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都立日比谷・小石川・桜修館・九段~今年の竹の会/次々に浮かぶ新戦略/バカ小学生を蔓延させたのは大手崇拝の親のせい

2018.04.20

 おはようございます。正直ブログにあてる時間もありません。一口に課題の添削と言ってもそう簡単ではありません。まず提出された課題を丹念にチェックして、解説レジュメと次回課題レジュメを印刷します。次回課題では、新作の制作が必要な場合がありますが、そういうのは後回しにして、とにかく添削できるようにしていきます。この作業が終わったら、時間をおいて、新作を執筆していきますが、これは実は簡単ではない。過去問全国版をめくりながら、良質の問題を調べ上げていく、見つけたら、本質、要点をのみついた問題に改編する。レジュメにしたら、今度はその問題を解いて、解説レジュメをつくる。この一連の作業にはそれなりの時間を要する。今手がけている新作だけでも、「社会をクリアーにする」。「新資料読み取り」、「九段の神脳」、「新適性問題のための計算」などがある。そのほかに今年は適性レジュメを「撰」シリーズとして再編集しているので、これにも時間がかかる。さて、添削は朝6時に起きたら、暫くして始める。今添削しているレジュメは、次のようなものがある。「教養のための理科」、「国語練習帳」、「新国語読解」、「読解の素」、「読解の素の素」、「四字熟語」、「教養」シリーズ、「作文の基礎」、「新作文問題」、「新作文」シリーズ、「理科をクリアーにする」、「社会をクリアーにする」、「新資料読み取り」、「桜修館の作文」など、思い出すものをあげてみた。指導の際には、指導用レジュメを使用しますが、小6では、算数レジュメによる思考訓練過程を終えた者について、「推論を鍛える」などの「鍛える」シリーズを初め、冊子化した「単位あたり量を鍛える」、「撰」シリーズなどを使って指導しています。ところが、小6については、まだ算数過程を終えていない者がいます。算数過程は、「算数の魁」 ⇒「思考の鍵」 ⇒「小学思考の素 割合問題編」 ⇒「新小学思考の素」 ⇒「小学思考の素 その他の問題編」 の5過程を終えたことを最低必修としております。この5過程を終えた者でまだ時間が許す場合、つまり小5の12月までなら、「推理の素」「思考の源」「共通問題」「1%下巻」「2010算数」「算数速解」などをやることになります。さて、今問題なのは、小5の期間をのんびりと過ごした子たちです。入会時期が遅い子たちもです。小4の早期にきた子たちなら、どんなに遅くても必須5過程は終えていますから。そういう遅くきた子たちが、未だに「新小学思考の素」の途中であったりしているわけです。つまり本来なら入るべき適性のための指導が遅れに遅れていることです。さらには、遅くにきた子たちで仮合格だと終わったことになっているレジュメが浅いところで終わったことにして進めた結果、なんの思考力もついてない子もいます。本来仮合格者について所与の力をつけきれなかった者については、退塾してもらうのが筋なのですが、すでに竹の会が好きになり、熱心に通ってくる子に退塾を言い渡すことはなかなかできるものではありません。また、この課題の提出を規則的に履行するというのはなかなか大変なことなのです。小4期からこの習慣をつけてきた子たちはいいのですが、それでも中にはこの課題をほとんどやらない子たちもいます。これはいろいろな意味で問題なのですが、特に、今年受検して落ちた子たちを見ただけでも、この提出が全くないか、不規則・不十分であった子たちだということがわかります。つまり、課題をやることは合格には欠かせないことなのです。普段の指導レジュメだけでは無理です。課題はただ提出するだけで終わりではなく、ダメ出し答案は何度でも解き直す必要があります。この書き直し、解き直しの効果は凄まじく、この過程を通してタフな解答力を身につけていくのです。今年桜修館に受かった女子の、作文の書き直し回数は膨大で、いつも束になったレジュメが提出、再提出を繰り返しておりました。どんな問題が出されても動じない、強靱な精神を養う、課題の提出→ダメ出し→再提出の繰り返しにはこういった狙いがあるのです。これを一切やらないというのは、失うものがあまりにも大きすぎるのではないでしょうか。また課題をやらない理由が何か習い事、稽古事にあるとしても、それはたいてやらない、つまり自分の怠惰なだけの、親公認の回避理由なだけなのだと思います。何の回避の理由もなく、ただやらないという子たちもいます。今年落ちた小6たちの中には絶対に「やらない」子たちもいました。また忘れた時期にまとめて出してくるという小6もいましたが、そういう小6たちが悉く本番で撥ね付けられたのは記憶に新しいことです。例えば、わたしは適性対策の一貫として、理科と社会分野のレジュメを課題として出しておりますが、今年受検した、課題無視の小6は直前に理科と社会のからんだ問題が全く解けませんでした。まじめに課題をやってきた子たちが正解を出していたのと対照的でした。しかし、直前期にはもう打つ手はないのです。

