2024.04.07
🔛名医と藪医竹庵
医者の大半は、藪医者と見た方が無難のようだ。特に、歯医者は、十中八九藪医者だ。
わたしたちは、病気で死ぬのか、医者に殺されるか。後者は、患者にはわからないのがほとんどだから、実際どうなのか、全くわからない。
わたしたちは、薬に殺される。製薬会社は、人間の生命よりも、カネ儲けを優先させることはあきらかだ。
さて、本稿は、医者の話しがテーマではないことはもちろんである。
本物の塾と薮塾について、語るのが、目的です。
わたしは、実は、薮塾をこそ本物と信仰する圧倒的多数の親が、子を損なうことを知っています。自分の子を大手に預ければ天才にでもなると考えているのかしら。もともとの天才と同じ教材、同じ講師、同じ授業を受ければ、天才に勝てる、受かると本気で思っているのかしら。
わたしの仕事は受からせること、
この程度の子が、受かるには、どれだけの指導時間が必要なのか。いやいくら指導時間をかけてもダメだろうな。そういう子もいる。そういう子の指導は、正直わたしの仕事ではない。わたしは、時間をかければ受かる、そういう子の指導しかできない。受かる見込みのある子しか指導できない。
受かる見込みのある子がなぜ受からないのか。
理由はいろいろある。家庭学習時間が少ない。解き直しをやらない。課題をやらない。習い事、稽古事、運動系の活動などに時間を費やしている。家族旅行、法事名目の実家帰省、墓参り、とにかく、時間の絶対量は圧倒的に少ないままに、本番直前に、どうしても受かりたいと相談してくるけれど、わたしにはもはや打つ手はない。
これらの人たちは、塾での指導時間は少なく、家庭学習の時間も少ない。しかし、それらの人に、家庭学習の充実を期待するのは、かなり懐疑的とならざるを得ない。何かと勉強を第二次的扱いにする親子の家庭学習の程度が期待できるはずもない。
塾には、きちんと通ってきても、規定の指導時間では、たいていは、受からない。特に、昨今の都立中学、都立高校は、受からない。わたしが、都立高校受験というときは、都合以下の高校を念頭に置いている。
日比谷、西、国立、戸山、青山(進学指導重点校のうち八王子東以外)、小山台、新宿、三田、駒場まで。ほかに北園、文京、広尾も考えることがある。
難関私立
まず、5科型私立として、開成高校を常に想定している。
3科型私立は、早稲田実業、慶應志木、慶應高校、慶應女子などを考えている。
早稲田高等学院は、やらない。小論文対策に時間を取られるから。
難関国立としては、筑波大学附属駒場高校を考えている。
考えているというのは、竹の会で対応する、対応できるという趣旨である。
城北や巣鴨は、特に、対策は必要ないと考えている。
開成基準の指導なら、渋谷幕張も特に対策必要なし。
確かな見通しをもって、「打つ」、「手を打つ」。わたしは、子どもの状況を見て、その内なる、脳内の認識の状況、つまり、理解の程度、深度、段階を読み取り、今この子に必要な指導の処方は何かを探る。季節講習のときは、さすがに作れないが、子どもの状況によっては、新しいレジュメを構想し、創作するのもよくあることである。つまり、わたしは、子どもの症状に応じて臨機応変に新処方を考え、それをテキスト化して、子どもに実践する。そこで効果を診て、成功すればよし、ダメならまた治療法を考える。これが、私の指導の内容です。それは、筑駒などの難関国立、開成などの難関私立の指導でも変わらない。わたしは、自分の処方を「手を打つ」とよく言う。
検査と処方は、私の指導の核を成すものです。検査とは、常に、生徒の理解度、実践能力、難点を調べるものです。わたしは、「できます」「わかりました」という生徒の言葉を全く信じていません。検査結果がすべてです。模試や過去問は、重要な検査の手段です。中学受検は、わたしの制作した実力判定レジュメが、一番信用できます。特に、都立中高一貫校には、統一模試がないので、客観的な位置というものが、全くわかりません。いろんなところが営利目的の模試を主催し、例えば、エナだったらエナに通っている子どもたちが、参加するだけで、他の塾に行っている子たちはほとんど参加しないでしょうね。こうして、都立中学模試は、模試商売の乱立となる。
