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中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

都立日比谷をとるということは早実に受かるほどの力をつけるということ

2016.03.31

 おはようございます。今日明日あたりが桜の見頃とか。週末が楽しみです。ようやく春が来ましたね。一度は毛布1枚減らしたもののまた寒くなり2枚に戻したのを昨日は1枚にしました。春はすぐに汗ばんで暑いかと油断すると空気が思いの外冷たいということがよくあります。この時期に子どもたちが熱を出すのもよくあることです。春と秋を比べると春は一日の気温の較差が激しい、秋は緩慢に暖から寒になるので体が馴染みやすいといわれます。まあそれでも季節の変わり目というのは人間の体にはよくないようで病気になりがちです。暖が極まっても寒が極まっても年寄りには命をつなぐのが過酷なようです。わたしの祖母は8月、台風、つまり巨大低気圧の中で倒れました。もう10年は生きられたのではないか、と思われる年齢でした。

 春がやってくる、それだけで最近はうれしくなってきます。わたしにとっての冬は寒の厳しさというよりも受験という過酷な判断の渦中を過ごさざるを得ないところにあるのかと思います。むしろ冬の肌に突き刺すような冷たさが好きです。わたしの時代は国立大は一期校、二期校に分かれていました。一期校の入試は3月の3、4,5日の三日間と決まっておりました。この時期に大雪がよく降ったものでそれから考えると確かに地球温暖化は進んでいるのかなと思います。とにかく受験の時期は寒かった。 一期校の合格発表が15日頃、二期校の試験は一期校を落ちた人のためで、一期校の発表の後です。昔は、東大を落ちた人たちが、二期校の横浜国大を受けるというのが普通で、横国はそれなりに偏差値が高かった。

 今のように予備校が隆盛で、予備校の名物講師がもてはやされるという時代には、予備校に行かないという選択をする人がほとんどいないのであろう。大学入試はともかく難関の国家試験となると、とにかく予備校が方法論を特化させているから、予備校に行かないで受かるのがさらに難しいことになる。予備校が受験生の質を上げ、試験をますます難しくしているという側面もかなり真実に近い気がする。

 最難関と言われてきた司法試験は、今では1500人も受かる、法科大学院に行けば受かるところと堕してしまった。ある年には3000人近く合格者を出した年もあった。こうなるとアメリカ並みに弁護士では食っていけない。事実職にあぶれた弁護士が巷に溢れているという。そういえば最近のテレビも弁護士の扱いが前ほどではない。もうひとつの難関試験、公認会計士の方は、十数年前だったか、4000人もの合格者を出して、大手監査法人に就職できない公認会計士が溢れた。これに懲りて現在は1000人ほどの合格者に落ち着いている。昔は三大難関試験の一つと言われた医師の国家試験は、まともな医学部なら合格率90%はいくから難関とは言えない。むしろ医学部に入る試験の方が難しい。医学部は地方の国立大でも偏差値70を超える。医師に関しては、いい大学を出ているから名医ということはない。天皇陛下を手術したのは日大の医学部出身だった。要は、どれだけ手術回数を経験したか、そういう現場で鍛えられたかで、アメリカで場数を踏むほうが成功する確率が高い。日本の医療の現場は手術回数をこなして腕を磨くというシステムにはなっていない。群馬大でまた40人以上の術後死亡した事実が見つかったが、下手くそな医師が手術回数を重ねるたびに人殺しをやるわけである。大学病院だからという選択根拠は成り立たない。逆に、恐い。

 杉山太一君のお母さんからいただいたメールによれば、太一君は予備校には行っていない。それどころか6年生まで部活に専念していたという。そして部活を通して得たものは多く、大学に合格した今も部活を通して多くのことを得たということを述べておられる。同じ部活の部長をしていた生徒は東大理Ⅱに合格したそうだ。部活に専念しながらも、勉強に専念した人よりもいい結果を出すという人がいるのですね。しかも杉山君については予備校にも行っていないという。かつて新聞で陸上で日本記録を出すほどの高校生が東大に進学した話しがありました。部活をやっていてもそれが勉強の支障にならないという人がいる、ごくたまにいる。天才としか言いようがない。だから京大や東大に行くわけでしょうが。

