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中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

塾に行くということの意味  中学受験・高校受験を考える

2023.06.19

🟡塾に行くということの意味
 以下は、都立日比谷高校に合格した人の述懐です。この人は中学時代をトップで過ごしてきた人です。筑駒も受けたのですが、落ちたということです。日比谷時代の話し。「自分は塾に通わず、学校から言われることだけをやっていたんですが」
 彼は日比谷では、高2前半までは50番ほどを維持していたと言います。しかし、それから成績はどんどん落ちていった、と言っています。
 塾に行っていた連中が高2後半から急に伸びてきたと証言しております。
 彼は4浪して東大理系に入ることになるのですが、一浪目は、E判定でした。二浪目に一橋大に合格したのですが、東大を諦めきれず、三浪目に入る。しかし、僅差で落ちて、また一橋大に合格。とにかく入学するも、新型コロナが広がった時期で、自宅にいることがほとんどで、再び東大受験を決意。4浪目にしてようやく合格を勝ち得た、というのです。
 浪人中の彼の勉強量は一日11時間にも及んだそうです。よくも4年間そういう生活に耐えられたものと思いますが、精神的な、他人に計り知れない、強い価値観に支配された強固な意思というのものが、そのようなことを可能にするのか、と思います。
 さて、わたしが申したいのは、そのような精神の特異性についての話しではありません。
 これだけ優秀な人も、一度勉強のタイミングを外してしまえば、なかなか合格できないということです。「塾に通っている人たちが高2~3になってきて急激に成績を伸ばしていったんです。彼らの本当の実力が徐々に出てきた感じですね」
 この部分を読み飛ばしてはいけない。勉強というのは、入学したときから、前倒しで、もう最初から全力で突き進まなければならない、ということです。 先取り学習こそ受験の生命線です。受験勉強は、目的地の見えない、つまりゴールの見えない、道を全力疾走するものと考えなければなりません。受験者はそれぞれみな様々な段階の学力段階にあります。そのような状況下で、例えば、受験まで1000日として、みな同じ参考書を使って、同じ家庭環境で、また、来し方の勉強量、塾の経験、みな違うのです。つまり、相対的に、不揃いである。そういう中で、自分の相対的位置もわからないのに、のんびりと勉強している、のはどうか、ということです。習い事、稽古事、部活、家族旅行、なんでもいい、勉強の手を抜くことがどういう意味を持つか、ということです。
 とにかく全速力で走らなければ、わからないのです。勉強というのは、先取り学習、前倒しの勉強というのが、こういうゴールの見えない戦いには、絶対前提ということです。
 先の「塾に通っている人たちが高2~3になってきて急激に成績を伸ばしていったんです。彼らの本当の実力が徐々に出てきた感じですね」という記述は、受験の「真理」を見事に言い当てているではないか。
 先取り、前倒し、最初から全速力、これが受験の鉄則である。真理である。
 小学なら、小学2年からがベストであろう。先取り、前倒し、最初から全速力、これが、小5後半から急に伸びていく、原動力となる。
 中学は、小学で獲得すべき計算力、割合力、思考力を手に入れたこと、そこから勉強習慣、勉強に向き合う姿勢を獲得したこと、そういう中学生のみが、次への飛躍を秘めている。
 その上で、遅くとも小6の2月をもって、スタートをしなければならない。このときは一気呵成にやれるだけやらなければならない。竹の会の実際でもこの時期の勉強がその後の中学3年間の帰趨を決めている。中学入学前に,数学なら早い子で「関数」まで終わらせている。ここのところの認識が甘い親が中学での勉強のタイミングを外してしまう。最初から全力で飛ばすということを考えもしない。いままで頑張ってきたのだから当分はのんびりと休めばいいなどというのんきなことを考えているのか。しかし,すでに全力で勉強を開始している子たちがいるのだ。特に,難関校を狙うという向上心の高い子たちはそうであろう。数学にしても英語にしても学年の区切りなどない。学校の都合で配分しただけだ。学校レベルの履修事項は1年で終わらせる。のんびりと学校の配分速度に合わせてやっていればいずれ帳尻が合わなくなるのは明白である。

 公立中学では,学校の進度に合わせて,中間テスト・期末テストでいい成績を取り,内申がよくても,それは中2までの自己満足で終わることになる。中3からの数学、英語は中2までとは格段に難しくなる。そして教科書レベルを遙かに超えたレベルが都立入試であり,都立でも独自問題は共通問題の数段難しい。そして私立高校はまた別の難しさがあり,難関高校となると学校の内申に一喜一憂してきた生徒ではまったく太刀打ちできない。だから中3になってそろそろ受験勉強をなどと考えている,学校の優等生親子は中3になってから落ちていくしかないのだ。

 高校受験は,中2までは地下深くで闘いは静かに潜行している。中1までに中3を終わらせる,そういう意思で勉強を進めている人がいるのだ。ただひとりでそれをやっても効果はほとんどない。やはり塾に行くしかないのだ。中3までの数学、英語をいかに効率よく終わらせてしまうか,これがポイントになる。竹の会では早くからその意識のもとに,数学の全体系をレジュメ化した。また竹の会の高校受験基本レジュメは教科書レベルではない。教科書レベルから慶應女子まで多彩に高校入試の問題を取り入れて体系化し数学のノウハウを実践的にマスターできるように仕組まれている。英語の効率化も進み「新英語指導案」だけで中学英語の全体系を組み込んでいる。もちろんこれだけで完成というわけではない。「入試英語指導案」がさらにカバーする定番書としてある。もちろん英文読解のための訓練も必要となる。現在,竹の会では,幻の名著と言われた「英語ポイント集」を復刊し,「新英語ポイント集」として出すことになっている。「英語ポイント集」は例えば国学院久我山レベルの高校だと9割はとれる、と言われた。現在加筆訂正執筆が進んでいる「新英語ポイント集」は難関高校の英語も視野に入れた濃い内容のものをめざしている。現在わたしは,慶應女子の数学解説書の執筆,確率の執筆,整数の執筆など多数の執筆を同時進行させているため,中々完成にいたらないが,急ピッチで執筆を進めていますので,もうしばらくお待ちください。
 

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