高校受験なら、統一模試があります。VもぎやW合格もぎです。どちらかにほとんどの受験生がほぼ全員参加しますね。もう気がつかれたかと思いますが、2つの模試で受験生が割れていますね。しかもWのほうが合格基準点が高い傾向にあります。かつては、例えば、早稲アカは、Wを使っていますが、個人塾、中小塾は、たいていVもぎなわけですが、早稲アカで、Wの結果から都立青山は無理と判定されても、同じ点で、Vもぎでは行けるということがある。早稲アカで実力のある子が志望校を下げるように強く言われて下げる、しかし、他塾がVもぎでC判定の子が受けて合格する、ということがあるわけです。
ただこれまで2つの模試があるからという理由で、合否判断が、外れたことはありません。例えば、Vもぎの直前の都立青山志望者が、400人前後でしたが、本番の受検者も400人ほどでした。さて、Wはどうだったのか、わたしは、全く考えたこともありません。
正直な本音を申せば、独自校の本番の結果から、合否判定をするのは、相当難しい。もちろん受験した本人が、自己採点の結果をきちんと報告してくれなければどうにもならない。
かつては、Z会のデータを参考にしたこともあったが、合否ラインは見えてこない。合格者と不合格者の得点が開き過ぎていて、合否のラインを読めないのだ。
それで、わたし独自の分析法を考案した。資料は、直前のVもぎ独自校データである。これでほぼ正確に合否判定ができるようになった。実際の試験結果から検証済みである。
直前の実力を測るという問題は、後で、述べるとして、本番の結果からの合否判定は、都立の場合、本番と発表の間が1週間空いているので、なかなか悩ましい。独自校でなければ、合否予測は、Vもぎどおりである。独自校の場合は、Vもぎの基準値は使えない。しかし、1月のVもぎの受験者は、ほぼ目的の志望校に集まるから、かなりの蓋然性で合否予測できる。順位は実力を反映する。ほぼと言ったのは、戸山第一志望の生徒が、同時に青山や日比谷を第二、第三志望として出すからである。第一志望を戸山と出して、第二なら青山として出せば、それぞれでカウントされるから、それがそのまま本番の数とはならないからである。また、Vもぎは受けないで、W合格もぎだけを受けている人もいるわけで、そうなると第一志望の数は、半々かもしれない。このように考えると、なかなか難しいことになる。
昔は、VもぎもWもぎも業者テストと呼ばれて、都内のすべての公立中学が採用していた。例えば、A中学が、Vなら、隣接のB中学は、Wを実施、翌月は、A中学はWをB中学はVという具合だった。これは、隣接中学の生徒が同じ塾に行ってると、試験内容が漏れるという事態を防ぐ趣旨である。ただし、当時は、VとかWとかの名称ではなかったのはもちろんである。
わたしは、単純に、Vもぎの資料だけで、合否を判定してきた。それはVもぎの合格判定を鵜呑みにするのではない。わたしが、Vもぎの試験データを分析するのである。それが外れたことはない。内申がいいのに、落ちたケースは、本番で出来なかったからだ。つまり、Vもぎで合格判定を取っても必ずしも受かるとは限らない。わたしはVもぎの判定がA判定であっても「落ちる」だろうと予測することもあるし、C判定でも、いやE判定のときでさえも合格すると判断したことがある。それは、本番で点が取れないのではないか、と疑っていたからである。逆に、本番では点を取るだろうと見込みを持ったからである。
内申もいい、Vもぎの判定も合格、なのになぜ落ちたのか。
一言で言えば、真の力、実力がなかったからである。
