 

◎模試のシーズンに通常の処方が取れない場合の処方のこと
 ひとりよがりの勉強が身を滅ぼすことになる。
 これには、二通りに分けて考える必要がある。
 頭のいい子のひとりよがりな勉強
 得てして頭のいい子ほど自信家であり、他人の意見に耳を貸さないものである。ここでもさらに二通りに分かれる。旧司法試験のような難関校試験ほど頭に自信のある人が失敗する。他人の意見を聞かないで、自分の考え、しかも後から考えると非合理な考えに支配される。実は本当に頭のいい人ほど自分を信じない。先人、成功者、指導者の教えに「素直に」従う。成功者というのは、先人を選ぶ目が確かであり、先人の教えをきちんと実行する人のことである。
 高校入試でも、竹の会にいながら、市販の参考書を机に並べているのを見かけたことが2例あるが、そういう子は一度として成功したことはなかった。
 やはり高校入試でも見かけの優等生がいて、むしろ多くて、真の実力もないのに、それで指導に従順でないとしたら、成功するはずもない。
 頭の悪い子ほど、ひとりよがりの勉強をするのかもしれない。先生の指示に従わないのは、頭の悪い子の特性なのかもしれない。頭の悪い子は失敗するほかない。

 竹の会にいながら、自分の裁量を優先させた結果、どうなったか、という話しである。竹の会のレジュメを蔑ろにした、ということなのであるが、学校の進度に合わせてレジュメをやるとか、合わせて市販の参考書を使うとか、中には、市販の参考書を優先させる子もいたわけである。参考書をやるという時点で、最大の無駄を選択したことになる。それから竹の会のレジュメを学校の進度に合わせて使うなどというのは愚行の極みだ。
 既に、このブログで幾度となく説いてきたように、竹の会のレジュメは、学校の進度に先んじて、一気呵成に中学三年間の履修事項を終わらせる、というところに意義がある。竹の会のレジュメは、そのように体系化されている。始めれば、短期間に、それこそ一気呵成に、受験レベルに達するように、作られている。理想を言えば、中1の春休み、つまり中2になる直前までに、中3の履修事項を終わらせること、竹の会のレジュメならいくらでも先へ進められる。
 ただ履修事項といい、それほど単純ではない。
 竹の会のレジュメは、受験レベル、言い換えれば、日比谷レベルまで、履修事項として、体系化しているからである。単に、教科書の履修事項が終わったということではない。履修事項には、入試問題を組み込み、履修事項が終われば、少なくとも中堅レベルの私立の問題は、解けるまでになっている、ということである。
 言うならば、教科書で習う基本事項と中堅私立の入試問題を融合させたレジュメ、さらに早慶レベルの問題を扱った「入試過去問撰」を含めて、中3の履修事項と言っているからである。
 少なくとも、受験勉強、受検勉強に、自分の裁量を持ち込んではならない。小学生だと、母親、時には父親が差配する例があるが、この悉くは、失敗している。100%、私に指示を仰がないで、家で裁量を、母親が、父親が、働かせれば、必ずその結果は、失敗に帰する。
 合格に持っていけるのは、私だけである。
 親の裁量でなく、中学生だと、自己の裁量を優先させる例が、後を絶たない。
 これを、ひとりよがりの勉強という。
 勉強するとは、どの程度のことを言うか、わからなければ、わかるまで私に質問してほしいものだ。
 V模擬で、各科目80点が取れない時点で、終わっている。取れないとしたら、能力がないか、勉強してこなかった、このどちらかだ。
 実は、理科、社会で、60点止まりという子は過去にも例がある。しかし、三科で、80点が取れないのは、まずい。少なくともこれは七都立は無理と思う。
 V模擬で点が取れない、という事態の処方
 これはもう基礎知識が足りないということなのだから、知識をつけなけれならない、と思うかもしれない。例えば、8月のV模擬で、英語60点なら、受験直前も取れるのは、60点前後になる、ということをご存知であろうか。これは、数学、国語もそのまま当てはまる。恐ろしい話しである。つまり9月から猛勉強しても変わらないのだ。途中定期テストが2回あるから、その試験勉強で一か月から2か月は潰れる。つまりそんなに勉強する時間はない。ここで英文解釈とか、数学の基礎をやるとか、やっても模擬の点にはなんの影響もない。もう遅いのである。
 それもこれも中1からわたしの言いつけを真摯に受け止めて猛勉強してこなかったから。
 さて、そういう病状を踏まえて、如何に処方するか、である。
 病気は、早期発見という。さて間に合うかどうかわからないが、夏休みがある。この時期しかない。大手術である。どうなるか、わからないけど、やるだけのことはやる。然るべき英文にじっくりと取り組ませること、「入試過去問撰」を7回解き直すこと。理科、社会の手当てをする。まず、これに徹底して取り組ませてみて、様子を見るしかない。
 英語で当たり前に8割〜9割取れること、数学は白紙問題があったらもう受からない、理科社会は最低でも8割、これが果たせなければ都立は諦めるしかない。
 数学というのは、半分は才能です。自分で閃いて解けないともうダメということです。ですから白紙というのはありえない。また、英文解釈というのは、英文の構造を鳥瞰できるか、つまり、「かかり」を正確に行えるか、ということなのです。どの語句、どのフレーズ、どの節が、どの語にかかるか。通常は、動詞とか、名詞に「かかる」、つまり「つながるか」ということなのです。これが、見えない、つまり理解に達していない子には、英文は無理です。
 ですから、ここで打てる処方というのは、数学の才能を引き出す、英語のかかりを理解させる、これしかない。また、理科や社会の苦手な子というのは、やはり理解力というか、鳥瞰力というか、要するに、知識というものを抽象化する能力がない、ということだと思います。写真的に捉えて、頭から暗記しようとするのは、あまりにも頭が悪すぎる。頭がいいというのは、できるだけ暗記しないで済ます技術、つまりは抽象化能力のことです。
 だから理科や社会の処方というのは、その辺のところを踏まえて、何をすべきか指示しなければならない。
 いいですか。
 私に細かい、勉強報告をいつもしているのが、理想です。私に手を打つタイミングを与えてほしいということです。竹の会においては、沈黙はひとつもいいことはない。ひとりよがりの勉強がもたらすのは、わたしに手を打たせてくれないということである。どうか私の指導を100%享受したいのなら、何もかも包み隠さず、今の勉強のことをできるだけ細かく教えてほしいということです。

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