2021.06.15
わたしは指導の名人の域に到達したのか
百戦錬磨の達人という言葉がある。
竹の会の36年は確かに、百戦錬磨と言えなくもない。
36年間の指導を通して、私はどれくらいの子どもたちと対してきたことであろうか。
今の竹の会の指導は、完成域にある、過去にない指導技術水準にある、とわたしは思っております。私がかつて苦労して執筆してきたレジュメ集が、ようやく竹の会の指導の血となり肉となりつつある。わたしの指導ビジョンに見事に組み込まれて、その効果を遺憾なく発揮するようになった。
たとえば、計算の習得過程の工夫、割合の習得過程の工夫と、私は、できない、わからないという子どもたちに遭遇するたびに、その克服のための工夫を重ねてきた。
ただ、わたしは、こんなこともわからない、そういう子を指導するはずではなかった。しかし、預かった以上、理解させるしかない、それが塾の先生の性である。しかし、そういう子をいつまでも預かっておくことは流石にできない相談です。竹の会の主旨に反するからです。
子どもたちには、酷かもしれませんが、受検という基準に立つ限り、無理なものは無理として、切るしかない。受検というのは、子どもたちの断層、断面を容赦なく曝け出して、子どもの憧れ、夢を容赦なく打ち砕きます。それが受検です。わたしは、そういう子どもたちが、それなりの努力の末、本番で想定通りに落ちるということを知っています。もちろんそれまでの努力はなんらかのかたちで、報われる、そういうことはあるでしょう。
ところで、落ちるというわたしの判断はこれまでに外れたことはありません。合否が「わからない」という場合ももちろんあります。しかし、「合格の可能性はない」という判断は外れたことはありません。私の判断を信じない、信じたくないという親御さんもいますが、それはもちろん自由です。
私は、可能性がないと判断した場合、どうしても経済的負担のことを考えてしまいます。だから受検をやめるという選択もあると思います。ただ受検をやめるとしても、これから公立中学に行けば、それまでの勉強は決して無駄にはならない。どころか、竹の会で培った基礎は必ず役に立つと信じています。
受検は見込みはないが、高校受験は、中学の勉強次第で成功する可能性はあります。ただし、これも中学に入って勉強に没頭した場合の話しです。多くの中学生が、部活に入ることと思います。そうなると、その時点で勉強の道は終わりです。
中学というのは、受検の時以上に勉強しなければならない。ここを誤解している親子が多過ぎる。高校受験の勉強は、中3になってからという能天気な親子がうようよいる。
それまで部活三昧でろくすっぽ勉強もしないでろくなところに行けるわけがないのです。
私はこのような将来底辺に突き進む親子はもういやと言うほど見て来た。
私は自滅することがわかっていて突き進む、そういう親子に興味はありません。お好きにどうぞ、という感じです。
私は、将来の自分の姿を想像して、今一心に努力する、真面目な人に手を差し伸べたい、そう思っているだけです。
受検はだめでも、高校受験は、勉強を怠らなければ成功しますよ、私はそう言っているだけです。ただし、公立中学で、怠けないで勉強するなんてほとんど不可能です。竹の会でも、中学に入ると必ずバスケやサッカー、ダンス、吹奏楽と部活に入る、するとだいたいその時点で中学は終わっています。その時点では意識してはないが、底辺を選んだということです。
竹の会で、中学3年間いるのは、絶滅危惧種、天然記念物です。
普段何気ない生活を勉強中心にすることはそれほど大変なことなのです。ごく一部の向上心も知能もある程度高い子だけが、残るのが、今の公立中学です。
私は、そういう状況をも踏まえて、高校受験という選択がありますよ、と言っています。
高校受験も生易しいことではないということです。
受検は無理という場合でも、高校受験で成功した例はたくさんあります。
24年両国不合格の男子は、3年間竹の会で頑張り、27年に都立戸山に合格しました。その後、一橋大学へと進学しております。25年桜修館不合格の男子は三年間竹の会で勉強して都立戸山に進んでおります。26年都立駒場合格の女子は、小4から竹の会で学びそのまま中学まで竹の会で勉強しました。26年に小石川を落ちた女子は3年後日比谷に進学し、杏林大学医学部へ進学しております。同年桜修館不合格の男子は、3年後日比谷と慶應志木に合格しております。26年白鷗不合格の女子は、宝仙理数インターから東北大学に合格しております。
私が、申しているのは、都立受検がすべてではないということです。最後は、大学で決めるということです。その過程として、都立上位校へ進むということです。
都立小山台を落ちて3年後に早稲田に現役合格した女子、桜修館に落ちたけど慶應大学に進んだ男子、内申で都立は無理で桐蔭理数から東大に合格した男子、たくさんいます。都立戸山に行ったけど大学はFランだった、都立駒場から二浪してFランに行った、いくらでも知っています。いいですか。最後は大学で決まるのです。小6の初めての受検で決まるわけではない。
私が、高校受験があるというのは、受検で落ちても、いや受検そのものが無理としても、まだ高校受験の道がありますよということです。
子どもたちを見ていて、これは無理かな、いや無理だろ、と思うことがあります。その中でも、高校受験なら成功するかな、という子がいます。こういうときは、わたしは、落ちることがわかっている受検に拘泥しないで、高校受験に切りかえてみたらと、正直に思ったまでです。
ただし、竹の会は、力は貸せないと思います。理由は簡単です。もう年齢的に無理かな、です。
◎再掲
竹の会通信2021.06.15
◎6月21日(月)B変更→7月17日(土)11時~15時 ※30分前入室可
◎規約
○入会から6か月の間の退塾告知の留保
入会後6か月の間は、入会後の勉強姿勢、進捗状況に鑑み、入会試験の趣旨から、指導困難にあたるとして、退塾を告知することがあります。
予めご了承ください。
これは、入会試験に合格しても、指導についていけないケースがたまに生じること、その他指導を継続し難い事由が生じることからです。
○仮合格者、仮体験入会者への退塾告知
通常の指導が困難という状況が、入会後、半年、一年と続いた場合の退塾です。これは「仮」入会の際に予めご同意いただいているとおりです。
○受検レベルに達しない小6についての退塾の勧め
現時点でとても受検は無理という小6のみなさんは、受検そのものを考え直す時期がきていると思います。
※入会試験の趣旨
入会試験は、都立中高一貫校の合格をめざす、志しある児童を求める、のが趣旨です。
入会試験は、入会後の指導が円滑に進められるか、すなわち学習の進捗が滞りなく進められるか、を視野に入れています。と言っても、入会試験は万能ではなく、その後の進捗を完全には把握しきれない。だから見落としもある。入会試験にたとえ合格したとしても、実は、指導に堪えない場合があるのは避けられない。こういう事態については、指導に耐えない子は入会をお断りするという入会試験の趣旨からは、やはり退塾をお願いするしかない。
進捗が甚だよろしくない、という事情は、紛れもない退塾相当事由です。親御さんからご相談があるとき、私としては、それは竹の会の指導についていってないのだから、退塾のご判断をして然るべき事情かと考えております。
「先生、これからもお願いします」とはならない。それは、入会試験の趣旨に計れば、そもそも入会が許されない場合だったからです。
進捗が捗々しくないというのは、竹の会の指導をもってしても指導困難とされることが、明らかな場合であり、先生と相談してなんとかなるという問題ではないと考えております。
同様の趣旨から新規入会者につきましては、6か月を目安に、退塾をお願いすることもありうることをご承知おきください。