2023.03.09
桜修館、都立戸山、都立小山台受験生に捧げる、読解文の攻略の極意(保存版)
国語読解の名言集を解読
以下の文章は、わたしが、読んだ読解法に関する、大学入試のための参考書から、実際に、わたしが読んでみて、琴線に触れた名言を整理して提供したものです。
読解の方法に関する文章
第一 論説文
①筆者は言いたいことを何度も繰り返す。だから「繰り返されている言葉」は、筆者の主張の核である。同じ言葉は、「言い換え」て繰り返される。「言い換え」は、同じことの繰り返しである。英語の文章なんかを読んでいると、段落ごとに「言い換え」語が出てきます。だから「言い換え」語だけでもう10語あるとか、あります。英語の場合、言い換え語、
②筆者は、複数の話しの塊を組み合わせて文章全体を構成している。だから、読む側としても、話しのカタマリに分けて、つまりそのカタマリが何個か意識しながら読む、つまり、数にしながら、読み進めていく。
③筆者は言いたいことを対立関係で述べていくことがある。このとき、対比の文は理解を助ける。対比は筆者の語り方のルールの提示である。だから、読むときは、このルールに従って読んでいく。
④筆者は「因果」を必ず述べる。なぜなら、筆者は、自分の主張について、それが正しい考え方であることを示すために、理由・根拠を必ず述べるからである。因果の因と果は話しが変わる、切れ目である。
⑤「近代」という言葉は、時代の切れ目を示す重要ワード❗️
同義語に、「伝統」、「モダン」、「18・19世紀の西欧」
対義語 「ポストモダン」
注 ポストは、「…の次の時代」という意味
⑥接続表現は文章の流れを変える、線路の転轍機と同機能。
⑦疑問文は、線路の次の行き先表示か、線路の転轍機と同機能。
⑧設問が指示語を含むときは、その指示語は必ず復元して読む。指示語の指示対象は「直前」にあることが普通。それを特定するのは、その指示語に対応する主語と述語である。言い換えれば、指示語の説明をしている主語と述語である。
⑨事例・具体例は、筆者の主張の繰り返しである。事例があるということは、その前後に筆者が言いたかったことが必ず書かれている。
第二 小説
①小説は、「心情」を把握していくもの。言い換えれば、小説は、心情を中心に本文をおさえる。
▶︎心情のおさえかた
◯心情は、必ず原因となる体験とセットでおさえる。
◯心情は必ず結果となる動作とセットでおさえる。
◯心情は、周囲の変化を体験し、それが心情の原因になり、動作を起こす、という線路(流れ)になる。
◯動作から心情はわからない。「体験→心情→動作」の因果のラインをつなぐことで、初めて動作の意味がわかる。
②「象徴」の意味を問う設問
手がかりは、文脈にある。必ずその意味が本文から特定できるようになっている。だからその象徴表現以外の情報からその意味を考える。
③人物像は本文にそのまま示されてはいない。本文に書かれているのは、具体的な目に見える人間のふるまいです。人物像というのは、人間の内面という目に見えない抽象的なものです。だから、具体的な言動を抽象的な人物描写の表現へと変換するのが正解の方法です。
④随筆は、辞書的な意味とはやや異なった意味で与えられる文章である。だから適切な表現にとらえ直して理解しなければならない。
⑤比喩(ひゆ)
比喩とは、特徴が似ているものに置き換えることである。核となる特徴を別の何かで言い表わすことである。比喩の意味は文脈から判断する。比喩は、必ず言い表されているものと共通の特徴を持っている。それを発見するには、その語句の辞書的な意味を考えると有効である。
⑥詩歌(しいか)の理解
表現技法をマスターせよ❗️
定型詩・自由詩・散文詩・口語詩・文語詩・体言止め・倒置法・比喩・擬人法・反復法・対句・省略法・押韻
⑦短歌・俳句
字余り・字足らず・季語・句切れ・枕詞(まくらことば)・序詞(じょことば)・掛詞(かけことば)・切れ字
第三 「解く」とは?
