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桜修館合格に寄せて

2023.02.15

桜修館合格に寄せて
 子飼いの子の合格
 令和5年、そして令和3年の奇跡的合格の2人は、いわゆる子飼いの子の合格であった。
 少なくとも小4の4月前後までに入会の子を子飼いの子と呼ぶことにしている。入会試験に合格して、順調に指導が進められてきた子、こういう子が、予定通り受かることが、理想である。しかし、たとえ入会試験に合格しても、現実には、理想通りにいかないケースのほうが多い。それは、もっとも多いのは、きちんと勉強してくれない、慣れてくるとふざける、おしゃべりをする、などマイナス行動が目立つようになるからだ。また当初の期待を裏切って、実は能力的に問題があった、といった子も少なくなかった。あるいは、まだ低学年ということで家庭でも勉強よりも習い事、稽古事、旅行などを優先させることである。ただそうとしても早くから来るメリットはかなり大きい。小2から来ていたから、早い子で小4の夏には、「割合五部作」を終わらせているとか、遅い子でも、小4の終わり頃には「割合五部作」を終わらせる、などということができる。
 小4に入会した場合だと、普通なら、小5の終わる2月頃までに割合五部作を終えられるかどうか、がギリギリである。小5入会のケースで間に合わないのは、たいていが普通の子だからである。知能が普通よりやや高いだけでそ進度はまるで違ってくる。適性対策指導に入るとすぐわかることだが、「間に合わない」という現実である。なぜ割合五部作を終えていないと適性指導にはいれないのか、理由は簡単である。割合をこなしていない子に適性問題を読み解くことは不可能というのがこれも現実だからである。
 普通の子が、小4に来ても、ダメなケースが多いのは、家庭のマイナス行動はそれ以上にやる、ということがそれこそ普通だからである。
 普通の子は、小5に来てもダメな場合がほとんどである。普通の子は、小2にきて、なんとかなるか、ならないか、だということである。

 もちろんいずれも入会試験には合格しているのが前提である。

 (入会試験に不合格の子の合格は過去にありません)
 もし小6直前の入会ならどうなるか。計算はどうか、割合の基本概念を習得しているか、そういうことをチェックしていくが、これまでの経験は、計算未熟、割合の理解なしがほとんど相場だった。そうするとそこから指導をスタートさせるしかない。小6前後に入るとどうしても普通の子では合格レベルにまで達しない、というのはそういう事情による。だから小6前後入会で合格している子というのは、それなりの知能の高さがあり、まじめに取り組んだ子ということになる。
 子飼いの子が、先述のマイナス行動を取ることがなければ、これは最強の子が育つことは実証されている。過去の小石川合格者は、小4の4月ないし夏入会2名、小5晩期入会2名である。小石川合格者は、知能の高い子たちということで共通している。またいずれも真面目な子たちであった。この小石川合格者を基準として考えると、知能の高さを基準に、2年入会か、4年入会か、はたまた小5晩期か、その可否が見えてくる。普通の子は、小5晩期入会では100%受からない。また、普通の子が、小5入会でもほとんど合格は期待できない。普通の子は、小2入会で合格レベルにまで達するかは、50%の確率であろうか。
 内申の信用性について
 原則「よくできる」で、「できる」が、2ないし3個という子、これが合格する子の限界線です。しかし、この成績をとっていても受からない子もたくさんいた。つまり、内申通りの知能、実力がない子たちがたくさんいる。ほとんど「よくできる」なのに、模試は100点を大きく割る、という子ばかりということもあった。事実、レジュメにまったく対応できなかった。ここまでくると内申がどれだけ信用できないものか、ただあきれるしかない。学校の先生のつける内申ほどあてにならないものはない。特に、女子にはそういう子が多い。男子には頭もいいのに「よくできる」が半分もないというつけ方をされる子がこれまた結構いる。ただそうはいっても内申がなければ、受かるものも受からないのが現実である。
 入会のときく、「よくできる」が5割前後の場合、受検は無理です。ほとんど脈なしだが、男の子の場合、光る原石が隠れていることがよくある。活発な男の子、逆にコミニュケ能力がない子は、能力が正当に評価されないで、内申が悪いということがよくある。だから内申だけ見て判断できない面がある。
 子飼いの子が、合格するかどうかは、マイナス行動、知能の高さ、真面目さ、この3点に依存している。

 ちなみに、竹の会の奇跡的合格とされる2人の内申はどうかというと、令和5年合格の女子は、ほとんど「よくできる」でした。令和3年の男子は、「よくできる」が6割程度だったと思います。よくどちらがより奇跡的ですかと、問われますが、令和5年の子は模試が壊滅的でしたが、この点は令和3年の子も同じで、ただ最後の模試では名前こそ載らなかったが、高得点を出していました。対照的に令和5年の子は12月、11月では100点を大きく割っていました。また作文などの提出率は令和5年の子が群を抜いて良かった。ほかにいろいろあるので、どちらがとは言いにくいのですが、わたしには、令和5年の女子の合格が奇跡でした。
 ※マイナス行動とは、習い事(ピアノ・ダンスなど)、稽古事、サッカー・バスケ・野球・家族旅行・部活・ゲーム・テレビ・スマホなど勉強にはおよそマイナスと見られる行動のことです。

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