画像
中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

結局、中学でも失敗する子たちのこと

2015.12.21

 おはようございます。今日は久しぶりに熟睡できまして頭がすっきりとしています。いつも朝6時頃に目覚めるともう頭が冴えて起きるしかないという生活を強いられてきました。一昨日細君の大学時代の親友の突然の訃報に少なからず衝撃を受けました。次男が生まれた頃、長男を預かってもらったこと、転勤でルクセンブルクに家族が転居する前に原宿の南国酒家で食事をご馳走したことがありました。綺麗な人でした。二人の子がいて二人とも短い期間でしたが竹の会に通ったこともありました。こんなに若くして世を去るなんて・・・

 昨日は苦労して作り上げた「適性問題Ⅲの研究」が、指導日に間に合いほっとしております。毎回の指導が終わると、過去問集を隅から隅まで丹念にネタ探しをし、心にピピッときたものをレジュメ化していきます。解説を作るために一度原稿に起こし、印刷したものを自分で解いていきます。だいたい解いていけば同時に解説の構想も仕上がりますので、後は清書するだけです。時には中々いい問題、納得のゆく問題に出会わずに、放り出すこともありますが、たいていは思い直してまた始めます。

 今年は、高校受験の子の仕上がりに不安があり、別の意味で心労が重なっています。指示してもわたしの想定通りにならない歯がゆさというものが落ち着かない心の原因であることはわかっています。独自校受験の子は模試の回数がやや少ないのが気になっています。積極的に受けていた今年の合格者とは性格もちがい扱いにも苦慮もしております。想定通りに事が運ぶのか、不安を抱えたままに年を越すことになりました。

 昨日は遅れに遅れていた11月の早稲田進学会の模試の結果がようやく返ってきました。いつも安定して名前をのせていた子が今回は信じられない点数をとっていました。また予想外、想定外のパターンです。ただ二人が十番台に名前をのせていたのはさすがです。気になるのは、このところ早稲田進学会模試の母数(受検者総数)が減り続けていることです。大原やエナなどそれぞれに独自の模試を開催していることが影響しているのでしょう。日能研の模試は母数が少なすぎて、コンピューターの予測による合否判定にしても使えない、と思ってきました。エナの模試は母数は2500人ほどでいちばん多いのですが、問題が易しすぎて竹の会で受けた子が1500人中十番台、2500人中四十番台をとっています。同じ子が早稲田進学会の模試では中々結果を出せていませんから、やはり早稲田進学会の模試の方が信頼できるということでしょう。母数は少ないが、精鋭が受けているという感じがします。

 竹の会には都立中合格をめざしてがんばっている子たちが今年は諸事情あって5人を越えています。今年は5人中最低3人合格と見ていましたが、実際は2人でした。来年については、複数の合格者を想定していますが、もちろん全員受かるなどということはないでしょう。わたしが合格する力があると見ている子は複数はいますが、全員ではありません。もしかしたら「解き直し」で想定外の子が合格することだってあるかもしれない。ただそういうことはほとんどないのですけど、24年に富士に合格した女子は、模試の結果もいいとは言えず、才能も特別優れているとも言えなかったけれど、作文能力は高く、解き直しをまじめにやるという能力もすぐれていましたが、その年受かったのは結局その女子だけでした。期待していた二人の男子も精神的な安定を欠き、模試でもほとんど結果を出していませんでしたが、算数の能力はかなり高かった、それでわたしも「もしかしたら」と期待したのですが、そういう期待は潰えることになっています。失敗する可能性のあることは失敗する。マーフィーの法則です。合否の結果を見てみると、作文を出して来ない、課題をやらない、課題の解き直しをしない、などなど失敗する可能性に満ち満ちています。おそろしい法則です。失敗する可能性が色濃く出てくるというのがミソです。みんな失敗する可能性はあるのですが、合格する子にはそれがあっても問題にはならないのです。失敗する可能性を打ち消すほどの何かがあるのです。

 不運にも、受検に失敗する子の方が圧倒的に多数です。大多数は区立の中学に行くことになる。さて、問題はそこからです。小学の時代に思考訓練、割合などの基礎概念の訓練を受けてこなかった子たちは問題ではありません。そういう子たちの未来は既に決まっています。問題は、小学時代にそれなりに訓練を受けてきた子たちです。中学で予期の通りに活躍できるのか。ここでの活躍というのは、上位に位置し、進学重点指導校に合格することができるか、ということです。しかして、これは「否」ということになります。類い稀なる努力家が生き残る、そういうことです。いやそれだけではない。例えば、竹の会の入会試験でA合格以上を取った子ならかなりの蓋然性でそうなると言えます。が、実は、現在竹の会にいる中1は、準合格でした。しかし、この中1が、近い将来進学重点指導校に行くことになるであろうことは予測に難くない。その根拠は、現在までの実績であり、類い稀なる勉強家であるという事実が証明しているからです。この類い稀なる努力家という基準に則して測れば、現在の竹の会の小6のだれが伸びて伸びないかは予測に難くないということです。この子は中学で伸びる、わたしはすでにして受検に失敗し失意の母子にその旨を率直に申し上げました。伸びる子は小学の時にすでにその片鱗あり、ということです。

 受検に失敗して、公立中に行き、成績がぱっとしない、勉強も熱心ではない、しかし、部活は熱心、そういう生徒が行き着く先は想像に難くないことです。将来の予測は不可能と言いますが、中学時代をどう過ごし、結局どうなるかなら、わたしにはかなりに正確に予測できます。たいていはその予測通りになるのも経験的に承知しています。

ページトップへ