2023.05.27
🟡教育は、おカネのかかる事業(投資)である‼️
わたしは、プロの指導者である。つまり、おカネをもらって仕事をさせてもらっています。決して趣味・ボランティアでやっているわけではありません。おカネをもらうともらわないでは、指導の質において月とスッポンの差があります。少なくともわたしはおカネをいただいてやるからには、最高の仕事、品質の指導を提供する、そう切り替えています。つまり、ボランティアのように「ついで」にやる、ほとんど自己満足のためにやる、ということはないです。
月謝の水準というのももちろんあります。わたしは、わたしの仕事を安売りしたくはないのです。よく、単純に、卑近な例では、子どもたちが、竹の会の月謝を「高い」と言うことがあります。子どもがおカネを出すわけではないので、もちろ親の意見なのか、と思います。
何が高いか、それは買う物の質次第です。なによりも勉強をする、当の子どもの能力、生活態度、勉強姿勢はそもそもどうなのか、です。どういう子どものために買い物をするか、です。子どもの質によっては、ネコに小判ということもある。
もちろん一般的な比較はできる。授業形式か否か、教材費は別か、施設費は別か、消費税は別か、費用とされているものが、それだけか。入塾後、それは最低の基本料金であって、ほかにオプション講座がたくさんあり、季節講習費がかなり高額ということはないのか、である。
質から言うと、横並び式の大勢を相手にした授業なのか、ということも重要である。
テキストについて言えば、大手は、「この講座を申し込めば、この教材がもらえる」といった売り方をしてくる。例えば、難関校の特訓クラスに入れれば、このテキストが配布される、といって受験生を煽る。こういう講座はかなり高額な費用を設定されるのが常である。
大手には、土曜特訓とか、日曜特訓といった特別講座が、オプションとして、いろいろ用意されており、こうした講座は例によって受験生心理を煽り、動揺させる特別テキストをおまけにして、射倖心を煽るような講座の売り込みをする。こうした講座を申し込む人がほとんどであり、気がつけば、最初の見込みの数倍の費用を納めていることになる。
だから単純に竹の会の費用と大手の基本的な費用を比較して竹の会の方が高いというのは、あまりにも無知過ぎる。
以上のような形式的な比較のほかに、より重要なのが、質である。
授業でテキストを軸に回していくというのが、大手を始め中小の塾の昔から変わらないやり方なのかと思いますが、これは、つまり、横並びの授業形式というのは、能力的に揃っていなければ成り立たない、能力が均一であることが前提です。ですから、SAPIXは能力別クラス制が徹底している。また日能研は、席順まで能力順だと昔通っている生徒から聞いたことがある。早稲アカの場合、例えば、難関校のための上位クラスに入るには試験があるらしい。さて、こういう進学大手は、特に、できる生徒のための塾であり、できる生徒には手厚いが、普通以下の生徒は、自己責任なのではないか、と思う。ついていけない、落ちこぼれが多数出る前提なのだ。たとえ落ちこぼれても、自分の能力のせいだと勝手に納得してくれるのが,大手に通う親である。なんとわかりのいいことか。できないからと塾を責めることはないのだから。個人塾だと「できないのは塾が悪い」という論理を当然のようにふりかざす。
難関校を受けるとは、そういうことだ、と誰もが納得しているのだ。成績が良くならなくてもだれも塾に文句は言わない。塾は最高の、指導を提供していると、互いに納得しているのだ。塾は、天才向けの、天才レベルの質を提供し、理解できないのは、お前が悪い、それを納得して、それでも塾にすがる、それが大手塾である。つまり、塾のやることに間違いはない、という塾至上主義である。
竹の会は、指導して、思考力をつける、理解できる、わかる能力を育む。それこそ計算の初歩の初歩から手解きして、計算を完璧にこなし、割合に2年かけて、この割合指導を通して、考える力をつける。そこから順調に行けば都立受検の合格レベルにまで持っていく。そういう流れを重視してきた。「わからない」のは、自己責任だ、自己能力だなどと最初から突き放すことはないけれど,指導できないときはやはり退塾をお願いすることにはなる。
ただそういう子にどこまでの指導が可能なのかは研究を続けては来た。どうすれば「わかる」かを問い続けてきた。こうした竹の会の指導体系を、そのまま、大手と比べて、竹の会の月謝が高い、という人が、ただ価格を比べて言っているのだとしたら、これほど無責任なことはない。
竹の会に地道に通った結果、二年、三年後に、算数のそれなりの問題を自ら解けるようになっていること、それがたとえ受検には失敗しても、それだけで竹の会は一つの使命を果たしたものと考え、とにかくも未来へ進める道を示したものとして、少なくとま悔いはない。失敗をとらえて塾を非難する人もいるけれど,大手の親にそういう人は皆無なのはそもそも受検というものが自己責任なのだということを知っているからである。大手とは成績が自己責任だということを当然の前提としているのだ。
大切なものは何か? 大切なものは目に見えないもの。
都立中受検は、カネをかけられない層、受検を「ながら」で受かると軽信する親、その影響をもろに受けた子ども、たちの、描く、失敗実話の宝庫であり,その例に事欠かない。
区立中学は、発達障害、IQの低い層、情緒不安定、アスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害いわゆるADHDなど、まともに勉強できない子たちを全員受け入れなければならない、という制度的には、既に破綻した学校制度である。内申の脅しが効くのは10%にも満たない、まともな子たちにだけである。
