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竹の会の子どもたちへ

2015.11.26

 

 おはようございます。今日も雨模様です。気温は8℃まで下がりました。11月もあと僅かで終わりです。いよいよ12月がやってきます。12月は特別な月です。いや、師走ということで特別なのだというわけではありません。2月3日都立中検査日、2月24日都立高校検査日、1月という特別な月、それを踏まえての12月という特別な月という意味です。

 平成19年の1月のことでした。わたしは1人しかいない受検生の区立九段中等を受検するI君に言ったものでした。かれはわたしに命じられた過去問の解き直し7回を達成するために家庭でも塾でも黙々と取り組んでいました。わたしは話しかけました。「I君、九段の倍率は何倍だったかな?」、「11倍です」、わたしは一瞬言葉を失いましたが、「なに、11倍といっても実際受けてるのはほとんどはバカばかりさ、ほんとうにできるヤツは定員そこそこにちがいない。せいぜい2倍だろ、普段の力を出しさえすれば受かる。それから難問にであったら解くな、白紙でいい。そのかわりだれもができる問題は何回も見直しをしてミスしちゃーだめだ。そうすりゃー必ず受かる、11倍なんて関係ない」、そのような主旨のことを説いたように思う。彼が試験を終えたとき、お父さんに、「わからなかった問題は白紙で出した」と言ったら、お父さんが「バカだな、お前、わからなくても何か書いてこいよ」と言われたそうです。そしたら、彼は、「だって、先生が難問は白紙でかまわない、と言った」というのです。お父さんは苦笑いしながら後日そういうやりとりをわたしには報告してくださりました。電話口で「先生、合格しまた」と興奮しながら報告してきた彼は今は東京工業大学の学生です。あの当時、教室には小学生が一人、ぽつんといただけだった。竹の会というのはいつもぽつんと小学生がいただけだった。だからわたしはよく小学生と雑談した。11倍と聞いたとき正直わたしだって不安に襲われた。でも思い直したものです。竹の会で信念もって指導してきた子が落ちるわけがないと。

 今から考えるとすごいことだったのではないか、とよく思う。22年は4人いた都立中受検の小学生から2人受かった。正直に告白すれば、受かる見通しを持っていた2人が受かった。だからわたしの中では合格率100%だったのだ。落ちた子たちには申し訳ないけれど、わたしの中では、確とした合格の基準がある。その基準からもれる子には正直ほとんど起こらない奇跡を期待するほかない、それが真実の吐露となろうか。

 23年はすごかった。受検3人中2人合格だった。実はこれもわたしの中では合格率100%だった。

 24年は惨敗だった。前年に原発事故、その影響を否定しきれない。早稲田進学会の模試も芳しくない。正直合格基準に達した子はいなかった。かろうじて1名が合格した。実は今年都立戸山高校に合格した男子はこのとき両国に失敗した子だった。早稲田進学会の成績はよくなかった。だからしかたなかった。リベンジは両国のはるか上をいく都立トップ4だ。竹の会の子どもたちは受検に失敗しても、基礎となる思考スタンスができているので中学では成功する蓋然性が高いのだ。そういえば、平成23年に都立小山台高校に合格した女子も白鷗に失敗したリベンジ組であった。竹の会はリベンジを請負う。いや今でははっきりと進学指導重点校、特に都立トップ4の日比谷、西、(国立)、戸山合格を打ち出している。

 さて、竹の会の子どもたち、いや2月3日受検の小6のみなさんに伝言です。

 11月で課題レジュメは一切打ちきりとします。また、11月までに終わらせるべきであった指導レジュメもすべて打ち切りです。例えば、過去問シリーズ「第○類」などすべて11月までにやれただけが、12月からの解き直し7回の対象です。12月に新たにやるのは不合格への道の選択となるでしょう。いいですか。12月、特に冬期前までに解き直しを終わらせてください。これは厳命です。合格請負人としての竹の会の厳命です。解き直しの材料が少ないのは、こしかたのあなたの行動の結果です。それがあなたの能力ぎりぎりだったというだけのことです。夏に遊んだというのならそれも能力です。今あるだけのもの、それだけで戦うしかないのです。これからは少ない知識でも磨いて磨き抜いて使えるように仕上げていってください。

 12月以降新しいことはなにもしないか、いやそんなことはありません。今やってるでしょ。そうです。「適性のための計算問題」、「適性問題Ⅲの研究」、「適性検査 資料から読む」、この3つです。この3つは受検直前まで、わたしが鋭意を凝らして執筆・制作していきます。あなたたちは指導日には全力でこの新作問題に自分の「智」をぶっつければいいのです。そしてこれも解き直し、解き直しです。

 作文は今は日曜日だけ練習していますね。とにかく毎週1回は強制練習ですね。この書き直しをしてくる人は1、2しかいませんが、これはどうしたことでしょうか。やりっ放しがいちばんよくないことです。

 ついでに、作文のこつについて少し述べておきましょうか。なにしろ今年の桜修館では、竹の会の作文レジュメを100%こなした、「こなした」という意味はA評価になるまで「書き直した」という意味をですが、女子が、かなりの高得点をとって、合格しています。いやむしろ作文で点を稼いだとも言えます。竹の会の作文指導は信頼にたるものです。わたしから「A評価」をとれば本番では間違いなく高得点をとると思います。

 作文は、まず、問題の出題意図を決して外してはいけません。特に、指示された「問い」にはオウム返しで答えてください。問題文の指示が何個かある場合も、その一つ一つにいちいち答えてください。

 次に、抽象的な叙述は低評価です。特に、体験を入れるときには、具体的な体験でなければなりません。「ある議題で・・」とか、「ある問題で・・」とか、ではなくて、具体的に書いてください。それから、「自分の」体験であり、父や母、級友の体験ではありません。あなたの体験です。伝聞でもありません。体験は何のために書くのか。問いに対する答えの根拠として書くのです。

 さきほど抽象的な叙述は禁止と言いましたが、あなたの価値観、主張を述べる場合は、ある程度抽象的な言い回しは避けられません。具体なものは抽象化し、抽象的なのものは具体化する。これが文章を書くこつです。極意です。縦糸が抽象糸なら横糸は具体糸です。抽象と具体の織りなす縞模様、きれいな織物、つまり文章ですね。

 それから内容のない「まとめ」の文など書かなくていいのです。ついでに序文なども無駄です。最初から、問いに答えていく態度、姿勢です。

 さらには、同じ言葉を2回も3回も繰り返し使わないでください。また、同じ主張は2回、3回とやらないでくだい。主張には必ず根拠をつけますから、同じことを言われても、この人はほかに書くこともない、ただ埋めているだけだということになるでしょう。

 わたしから「A評価」を是非とってください。

 それではこれからのみなさんの健闘を祈ります。

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 2016年竹の会カレンダー

 

 

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