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開成への英語、慶応女子への英語

2022.10.29

 

開成への英語、慶応女子への英語
 1 文法
 2 英文解釈
 3 長文解釈
 4 英作文

1 文法
 英文法の到達点は、いわゆる「英語5文型」の有機的理解である。一文の骨格を、すなわち構造を、正確に把握すること、これに尽きる。骨格がわかるとは、英文の「かかり」がわかるということである。
 文の要素とは、主語S、動詞V、目的語O、補語C をいう。文の要素の組合せで、5つの類型ができる。
第一文型 SV
第二文型 SVC
第三文型 SVO
第四文型 SVOO
第五文型 SVOC

 ひんし【品詞】
単語を文法上の形態・機能・意味などの上から分類した区分け。国文法では、現在一般に、名詞・代名詞・動詞・形容詞・形容動詞・連体詞・副詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞などがあげられる。
 英語の場合、
 ①名詞(代名詞) ②動詞(助動詞) ③形容詞 ④副詞 ⑤接続詞 ⑥前置詞 ⑦間投詞 である。
 文の要素と品詞の関係
 主語になれるのは①のみである。目的語になれるのは①のみである。補語になれるのは、①と③のみである。
 英語では、句や節が、品詞の働きをする場合が多い。句とは、前置詞+名詞 で作られる修飾句のことで、形容詞句副詞句がある。副詞というのは、主に動詞を修飾するはたらきをする語句である。形容詞は、2通りの働き方があり、①名詞を修飾する働き(名詞の意味を限定するので限定用法などという)、②補語になるはたらき。これは、叙述用法と呼ばれる。品詞は、文の要素に役割を担うために入る場合、そして文の要素の外で、働く場合とがある。
 英語が「わかる」とは、品詞の働きを理解して、文の要素から、文型判断をし、文の骨格を見抜くことである。というのは、文のことである。節には、主節従属節との区別がある。二つの節は、接続詞で結ばれる。従属節には、その品詞的はたらきから、①副詞節と②名詞節が区別される。さらに形容詞節もある。関係代名詞は、名詞を修飾する形容詞節としてはたらく。接続詞にも、①従属接続詞と②等位接続詞がある。
 英語というのは、文章の中で、品詞的なはたらきに注意して、つまり、「かかり」に注意して、5文型構造を確定し、意味をとる、作業にほかならない。
 このような英語の構造を知るならば、時制を軸とした文法を学び、英文の一文の骨格判断の訓練を重ね、構文を覚える、ことがその第一歩となる。
 老婆心ながら、文型とは、文の要素の並び型である。これをカートで考えると、主語のカート、動詞のカート、目的語のカート、補語のカートの4つのカートがある。品詞というのは、そのカートに「乗ることのできる資格」のことである。主語のカートに乗れるのは、名詞という資格がいる。名詞ならいいので、代名詞、不定詞の名詞的用法、間接疑問文(これも名詞である)、動名詞、that節(これも名詞)などとにかく名詞のはたらきをすればすべて乗っていい。
 カートは、全部で5つの繋ぎ型がある。この組合せしかない。カートに乗らない品詞もある。副詞は、カートに乗れないが、カートの付属品となる。接続詞は、連結されたカートと他の連結カートを繋ぐはたらきをする。関係代名詞は、乗客が、名詞系の品詞のときに限り、そのカートに付着されるオプションである。
 どうでしょうか。文の要素と品詞の関係が理解できたでしょうか。
 
2 英文解釈とは何か
 短い英文を日本語に訳す作業のこと、訳文は、正確な、つまり文法に則った日本語、自然な日本語かに、意を払わなければならない。かつて小野圭二郎の「英文解釈」は名著の誉れ高かった。わたしも受験時代読んだことがあったが、今はその復刻版を買って書架に所蔵されている。あれは一文解釈の参考書です。今はこのような一文解釈の参考書はほとんどない。英文解釈とはもともと一文解釈を言ったのである。

3 長文解釈の話し
  長文は一文の連続に過ぎない。一文の正確な、つまり5文型にのっとった訳文がつけられることが前提となる。そのうえで、長文独特の対策が可能となる。
  なぜ時間が足りなくなるのか。訓練が足りないからである。
  問題は、訓練の内容である。 

  骨格訓練を終えたら、長文訓練に入る。最初は、一文一文丁寧に意味をとる作業を怠ってはならない。しかし、慣れてくれば、英文を英文のままに理解するようにならなければならない。いちいち訳さない。英文のままに理解するのである。
この域に達すれば、長文問題で時間が足りない、などという嘆きはなくなる。また、開成、慶応女子なら、ここまでにならなけらばそもそもの受験など考えないことだ。

 
 4 英作文の話し
 問題文の日本語をそのまま額面通りに英語に変換しようとしてはならない。というか、問題の日本語を英語に換えることは、ほとんど不可能に近い。まず問題の日本語が言おうとしていることを情景として想像してみてほしい。そのうえで、問題の日本語は忘れて、その情景を英文で表してみる、自分の覚えている300ほどの英文のどれかを使ってだ。そう、英作文は、まず基本文例を300ほど覚えてほしい。暗誦するのだ。ゆめゆめ問題文をそのまま英語に換えようなどとしてはならない。英作文は、情景を英文で表すのだ。問題の日本語を見て、それを英語に換えるとか、あり得ない。そもそもそんな英語なんかない。言語というのは、ジェスチャーで伝わる。だったら何を伝えたいのか、ひとまず情景を想い浮かべて、それをジェスチャーでやる、もどかしい、要するに、伝えたいことは何だったのか、そこまで昇華させて、初めて思いついた、正確には、自分の覚えていた300ほどの構文を使って表現してみるのだ。

 以上の訓練は、中2までに終えなければならない。中3は、竹の会には、別メニューがあるからだ。

 

 

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