2023.04.29
素直な子と強情な子
将来が天地の差となるわけ
素直な子は本当に教えられたことをグングン吸収し、伸びていきますね。これに対して、強情な子ほど教えられたことの抵抗が強い。だから吸収率も悪い。自分への評価が高く、それなりに成績もいいから、周りももてはやすので、その気になり、その結果、自分の選んだやり方にこだわりが強く、先人のせっかくのアドバイスも届くことがない。自分のやり方を変えることに強い抵抗があり、新しいやり方を受け入れられない。
素直な子は、自分のやり方にこだわりがないから、新しい知識も受け入れやすい。先人がいいと勧める方法にも抵抗なく受け入れていく。
試験、難関試験、難関国家試験に、こだわりのある人は向かない。
素直な子ほど伸びる。これは38年間東京で塾をやったきた私の偽りのない実感です。知能は高いが、強情な人は、教えられたことを受け入れない。自分のやりかたに固執する。いかにも見てて効率の悪いことこの上ない。
直前期に、わたしの指示をそのまま実行してくれることが、なにより合格に直結することになるのです。
過去、自分の我執にこだわり、親も子も私の指示をスルーして、結果落ちたということがどれだけ繰り返されてきたことか。
母親が過去問をやらせて得点に一喜一憂し、結果、理科の「天体」が全くわかっていなかったことに、本番前日たまたまやった過去問でわかったことがあった。そうなると、わからなかったのは、天体だけではなかったかもしれない。素人は怖い。
わたしは、今は一人二人と中3は少ないから、昔よりもずっと手をかけた指導を心がけている。落とさないという決意がわたしを突き動かすからだ。直前には、体力に無理しても、手をかけることを優先してきた。
もう一つ、直前には、必要な教材をカネを惜しんでいたらダメということだ。もちろん決められた月謝しか取らないから、すべて持ち出しとなる。それでも合格にがんばっている子どもを落としたくない、落ちたらあまりにもかわいそうだ、そういう思いから、そこは惜しまない。ただ月最低の回数だけで凌ごうというのは、少なくとも直前はやめたほうがいい。そういう子は、受からないからだ。押すときは押す、これは受験の鉄則である。