2024.09.12
◎高校入試とともに生きて40年
高校入試の専門家として生きてもうすぐ40年、2025年10月で40年目に突入します。1985年10月竹の会は渋谷駅からバスで15分という、如何にも不便な地のマンションの、しかも1室を塾として、使うという、超小塾として、始めました。、代々木中の2年生に出した、ガリ版ズリの手書きハガキに応募してきた、3人の女子が初めての生徒でした。当時は、1回2時間、週2回のペースで、授業をするというものでした。コピー機は家庭用、教材は教科書と市販の問題集だけ。机とイスを中野の中古店で求めました。全くゼロからのスタートでした。ところが、授業がたちまち評判になり、申込者が殺到したのです。それで、クラスを3~4は設けたと思います。わたしの授業を個人で希望する者も後を絶たず、とにかく忙しい日を送りました。当時は授業のために中学の教科書何種類かあるのをすべて読み、教材は新大久保の第一教科書や杉並にあった新中学問題集の会社、中野の四谷大塚本部などいろいろ回りました。しかし、紀伊國屋書店など大型書店を巡り主に予備校ものを集めて使いました。過去問集は毎年増やしていき、最終的には、首都圏の高校、中学はほぼすべて集めました。毎年出るのでその度に買っていたら教室の壁すべてが過去問で埋まりました。
元代々木教室は、2012年の10月に27年間の幕を閉じました。2012年5月6日渋谷教室がスタートしました。つまり、一時期併設していました。それは元代々木教室を離れたくないという子たちが、かなりいたからです。
竹の会がもっとも高校入試が盛んであったのは、平成10年前後までではなかったかと思います。塾生はほとんどが中3でした。そうなんです。2000年以前は、中3になったからそろそろ塾へという子たちがほとんどでした。中2とか中1に来るというのは例外でした。毎年ドッと受けて、ゴッソリいなくなりました。たまに中学受験や大学受験も引き受けました。竹の会のような小塾では仕事を選んでいられないのです。だからとにかく中学受験も大学受験も猛勉強しました。引き受けたらもう勉強しました。それから過去問は暇さえあれば解いてましたね。いつも指導法で悩む日々でした。入試問題に出てきた作品は必ず原本を探して読みました。参考書は市販ならすべて買いました。予備校ものは、平成10年前後は手に入れることは無理でした。高校副読本も同じです。今のようになんでもカネさえ出せば手に入る時代が来るなんて想像もしていませんでした。参考書識別眼はかなりのものと思います。わたしの場合、過去問を解くのが仕事と言っても良かったので、その視点から「これは使える」というのが、パラパラと拾い読みしてわかりました。
中学受験は、過去問を使って指導しましたが、今のように算数を算数として研究していなかったので、主に図で解きました。それから方程式を使いました。これは今から考えると算数の様々な効果を想像もしていなかったもので、わたしの黒歴史です。そういう指導なのに、東洋英和学院、立教池袋、日大二中、吉祥女子、国学院久我山中学などに合格しています。
わたしが算数を本格的に研究対象としたのは、平成20年以降になります。平成23年には、ミクロマクロ法に到達しております。この頃に書いた算数レジュメは、今の指導で使われている原石になります。
ただ私は、やはり高校入試をもっとも得意としてきました。記憶に残るのは、平成20年の都立西、豊島岡女子、立教新座、桐蔭理数の合格でした。都立西に進んだ女子は、お茶の水女子大、桐蔭の男子は、東大文IIに進んでおります。
よく竹の会ではどうして都立西が最高なのかと批判する人がいましたが、それは無理です。そもそも学区制のため渋谷区は最高で戸山しか受けれませんでした。やがて隣接区の特例ができて都立西も受けられるようになりました。かつて直接電話してきた人がいきなり「日比谷も受かっていないのにたいした塾じゃない」と言ってきたのでびっくりしました。この人はネットでも竹の会の嘘を書いていましたが、世の中にはわけのわからない人がいます。
今は高校受験はたいてい小学から竹の会で指導してきた子がほとんどなのでその意味では基本ができており指導はしやすいです。中学からというのがやはり難しい。竹の会では、時間をかけるほど成績が伸びますから、夏などは最大に取ってもらうほうがいい。その後成績が伸びていくのはそういう子たちだからです。これまで指導時間の少ないほど中1の終わる頃に辞めていきました。竹の会は普段の指導時間がまったく普通に少ないので、季節講習のときに思い切り出てないとやはり落ちていきます。
あまり時間をかけなかった人たちが「竹の会はだめだった」と辞めていくのは、なんか違う気がします。竹の会を最大限利用してではないからです。むしろ最低で済ませて成績落としているわけです。
教育、受験というのは、特に、東京のように塾が主導しているところではカネをかけなければ受からないと思います。