 受検で勉強できるのは、8月までです。もちろん小6を念頭に置いております。小6のこの時期が一番勉強できるのです。9月以降に頑張るなどは全受験生にはあたりまえのことで、また9月以降に思考訓練型の勉強が功を奏すのは、基礎的な訓練ができている、つまり自己思考が完成している子だけです。5月の連休などは、1日10時間を敢行してほしいくらいです。かつて22年に桜修館に合格した杉山太一君の記録は、1日17時間でした。かれは6年後京大法に合格しております。なんという凄まじい集中力なのでしょうか。彼の申告が決して偽りでなかったのは、金曜日に渡した100枚ほどの過去問コピーを月曜日には全部やりぬいて提出したことでわかりました。丁寧な字で丁寧に解答した作文用紙はそれはすばらしいものでした。書道七段と言った、その字はまさに芸術でした。そのコピーの一部は今も竹の会に保管されております。

 家庭学習をしないという子たちが、受検をめざすのは、正直おこがましいことではないでしょうか。親などは大手塾や地元の中小塾に子どもを通わせて、それで受かるだろうという、楽観をしている人がほとんどでしょうが、あなたたちが思っているようにはいかないでしょう。とにかく大手でも中小でも通わせて家庭学習がいい加減な子が受かることはないと断言できます。竹の会が課題を出しているのは、当然に何時間なりの家庭学習を必要不可避と考えてのことです。塾などと言うのは家庭学習あって初めて成果を出せるものです。今年合格した子たちは、落ちた子たちの大半と比較して、勉強時間の絶対量が圧倒的に多い、と思います。普段ほとんど勉強しない子が受かるはずがないのです。受検というのは、勉強時間の絶対量で決まります。まずこれが先決要件です。家庭学習が足らないのに、なぜか牧歌的に楽観して「受かる」などと思っているのが世間の親の単純な頭です。実は当の子も「受かる」と考えている、そんなわけないでしょ。

 子どもに課題を通して継続し「やりぬく」ということの訓練をしているのです。やりはじめたら途中で放り出さない、継続するということの訓練をしているのです。とにかく「やりぬく」、これが教育なのです。子どもに自分のわがままな心を律する心を植えつける、それがもたらす喜びを体験させる、そしてさらなる自己の放恣な心を戒めていく、そういう心のはたらきを訓練しているのです。竹の会の課題をただの宿題と片づけてほしくないと思います。わたしは教育とは子どもにがまんすることを教えることだと思っています。日々の課題を怠けないでやりぬくこと、これはともれば怠けがち、安きに走る心を「律する」ことなのです。習い事、稽古事があるのでもないのにやらないという子は、ただ楽を貪っているだけです。律するというたがを外せばそれは楽なことこの上ないでしょう。律する心、実行することで、習慣化し、怠けという抵抗を排除する力となっていくのです。余談ですが、怠ける人が行き着く先は社会の吹きだまりです。

 ◎竹の会8月集中指導予告

  5月下旬要項配布。申込は6月のみ。本年は、外部生の参加募集を募る予定です。予定数は、3名。ご希望の方は、HPのお問い合わせフォームからお問い合わせください。竹の会の指導を体験する、唯一の機会です。申込者は、入会試験を使った知能診断テストを受けていただきますが、これは夏の指導のためです。入会試験ではありません。

