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近隣の大手とは何者なのか~高校受験で失敗する親たち

2020.11.07

 

近隣の大手とは何者なのか~高校受験で失敗する親たち

 可もなく不可もなく、何の問題もなく、通っています。これは、大手に子を通わせている親がよく言う、感想である。「何の問題もありません。土曜テストも一番です」、ちょっと待てよ、それならなぜ竹の会に見学に来たのか?
 ここに親たちの大いなる誤解がある。自分の子ができてる、という誤信、子どもの実際の学力がどの程度のものか、大手の授業、テストだけではわからないようになっている。ところが大手の授業についていけてれば、テストで点が取れていれば、問題ない、と思い込む、そこの浅さである。
 それは大手が落ちこぼれを、なくすため、易しいカリキュラムにしたからです。問題なく通う? あたりまえです。バカでもわかる内容に設定したから。

 これまでの大手にいたという子どもたちの、わたしの学力チェックでは、大手でトップクラスにあるといった子たちでさえも、計算力、割合の理解とも、ほとんどできていなかった。
 そもそも大手の授業のレベルはどうなのか。特に、小5までの授業水準をどのレベルにおいているのか、考えてみたことがあるであろうか。
 このレベルを高くおけば、公立小の学力平均児はたちまち落ちこぼれてしまうであろう。そもそも都立中高一貫校を受けるという小学生は、私立中学受験までは考えない、私立の学費までは出せない。できれば公立、都立でなんとか大学まで行ってほしい、そう考える親がほとんどではなかろうか。畢竟そういう子たちの学力は総じて低く向上心もそれほど高くない。もちろん中には学校の優等生クラスがいて、真面目に勉強に取り組む子たちもいる。しかし、わたしがもっとも危惧するのはこの優等生たちである。内申で能力を測ることはできないが、この優等生の中には磨けば光る子たちが埋もれている。わたしはこの金の卵が大手で能力を開花させないままに、伸び悩む、目立たないままに終わるのが忍びない。受検には失敗する。多くの親は自らの子の能力を引き出せないままに、区立中学に進むことになる。そういう子たちの何%かは中学で目覚めることがある。しかし、そういう子たちが中1から塾に行くことはほとんどなく、またまた高校受験を棒に振るのが世の習いである。親思いの優等生は家計を考えて塾には行かない。たいていは中3になって大手に入る。このような子たちがいい都立に入るのは困難である。
 高校入試は、中1から早期前倒しで進めていかなければ成功はないからである。だからといって大手に中1から行った子たちがあげて成功しているわけではない。かなりカネを注ぎ込んで結局落ちたという話しなら腐るほど聞いてきた。
 高校受験は尚更大手はダメだ。いや正確には、トップ都立受験はダメだ。都立はまず内申がなければ勝負にならない。わたしはこの内申が足りない、しかし例えば戸山には行きたい、そういう子をなんとかしてきた人間だ。27年戸山合格の男子の素内申は38であった。戸山クラスになるとオール5がウヨウヨいる。まあ、これもそう単純ではないけれど。まず、高校受験では、男子の内申は精々40未満、ところが女子は40〜45がわんさかいる。そうなのだ、中学では女子の内申がいいのだ。さらに、この現象を見ても想像できそうだが、実力のない女子が、いい内申をもらっていることが多いのだ。だから推薦で日比谷に入れなければ、たちまち目黒あたりまでランク落ちする。わたしはそういう話しをよく聞いてきました。

 学年で一番の女子がいて塾に行ってないというのです。竹の会の子(Kさんとします)の同級生(Nさんとします)でした。Kさんは中1の間ずっと学年2番か3番でした。それが中1の終わる、最後のテストではKさんが1番になった。Kさんは結局卒業まで1番でした。Nさんは中3になって塾に通い始めたそうですが、もはやKさんの敵ではなかった。竹の会の方法は早くから下地を作り上げてきて、一気に畳みかける方法だから中3からグンと差をつける。Kさんは都立駒場に合格した。平成26年のことだ。例の子は最初日比谷などと言っていたけれど、推薦落ちて、目黒か広尾かあたりに行ったとかいう後日談だった(Kさんから聞いた話)。
 ここからいろいろ教えが出てくる。
 高校受験は遅くとも中1の2か月前からスタートすること、もちろんこれは然るべき塾に通うということである。
 内申で推薦狙いは不確実過ぎるということ。然るべき実力をつけることが、入試の常道であるということである。
 中3から塾に行くという選択は、様々な問題を孕む。まず、そういう子の大半は理科、社会をもはやどうにもならない体にしてしまっている。さらにもし英語が内申3レベルで中3になったとしたら、都立どころか、私立入試もない。低偏差値私立に単願推薦で、つまり無試験で入るしかない。
 英語というのは、中1が勝負だ。ここでこけたらもう入試はない。英語をサボってきた人間が中3になって、いきなり英文解釈などできるはずがない。竹の会なら遅くとも中2の夏までには中3というか、受験の英語は終わっている。以降は英文読解に力を入れる。高校用の初級レベルの英語教材を使う。竹の会では昭和60年開設以来使ってきたテキストであったが、遂に絶版となってしまった。幸いわたしがパソコンにデータ化していたので問題なく使えてる。今は、さらに高校用副読本に凝っている。
 理科、社会にしても、定期試験で理科や社会の勉強法を地道に培ってきてこその中3からの理科社会の飛躍である。いきなり中3から始めて点が取れるか、なわきゃない。竹の会は中2の夏から、定番のテキストをやるように指示する。中3になる前に、下地を作る。
 実は、高校受験は、数学で決まる。「うちの子は文章題が解けない、苦手だ」という親がよくいた。結論から言えば、「もはや諦めてください。」である。
 いいですか。高校受験は、まず数学です。だから竹の会の子たちは、普通なら、中2で中3どころか、高校受験の数学をマスターする。もし竹の会の中2が、中3に混じってV模擬を受ければ、トップランクになることは間違いない。と言っても、勉強夢中でやる子でなければダメです。女子はそこまでの逼迫感がないというか、勉強に夢中になれないというか、なかなか引っ張っていくのが、大変ですけどね。いずれにしても、つまり多少遅れていても、わたしが慌てないのは、数学で見通しが立っているからです。中2で、学校の中2の勉強しているのでは遅いのです。竹の会なら早い子で中1で中3の数学を終わらせているのが、実際ですから。
 
 大手を信頼しきって、ほったらかし、自分の子がどういう状態なのかもわかっていない、そういう親が多い。
 何の問題もなく、通っているような錯覚に落とし込む、これは大手塾のマジックにほかならない。

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