こうした問題児たちが授業妨害をするのが常態化した中で、一部の真面目な子たちが、かろうじて学校としての体裁を保っているのだ。学校とは、勉強を核として、教育を使命とする場所であったのではないか。少なくとも勉強の体裁も保てない場所が学校であるはずがない。
カネのある層は、私立小、私立中に、IQの高い子たちは私立難関に流れていなくなり、区立中学には、受験残念組、経済的理由で受験できないか、関心の薄かった、希少のIQの高い子、それから「その他大勢」が残り、およそ教育などできない環境空間を作り出す。
もう何十年も前から、授業妨害は、常態化していた。
わたしは、学級崩壊、担任の鬱病、モンスターペアレントの闊歩、担任の、休職、という話しを幾度耳にしたことか、
落ち着きがなく、授業中も着席していることができずに動き回ったり、常に体を動かしたり、衝動的で急にしゃべり出したり、他人のやっていることに唐突に介入する、そういう子たちが10%のまじめな生徒と一緒に教育を受けるということは土台無理なのにだれも変えようとはしない。被害を受けているのは10%の子たちである。
今や,教育は子どもの未来に投資する、一大事業である。もちろん投資だから,子どもが投資に値する素材か、という見込みは必要である。見込みもないのにやたら投資する親が普通にいるのも教育投資の特殊なところである。投資しても結局失敗という例は実は圧倒的に多いはずだ。しかし,子にカネをかけたのだからと後悔する親はほとんどいまい。だから特殊なのだ。
子どもが将来独立してどんな職業に就くか。一般的には,東大など国立大受験可能な高校に進学し,旧帝大・有名国立大・早慶などに進学するかどうか,が大きな意味を持つ。こうした高校・大学で勉強するということは,かなりのカネがいる話しである。わたしの高校時代の経験を話せば,余程の天才でもない限り,努力で旧帝大に入るには,自由に参考書が買えるほどの経済的ゆとりがあるかないか,が大きくその成否を左右する,ことを知っている。東大に受かった同級生の部屋をちらっと見たことがある。その同級生は決して部屋に他人を入れない。たまたま欠席したので先生からの届け物を渡しに寄ったときの話しである。ちらっと見たその部屋には8段くらいの本棚があり,びっしりと,なかなか買えない参考書類がなんでも,とにかくすべてびっしりと並んでいた。わたしは驚いた。わたしが持っていた参考書はと言えば,数学の「チャート式」1冊だけだった。わたしは学校のプリントの見たこともない問題でもやってこれる理由がわかった気がした。自由に参考書を買える、これは勉強には最強の援軍である。高校に入れば高校の教科書と授業だけやってれば大学に行ける、そういう牧歌的な考えしかなかったのが,わたしの親であり,それを疑いもいなかったのが私であった。教育に対する考え方が根本の所から違っていたのだ。わたしはまだ教育というのがカネのかかる投資なのだということに無知であった。大学に入り,資格試験を受けるのも,みなカネのかかる投資であった。カネを節約していたら受からない,そういう真理を悟るのが遅かった。
今は資格試験も予備校なしには受からないことが周知している。どんな天才も予備校のおかげで受かるのだ。大学受験の予備校をなんらかの形で利用する、そういう時代だ。予備校にかかるカネは70万前後である。資格試験だと1つではなく2つの予備校を受けた方がいいこともわかっている。
また,進学大手塾に通わせる親は,大手塾に払うカネを惜しまないのは,カネで未来を買うという価値意識があるからだ。早稲アカの場合,高校入試の夏期講習費は,20万円ほどであるが,これは外部生の価格である。入塾となるとさらに年間授業料が加算されるし,さらに特別の講座を受講すれば決して安くない費用が上乗せされる。こうした進学塾に通わせる親の意識,は教育をカネで買う意識であり,子どもに幸せに満ちた未来をプレゼントするという意識なのではなかろうか。義務教育など与えられた教育をカネをかけないで済まして,またカネをかけないで都立高に進み,カネをかけないで国立大学に行ければと考える親とは違う。教育を受動的にとらえるのか,カネで買い取る意識なのか,上級国民は虎視眈々と狙ってなんぼである。
竹の会 阿部雄彦著 「心の指導」(頒価900円) 無料進呈
条件① 全国の「草枕」読者のみなさま
レターパック(370円)代相当の切手を竹の会の住所宛に送付してくだい。
主旨 わたしのブログ「草枕」が全国で熱心に読まれていることを最近知ることができました。Googleの機能からわたしのブログがどの地域で読まれているのか、市区単位でわかるようになりました。びっくりしたのは,遠く北海道の札幌や室蘭、九州の那覇,鹿児島,四国の新居浜,高松,本州の広島,大阪,名古屋,新潟,山形,栃木県,館山などあげたらきりがないほど新しい都市が毎日目に触れます……,とにかく全国のみなさんが定期的に読まれている、ということを知りました。それが励みになって,最近は全国の読者の皆様の期待に応えるべく,記事を書くようにしてまいりました。記事はほとんど仕事場との往復の電車の中で書いております。そういう熱心な読者のみなさまに,わたしが平成9年に書いた,「心の指導」を無償で提供したいと考えました。「心の指導」は,竹の会を始めて会員のお母さまたちに向けて発行していた「竹の会通信」というガリ版刷りの新聞をまとめた「竹の会小論集 第1集」に由来するものです。すでに竹の会通信も小論集も消失してしまい,今はその名残として「心の指導」が遺っております。竹の会の初期の指導理論をまとめた,当時感動の通信としてお母さま方に大好評だった竹の会通信の名残を残した竹の会思い出の本です。
全国の「草枕」の読者に読んでいただければ幸いです。
竹の会塾長 阿部雄彦
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