  夏の指導を8月に限定した関係から、家庭学習のための課題のさらなる充実を図るために、さまざまな家庭学習用の課題を準備いたしております。

◎3科型“そっくり模試” | 早稲田進学会

2018年度 実施日程

実施回〈第1会場〉〈第2会場〉
第1回7月実施予定7月実施予定
第2回9月実施予定9月実施予定
第3回10月実施予定10月実施予定
第4回11月実施予定11月実施予定
第5回1月実施予定1月実施予定

※〈第1会場〉または〈第2会場〉のどちらか1日を受験してください。
※3科型“そっくり模試”と2科型“そっくり模試”には共通問題があります。どちらか一方のみ受験できます。

 竹の会の小6のみなさんは、早稲田進学会の模試を受けていただきます。小5でも実力ありとわたしが認めた場合は受検可能です。竹の会の子たちは、普段早稲田進学会に通う子たち、かれらは彼女らは早稲進の問題に慣れているはずですが、そういう輩を尻目に、常にトップテンに名を連ねてきたのです。これはいわば道場破りです。竹の会でわたしの指導を受けた子たちが、初めての他流試合に臨む、そして東京都の同輩の輩を悉く打ち伏せてくる、凄まじい成績をあげてくるのです。竹の会の成績優秀者たちが、早稲進の合格者にされていることは知っておりますが、早稲進は周1回3時間会場借りてやる塾でして、いわゆる塾ではありません。セミナーみたいなものです。これを受けて合格したなどということはあまりにも大雑把な話しです。

 なお、九段と富士の受検者については、大原の模試も受けてください。確か、11月からです。

◎付け焼き刃の小学生が中学でメッキが剥がれていく

 付け焼き刃の小学生が、中学生になって、メッキが剥がれていく、そういう中学生を何人も見てきた。 大手という付け焼き刃の焼き付け過程、メッキの吹き付け過程の歪み、亀裂が顕現化するのは、中学に入って間もない頃である。4月には新生活に浮かれて部活に夢中になる。何もかもが新鮮に見える。まず英語の初動でつまずく子も多いが、なんと言っても深刻なのは、数学であろう。正負の数まではなんとかごまかせても、文字式の文章問題で思考がついていかない。それで計算でもたもたしているうちに方程式に入ると、文章題がとどめを刺す。小学の頃、思考を鍛える訓練というものをしてこなかった子がまずここで落ちこぼれる。大手などでやってきた子はたいていは潰れていく。中身は伽藍堂の中学生が、部活という勉強回避の公的言い訳を、親も部活には文句を言いにくいということを利用して、つまり怠惰の免罪符をえて、怠ける、怠惰、自堕落な生活を過ごして中学を終わる。人間というのは、ひとたび怠け癖がついてしまうともうだめである、楽な方ばかりを選ぶようになる、 部活は休まないが、勉強は怠ける、たいていの中学生はそうなる。小4から、鍛え抜く、これしかない。これはわたしの信念である。 小4から鍛えてきた子たちはたいていわたしの手にかかれば、かなりの思考する人に育っていく、いや現実に育っているのである。竹の会で仮合格という子でも、小4早期の子だと、それなりの実力者に成長するケースが多いが、小5前後だと、その蓋然性は途端に落ちていく。つまり、小5だと、たとえば、A合格でも、保証はない。なにしろ大手などでつけた考えないで、すぐ「考えたけどわかりません」という、スタイルが骨の髄まで染みこんでいて、そこからまず指導の壁になる。そういえば、去年の小6もいろいろ大手の出身者がいて必ず「何時間も考えたけどわかりません。教えて下さい」と言っていた。この何時間もというのはただの修辞語です。また「考える」というのも、中身は空っぽです。考える枠組みというものを全く訓練してこなかった子たちの「考える」は、ただ問題の字面を繰り返しなぞっているだけです。そもそも考えるなどという技はないのです。大手という、地元という、塾のバカ養成課程にいたということの被害はあまりにも甚大である。

 鉄は熱いうちに打て、というけれど、それは小4前後ということである。竹の会を訪ねるなら、小4前後です。

 

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