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中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

身の丈の力しか出せない

2015.12.27

 おはようございます。冬期指導第2日目です。気温9℃、幸いなことに穏やかな日よりが続いております。昨日は正直疲れました。初日のメニューは、「勝導」シリーズ、「冬期用」シリーズ、「作文」、「新読解演習」シリーズと連続して、制限時間テスト形式で実施しました。これが、終わると各自「解き直し」に入ります。ただし、小石川受検の3名は、「算数クリア」シリーズに挑戦します。今年は、「適性問題Ⅲの研究」シリーズが、30回まで配付されましたので、去年実施した「桜修館の推理」は実施していません。「桜修館の推理」といっても内容は「推論算数」シリーズの続編です。灘、開成、麻布などの超難問ばかりを集めた、私立難関中対策にもなるスグレものですが、今のところ実施の予定はありません。「適性問題Ⅲの研究」は、冬期明けからまた新作執筆の予定です。

 高校受験のために入会した小学生については、算数による思考訓練、しかも長時間の思考訓練を実施しています。自分で正解の糸口を見つけてなんとか正解にたどりつくことこそ最良の思考形成にながると自覚してほしいですね。国語については、冬期中も「読解百選」、「天声人語」、「新国語読解」、「四字熟語」を課しています。

 小5については、「新小学思考の素」に挑戦中、「思考の鍵」の解き直し中、ということになります。いずれも富士中志望ということであえてペースダウンしてじっくりと基本的なところに時間をかけています。なお、冬期中は課題はありません。今年は、受検の小5は、この2名だけです。こういう年もあります。

 来年2月スタートの指導では、小3、小4を中心に、募集をしていく予定で準備中です。

 高校受験の指導を再開しています。

 中1は、数学、英語については、中2の夏休み前に、中2までの履修事項を終わらせるように指導、指示しています。中2の夏には、中3の英語、数学に入れるようにがんばってほしいと思います。英語については、レジュメ指導が終わると、「新英語指導案」に入ります。また、遅くとも中2の夏には、高校受験のための理科、社会の準備に入らなければなりません。進学重点指導校を受けるということはそういうことです。

 中2については、理科、社会の期限の3月が迫っています。中3になる前までに、理科、社会を仕上げておくこと、英文解釈の課題テキストを終わらせておくこと、「新英語指導案」は7回解き直しを終わらせること、など山積みです。数学のみ「高校入試問題撰」を終わらせ順調ですが、他は危険水域にあります。中3になってからではもう手遅れです。少なくとも日比谷、西のトップ2を狙うのであれば手遅れです。

 中3については、1名について、志望都立の受験そのものが厳しい状況です。わたしのセンサーが無理と判断すれば安全な都立にするしかないですね。理科、社会がこれほどできないとしかたありません。もう少し成り行きを見てみたいと思います。戸山以上志望のもう1人については、これから厳しい試練となることでしょう。メンタル面の弱さをどう克服するかもふくめて、わたしも楽観できない状態です。私の厳重な審査に耐えられるか、勝負所です。

 入試直前で、わたしの心も安まることがなくて、昨日は指導を終えた後は、ぐったりとしてしまいました。それでも帰宅すると2時間ほどかかる明日の指導の準備に従事しました。受験生をかかえる親御さんの心も安まることのないことでしょう。小学生の親御さんもそうでしょうが、高校受験は最後の機会ですから、後がない、それで不安は尽きない。

 それで言えることは、奇跡など起きない、ということです。この時期にジタバタしても何の意味もない。よく大手の親御さんか、書店などで必死に参考書や問題集を物色しているのを見かけますが、意味のないことです。この時期にもがいても一発逆転なんかありませんよ。もう身の丈の力しかない。それ以上の力なんて、出るはずもない。ましてや本番は精神的にも安定しない、特殊な場ですよ。身の丈の力も出し切れるか、わからないのです。ここは開き直った方が勝ちということです。出せる力を思う存分出してくればいいじゃないですか。身の丈が足りないのは仕方のないことです。わたしが「これまでにこうしなさい」ということを流してきたのはあなたたちです。ここであなたたちは、プロの指導者というものが、実は冷徹に合否を見据えて、指示に従わなければ、落ちてもしかたない、と諦観していること、その上で冷酷に、実は超客観視して、その判断に揺るぎないことを知っておいたほうがいい。いつも受験生の合否に立ち会ってきた人間の、悲壮な現実を知る人間の、見切りというものを知っておいたほうがいい。

 わたしの指示に従わなかったのなら、失敗してもしかたない。わたしは、いつも「試験を舐めるな」とつぶやいてきた。いやいつもなにやかやと大義名分、もっともな言い訳で勉強を後回しにしてきた、その度に、わたしは、「試験を舐めるな」と内心、落胆してきました。特に、中1、中2の諸君には言っておきたい。わたしが、指示していることはどんな避けられないとあなたたちが思っていることよりも重い。わたしが「理科、社会を中3になる前に仕上げろ」と言えば、それは万難を排してやりとげる使命なのだということを知っておいたほうがいい。学校の宿題、定期試験、行事、なんでもいい、そちらを優先させていれば、それが自滅行動だということを中3になって確実に知ることになろう。中3になったらやればいい、という考えは100%ない。

 わたしたちは、普段から自分の身の丈をこそ、真の力、思考力をこそ培ってこなければならなかった。大手の塾の華々しい、見せかけだけの餌につられて、身の丈よりも、虚構の飾り立てに翻弄されてきた1年、2年というのはもはや取り返しのつかないものです。そして今から身の丈をと考えてもそれももう手遅れです。中学で伸びるために大切な身の丈は早くて小3、遅くて小6の1年間のうちに作り上げておかなければならないことだからです。

 今年小5は2人しかいません。でも小塾の竹の会にはそういうことはよくありました。平成21年は事実上0でしたから。

 だから今は来年2月スタートの指導に間に合うように、小4、小3のみなさんが竹の会にきてくれるのを待っています。

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