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国語選択肢問題の実際的研究

2023.01.28

国語選択肢問題の実際的研究
 都立国語選択肢問題の解析
 都立の国語問題は、漢字10問20点、記述3問15点、作文10点、選択肢問題11問55点の構成となっている。漢字各2点、記述、選択肢問題が各5点の配点である。例えば、都立駒場(共通問題)の合格者だと90点〜100点を取るのがほとんどであろう。
 ところで、なぜこのような章立てをしたのかというと、またまた都立の選択肢問題をポロポロ落とす生徒に出会ったからである、
 何がいけないのか、ここでじっくりと分析して、どう指導するかを算段してみようか、と考えたからである。
 そこで、最近10年間の都立国語共通問題を解いていくことから始めることとした。

 今日はその第1回である。
 これから実際に問題を解いて行きながら、選択肢問題の考え方がどのようなものなのか、自分の頭の中を整理していきたいと思います。
平成22年度4番
問1 「しかしそれは、生き返る可能性を含みつつ、発見されるまで待機しているものでもあると言えます。」とあるが、「生き返る可能性を含みつつ、発見されるまで待機しているものでもある」とは、どういうことか。次のうちから最も適切なものを選べ。
注釈 「それ」とは、「死んだ思想」のことである。つまり、本文の主旨は、「死んだ思想が生き返る」というものです。

選択肢を見てみます。
ア  名著という尊称を与えられた本は、……初めて……正しい解釈が可能となる……
イ  難解な思想である「ブール代数」は、……初めて……解読される…
ウ  思想史という学問は、……初めて……学ぶ目的が達成される…
エ  本に書かれている思想は、……初めて……意義をもつものとなる…

註釈 本文の主旨は、「死んだ思想」が生き返る、というはなしである。思想が生き返るというのは、世の中に人に認められる、ということ、つまり、意義をもつ、ことである。
この選択肢は、本文の主旨に合うものを選べばいいだけのことである。選択肢の主語を見れば、これからその主語について何か述べ、述語でくくる、のであるから、本文の主旨と関係のない主語から始まる選択肢は眉唾物である。
問2
「思想の蓄積は、科学技術の蓄積のようには、うまくいっていないのが現状です。」とあるが、筆者がこのように述べたのはなぜか。次のうちから最も適切なものを選べ。

註釈 「正しいものを選べ」とはなっていない。つまり、どれが「正しい」という話しではない。「適切な」肢は、複数あるから、そのうち「最も」本文の主旨に近いものを選べ、という主旨である。
この問題も、本文の主旨を明確にすることで、解決する。
本文の主旨は、「思想は人によって蓄積さらていくから」、「思想を使用するためには、それまでに生み出された知識の蓄積過程を……たどってみる必要がある…」にあります。
選択肢イは、「思想は知識や思考の道筋を…たどらなければ使用も蓄積もできない…」とまさに本文の主旨を表現しています。
ここでも、本文の主旨をまず読み取り、その上で、選択肢の主旨と比べることで解決できました。

問3
この文章の構成における第十一段の役割を説明したものとして最も適切なのは、次のうちどれか。
ア ……文章全体の結論に導いている。
イ ……その後の論の展開を図っている。
ウ ……論点を整理している。
エ ……反論を加えることで自説の妥当性を強調している。

正解 ア
註釈 「結論へ」なのか、「展開」なのか、「論点整理」なのか、「反論」なのか、本文第十一段の主旨の読み取りである。本文第十一段「いままでの範疇を超えた新たな困難」「従来の知識では」扱えない……、という主旨です。この論説文は、第十三段で結論に至ります。つまり、展開はしていない。また反論でもない。論点整理をしているように見えなくもないが、それだとどうも腑に落ちない。
問4
「未来を紡ぐために読書する」とはどういうことか。
ア ……蓄積・伝達する仕組みを作り上げる…
イ ……新たな思想を生み出す…
ウ ……その解決に向けて努力する営みを限りなく続ける…
エ ……日常的に読書を継続する大切さを自覚する…
註釈 本文の主旨「私たちは、先人たちが一生を費やして構築したある知識や思考に触れることによって、それらを蓄積・伝達し、よりよい未来を構築していくことができる」
 さて、「作り上げる」のか、「生み出す」のか、「続ける」のか、「自覚する」のか、です。
正解 ウ

さて、これで都立国語の選択肢問題の分析を終わります。
わかったこと
本文の主旨を読み取り、選択肢の主旨との整合性を検証する、ことで解答できる‼️
国語の技術的な解法など一切不要なことがわかりましたか。ただ本文を正確に読み取り、その主旨を基準に、選択肢の主旨との整合性をチェックするだけでいい、のです。都立国語共通問題のレベルはそんなものです。特に、対策など必要なく、読解の経験を積むことです。読解とは、本文の「主旨」を掴むことにほかなりません。

 

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