2023.02.03
新勉強読本
①抽象と具体を使いこなす思考術巧者になれ‼️
具体と抽象を意識しながら勉強せよ。具体とは、具体的な事実のことです。「例えば」と表されるのは、具体的です。抽象とは、その問題に対して、「要するにこういうことでしょ」と、勉強で出てくる問題の要点をまとめたもののことです。具体的な問題はたくさんあるけれど、それらの問題は「同じような考え方・知識を用いて解くことができる」という共通点でまとめることができる、ということです。
この共通点でまとめたものの一つが目次です。
具体と抽象を使いこなすこと、これが実は勉強の極意なのです。
文章は、言葉で、抽象化することによって、整理されます。
私たちは、文章を読むとき、具体的な文章なら、次に、抽象的な言い換え(まとめ)が来ると予測して、次の文に進みます。そして抽象的な文章の次には、それを具体的に説明する文章が来ると予測します。そして、また新たな段落が始まります。あるいは、文章というのは、筆者の「問いかけ」に対して、筆者の「受け」が来ます。あるいは筆者の「ボケ」に対して、筆者が「ツッコミ」を入れる、ということです。
②勉強は全体像を常に意識すること
暗記科目はまず理解に専念して全体像を、つかむのがコツです。
全体像を掴むとき、便利なのが、目次です。目次は、抽象化リストですから、その章なら章の内容を極限まで抽象化したら、こうなると言語化したものです。もともと言語そのものが抽象化そのものですが、言語の数が少ない、シンプルなほど抽象的ということです。逆に、言語を多用するのは、具体的ということです。
目次の体系を見れば、筆者の意図も見えてくるものです。
③要約は、人に説明する「のり」でする
「説明する」と、頭の情報が自分の言葉に言語化されます。要約すると「要はこれだけか」ってわかります。これが読解のこつです。
文章を読むときは、常に「その主旨」を読み取ることに意識を集中させてください。その主旨を要約してください。頭の中でけっこうです。「要するに、こういうことか」と言いかえてください。この言い換えのことを要約と言います。
④読み飛ばし反復学習
1章分読み終えたら、もう1回その章を今度は読み飛ばしながら読む。内容の全体像は大体頭に入っているから、さらりと再認識できる。これは、理科、社会など記憶を要する、例えば山川の日本史などを読むときなどに有効です。
⑤国語の勉強法
語彙力と漢字力をつけることです。その意味で漢検を有用であると思いますが、それだけでは不十分です。語彙本をいつもめくっているとか、読書によって語彙を増やすとか、いつも語彙に触れていることが対策になるのです。特に、読書は、文章、文脈を通して語彙に触れることができるので有益です。
現代文の勉強とは、文章を要約していくことに尽きます。現代文の読解とは、文章の主旨を理解し、頭の中で、自分の言葉で言い換えて、まとめる、抽象化する、要約する、ことです。
文章を読むときの「要約」とは、文章中の具体例をおおきくかっこでくくったうえで、具体例の前後の抽象論のつながりを意識することです。
筆者が本当に伝えたいものは抽象言語であって、具体例は抽象言語をわかりやすく伝える手段に過ぎない、ということは踏まえておいてください。ロジック(論理)を追うには、具体例はあってもなくてもよい無駄な部分です。判読の際、かっこはロジックを追ううえで不必要だという目印です。
ロジック(論理)を追うとき、注意しなければならないのは、何と何が「対比」されているか、です。現代文は、いわゆる二元論で構成されていることがほとんどです。二元論というのは、二つの対極的な価値の対比のことです。
ロジックについては、論理の構造を書き出すことが、読解に有効です。ロジックとは、論理のことでした。評論を読むときは、ロジックを文章構造に沿って、説明できることが必要です。どういうロジックでどういう結論に至ったか、文章構造に沿って説明する練習をする、のが効果があります。
例えば、
「まずこういう導入があって、こういう問題提起をして、こういう抽象論が来て、次にその抽象論の具体例が来て、結局こういう結論に落ち着いた」などという筋書のことです。これは小説でも、一定のロジックがあり、人に説明して、「えっ、どういうこと?」と言われないような説明を心がけなければなりません。
こうして、
文章のロジックを頭の中で説明するという作業が、読解の中身にほかならない、ということになります。
問題演習の中でも必ずこの論理構造の書き出しを実践することです。
こうして、読解とは、流れを意識しながら文章を丁寧に読み、その筋書きを洗い出す、ということになります。