◯「解く」の定義
「解く」とは、出題者が作った設問に応じることをいう。だから設問をよく読んで本文にある情報のうちどれが答えになるかを選択するのが、「解く」ということである。
「解く」とは、すべての設問に、記述的に対応することである。すなわち設問に応じた解答やその条件を自分なりに言葉にすることである。
選択肢問題では、選択肢を見て正解を判断するから間違うのです。選択肢はあなたたちを大いに説得するからです。選択肢に騙されるから間違うのです。そのためには、予め、事前に頭の中で正解やその条件を言葉にしてから、選択肢を読むことがなによりも大切なことです。言葉にするとは、必ず文章から借りてきた言葉で自分なりに答えやその条件を言える状態にしておくことです。解くとは、決して自分の言葉で創作することではありません。設問の要求しているものを本文から正しく限定して拾い出すことにほかなりません。
正解はまず頭の中で作ってください。設問をよく見て考え、その要求に応じている材料を本文から拾い出し、正解を頭の中で作っていってください。
①抜き出し問題
抜き出し問題というのは、答えを漠然と見つける問題ではありません。これは、出題者が設定した条件を満たした言葉や文を、本文の中から探し、つまり、抜き出し、書き写して答える問題です。だから、正解を出すには、「条件を把握する」ことに尽きます。
だから、本文を読むとき、本文をカタマリとして、数に分けること、が大切です。読み取りの基本は、文章の切れ目が見えること、です。これは見方を変えて言えば、文章をカタマリごとに捉えているか、です。これさえできていれば、設問と傍線を注意深く分析していけばどこを抜き出せばいいのかわかるはずです。
②記述問題
記述問題は本文中の言葉を使って書くのが前提です。設問の要求を正確に把握し、それに見合った材料を本文から抜き出す、それが記述問題です。
それから、設問に説明要素の数が示されているのを見逃さないことです。書かなければならない事柄の数が指示されているのは、そのそれぞれが部分点として構成されている、ということです。
③「どういうことか」と問う設問
この型の問いには、傍線部自体の語句に対応した説明をすることが求められています。また、解答文の形式は、傍線部と必ず同じにしなければなりません。
例えば、傍線部が「AがBをCする」なら、解答の形式も、「AがBをCする」という形式で書かなければなりません。
④「傍線部…とあるが、なぜか。その理由を説明せよ。」
この型の問題では、傍線部自体の説明をしてはならない、ということは前提です。この型の問いの正解は、因果関係を示す語句を探して、書き抜くことにあります。だから、「なぜなら」「背景」「〜由来する」といった因果関係を示唆する語句を探すことです。たいてい傍線部のすぐ後にそういう語句が続くものです。
傍線部だけではなく、傍線部と同じことが書かれている箇所も傍線があると思って考えてください。傍線部だけ見てもどうしても因果関係が見つからないときなどに有効です。
⑤選択肢問題
選択肢の説明をもとにして本文の理解を作るな‼️ つまり、逆流するな‼️
選択肢問題ができない人は、選択肢に説得されるからです。選択肢を読んでいると「なるほど」と思ってしまうのです。これに対処するためには、選択肢に先立って説明を準備しておくこと。つまり、選択肢を見る前に答えを準備しておくことである。具体的には、正解は、「◯◯ということを言っているはずだ」と正解の選択肢に含まれる要素(言葉)を予見しておく程度でいい。本文にある言葉をそのまま抜き出して設問の要求に対応させていく、というやり方で十分です。要するに、選択肢を見る前に、正解の条件をある程度イメージしてから、選択肢を読め、ということです。奴ら(選択肢)は、説得がめちゃくちゃにうまいのです。狡猾な詐欺師のトークと遜色ないレベルです。いいですか。選択肢を読んだらたちまち説得されてしまいますよ。敏腕セールスマンの営業トークに捕まったようなものです。
▶︎選択肢問題の問いには2つあるから要注意‼️
1つは、「本文と合致していること」です。もう1つは、「設問の要求に対応していること」です。よくある選択肢を2つまで絞れたのに、そこから1つに絞れない、というのは、「設問の要求を把握していない」ためです。だからそういうときは、もう一度、設問を読み返してください。その要求とやらを見極めてください。
●消去法
これは、本文と合致しない選択肢を切っていくなかで正解を「残す」という方法です。
▶︎消去法の危険性
①自分なりの答えを記述していないため、選択肢に説得されてしまう危険性が上がる、
②消去法では、設問に対応していない選択肢が不正解だと見抜けない。
▶︎予め答えを記述して用意しておく方法の限界
選択肢が膨大な情報を短い文章に集約しているとき、正解の選択肢は、本文通りだとは言えないくらいに本文の言葉を大きく改変している。また、本文にあるけれど設問の要求とは直接関係なさそうな説明が含まれる選択肢が正解になることもある。
これは設問自体が本文の広い範囲をカバーしている場合には、選択肢もそうならざるを得ないからです。
そういう場合に、「他の選択肢がダメすぎるから」、これが正解となる、そういう選び方をする、わけです。「最も適当な選択肢」と「最も」を冠する意味は、「他の選択肢と比べて『まし』なのはどれか」という意味です。そしてこのように答えが△になる問題は、消去法で解くしかないのです。
◯選択肢は化ける❗️
正解の選択肢は本文と同じ言葉で書かれていない。本文を言い換えた表現になっていて、本文と同じ内容であることに気づけないことがある。
◯選択肢の利用
選択肢は本文を見る場所を教えている‼️
これは本文の中で把握しなければいけない範囲があまりにも広いとか、筆者の主張が、本文の細かい情報も把握していないと正解できないというような場合に有効である。
◯対比の利用で、選択肢を絞る❗️
対比をおさえておくと、反対側の説明をしている選択肢が、明確に誤りだ把握できる。