 だがしかしわたしの知っている部活専念者というのは、部活を口実に勉強をしない人たち、あるいはできない人たちのことです。へとへとに疲れ果てて勉強を投げ出す人たちのことです。部活を口実に平気で勉強から逃げる人たちのことです。世の中には両立させる天才もいるが、その他大勢の人は部活に専念して、そこで若い時代の人生の充実を語るけれども、中途半端な私立高校、二流、三流大へとお茶を濁すのがオチである。

 さて、本題です。Z会の資料を見てみますと、日比谷高校合格者というのが、併願先として受けて受かっているのが、たいてい早慶である。わたしは慶應高校の数学はねじ曲がった難しさで解くに値しないと思っているから、慶應が別に日比谷の併願だと言われても、日比谷を受けるにはかえって害なのではないか、と思っている。これに対して、早稲田実業の数学も英語も、はたまた国語でさえも、素直で実にいい問題だと思っている。いや問題の筋が日比谷の独自問題を解くにはちょうどいいように思う。だからとにかく慶應の問題は解くべきではない。あんなもの解いているとまともな問題が解けなくなる。それはともかくとして、日比谷、西をめざす人は、早実に受かるつもりで勉強するのがちょうどいいでしょうね。戸山あたりでも早実の合格者はいるけれどこちらは戸山を滑り止めにしている生徒もいる。いやむかしは戸山は早慶の滑り止めだった。しかし、さすがに東大ねらいの人たちは、今なら日比谷、西、戸山をとるでしょう。

 高校生は3年生になるほとんど予備校に行く。心配なんでしょうね。大手信仰の「右へならへ」のバカ親そっくりですね。予備校に行けば各科目の名物講師が手っ取り早く、科目のこつを教えてくれると信じているわけです。予備校に行ってもただ行くだけで安心してしまい、流される勉強をしているバカがいくらでもいる。杉山太一君は、竹の会で学んだ勉強のスタンスが最後まで役に立ったと言ってくれた。

 エナでも栄光でも行くだけで安心してしまうバカ親が多いのに、「右へならえ」思考のバカ親たちに先導されて、1年後2年後に立派なバカに成長されたお子様たちが、今度は公立中へ行き、またまた大手塾で「右なら思考」はなにも変わらない。

 杉山太一君の成功例はとても示唆に富む。まず予備校なんかに行って、結局自分の処理能力を超えた大量の資料を抱えて、自滅していくバカ生徒が多いということである。自分に勉強の軸がない。常に、何かに流されて、確たるスタンスを持たないのである。自分でこなせるだけのことを何回も解き直す、見直す、というこんな勉強のイロハもわかっていないバカばかりだということである。大手塾に行ってもこういう軸のない生徒ばかりなら恐くないでしょ。杉山君から学ぶことは多い。情報は、余計な情報はいらない。部活に専念していてそんな余計な情報も最初から自分には無理だと取り合わなかったことがかえって、情報による自滅から自分を守ってくれたともいえる。

 受験に失敗するバカは、自分の能力も考えないで、あれもこれも「いい」と言われる参考書や問題集に手を出して、「右へならへ」思考でみんなが行くから僕も行くで、予備校に行き、またまた手に余る情報を抱えて、蟻地獄に落ちていく、そういうバカバカ生徒になってはならない。情報なんて自分から求めていくものではない。それよりも今ある、少しの参考書を確実にしていくことのほうが大切だ。

 さて、こうして、竹の会の日比谷・西第1期生は、まず早実高校をも合格できるほどの実力をつけることをめざすべきということになる。

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 桜の古木 27日撮

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