Vもぎは、内申がいいと、得点が受験者平均を下回っていても、合格判定を出すことがある。また、内申が高いことは、必ずしも実力も高いことにはならない。むしろ内申がいい子は、実力が伴っていないことの方が多いのである。
落ちる子は総じて竹の会のレジュメの正解率が良くない。
落ちる子は、過去問の正解率が低い。
落ちる子は、竹の会の指導時間が、少な過ぎる。実は、これが、決定的な合否の分かれ目となる。指導時間が足りないから、演習及び指導が足りない、これが致命的になる。
中3の夏に部活の合宿をやっていた子と、私立の過去問30校分✖️3科目(国数英)を演習指導受けた者との差は、あまりにも歴然としている。夏に揉まれた者は、秋から伸びる。グングン伸びる。夏に勉強量が足りない者は、その後の実力のつき方は鈍く、いやむしろ失速気味で、悲惨な末路を辿るの定型パターンである。
経済的に、時間をかけられないのなら、中学受検は無理で、基礎学力をつけることに、重点を置いた方がいい。高校受験は、志望校を下げることも考えなければならない。経済的に、私立が無理で、都立しかないというならなおさらである。早稲アカやサピックスは、都立受験には不向きだが、都立対策を謳う大手エナや栄光などは、わたしの知るところでは成功の可能性は消極的である。都立は、むしろ個人塾の方が、成功率が高いのではないか。
さて、戸山でも、青山でも、中1から訓練して、つまり、指導時間をかけて初めてなんとかなるのである。日比谷や西は、それに才能がなければ無理である。難関私立、早実、慶應、慶應女子、渋幕、難関5科目型私立の開成、5科型国立の筑駒、筑波などは、中1に入る前から前倒しの指導がなければ無理である。
家庭学習時間について
難関私立、トップ都立受験なら、理想は7時間、最低5時間、日祭日は、17時間目標だ❗️
都立中なら、平日5時間、日祭日10時間必要だ❗️
かつて9.11のテロで、お父さんを亡くした杉山太一君は、小6のとき、日曜日17時間かけて、適性過去問100ページ超を解いてきた。提出された答案は、書道八段そのままに丁寧かつ美麗であった。正解率も高く、わたしは、すごい子を発掘した思いに駆られた。
今年都立青山に合格した女子は、直前1週間毎日17時間、わたしの「理科ポイント集」と「社会ポイント集」をやったそうで、理社90点超が取れたと体験記にあった。
あなたたち親は、何か勘違いしている。指導時間の量が合否を決める、ということの認識が薄い。「まだ、小4だから」「まだ小5だから」と習い事、稽古事などとにかく勉強を先送りする親子、家庭がこれまであまりにも一般だった。そういう家庭の子が、ほぼ例外なく受検に失敗している、というのが、真実なのです。
本当に受かりたいのなら、早期に、前倒しで、仕上げることです。勉強に優先するものなどないのです。
どうか勘違いした人たちは、大手に行ってください。大手は合格に責任など持たないから、あなたたちの好き勝手にしても何も言わないでしょう。旅行に行こうが、休みたいときに休むと言えばいいだけです。その意味では、居心地はなかなかよろしいのではないでしょうか。
竹の会には、本気で合格したい、そういう人だけが来てください。
合格への強い意志が17時間という、結果になったのでしょう。
合格への強い意志がないなら、自然、勉強もなにかと犠牲にされる。平気で習い事、稽古事、旅行などに時間を浪費することでしょう。
受験には間に合わない。しかし、そのまま何もしなければ、基礎学力もないままに、公立の中学校に進むことになる。落ちこぼれることは確実です。
さて、どうしますか。受験目的なのに、勉強は犠牲なら、ここで、指導を辞退するのが筋でしょうね。これと同様に、能力はあるのに、勉強に集中できない子についても、結局、ダラダラやることになり、少なくとも、竹の会では、願い下げですね。どうか穏やかに、トラブルとなることなく、止めていただきたいですね。