2019.08.13
令和元年八月十三日 火 台風10号接近
第十四章 勉強の意識の水準が未成熟なままに
「塾は、行ったことがないのですか」、「はい」まではいい。しかし、字の訓練をしていない、というより本人のやりたいように任せてきた、そういう字を形としてコントロールできない、そういう状態のままに、学年を重ねていく、重ねてきた、そういう子があまりにも多い。さらにそういう子というのは、たいてい勉強の訓練、したがって習慣というものが全くできていない。私は早くから大手塾などに通わせて、思考形成できなかった子たちのことを指摘してきたが、一方では、勉強の躾というものが放置されてきた子たちの悲惨さも指摘してきたと思う。放置といっても、守られた家庭環境の中でただぬくぬくと惰眠を貪ってきただけの子たちも、含まれる。親が過保護で、ただ甘やかせてきたと言えば聞こえはいいが、親がやるべきことをやってこなかった、つまり不作為を決め込んできた、という意味では、罪深い。普通、放置といえば、もちろん塾にはやらない、勉強も親に関心がないためか、子も無関心というのが普通である。最近、「下級国民」という表題で本が出たが、この社会では、勉強しなければ、下級国民という名の経済奴隷として生きるほかない。ローマの奴隷制は、人を家畜並に所有物として、扱ったが、現代の奴隷制も建前は基本的人権の保障などと言いながら、その実質は変わらない。
奴隷制(引用)
古代ローマもギリシアと同じく奴隷制社会であったが、ギリシアが家内奴隷が主であったのに対して、ローマは奴隷制による大土地所有制が発達した。 また奴隷の数も膨大で、ローマの 征服戦争によって属州としたところから得られた捕虜がその供給源であった。 奴隷は人権は認められず商品として売買され、奴隷主に服従した。
さて、ここで問題にしたいのは、こうした子たちのどうしようもない勉強意識水準の低さである。字が汚い子の勉強意識は往々にして低い。もちろん例外は承知している。親の無関心はここでは分析の対象ではない。私が問題にしているのは、親の関心も高いのに放置してきた、字の訓練、勉強習慣の訓練、勉強意識の教育ついてである。そういうものを過保護のままに放置してきた家庭のことです。子どもというのは、訓練して育てなければだめです。無為無策、ノープランのままに、甘やかせるだけ甘やかせていれば、字が汚い、勉強しない、のは当たり前です。子どもは何もしなければ天然のままです。狼に育てられた少女の映画がありましたが、あの映画には、子どもというのは、幼い時から訓練して育てなければならないという、反面教師的な本音が前提にあった。
世阿弥の「花伝書」には、芸事の訓練は、七歳からと書いてあります。芸に限らない。人生を訓練する、したがって学問を訓練する、そういう年令も早ければ早いほど身につくのが、ことの道理です。
引用
幼年期(7歳頃)
「能では、7歳ごろから稽古を始める。この年頃の稽古は、自然にやることの中に風情があるので、稽古でも自然に出てくるものを尊重して、子どもの心の赴むくままにさせたほうが良い。良い、悪いとか、厳しく怒ったりすると、やる気をなくしてしまう。」
家庭でまずやること、それは、字を正確に書けるようにすることです。始めるのは、七歳でいい。それから数の訓練です。数は正確に書けるようにする。九九を暗誦する、足し算、引き算を流暢にこなすまで練習する、かけ算、わり算に進む。これを小2までにこなせるレベルを標準とする。小3前半までに、小数全般(加減乗除)、分数まで終わらせられれば、小3後半からは割合に入れる。
以上は、竹の会に入会する理想の時期、流れについて、述べたものである。
かつては、小4の2月入会を時期として募集したことがあったが、竹の会が無名ということもあったのであろう、ほとんど申込はなかった。
わたしは、小4の2月や3月にきた二、三人の子たちを育てて、合格させていた。それが真実のところであった。近年わたしの指導研究も進み、小4どころか、小3、そして小2までも可能とするほどに指導技術が向上してきた。
わたしの研究が進んだせいか、訓練されてこなかった小4や小5のあまりにもの劣化性が目につくようになった。まともに字を書けないというのは、その子にとっての将来を考えれば、余りにもの損失である。さらなる悲劇は、幼いときから、躾を怠ってきたことである。勉強の習慣というのも、躾の範疇に含まれる。詰まる所、子を高級国民にするか、下級国民として、学業を終わった以後の、つまり人生の4分の3を生きながらえるかは、親の匙加減にかかっているということである。もちろん子がもともと頭が悪いというなら仕方ない。それでも、人生の生計は立てねばならないが、それはわたしの思料の及ばぬ問題である。
さらには、早くから塾に行きながら、落ちこぼれ、失速した子たちがまたあまりにも多いことに驚く。しかし、これは今に始まったことではない。竹の会がスタートした昭和60年頃にも大手の日能研、四谷大塚、学習指導会、河合塾、代ゼミなどには、大量の落ちこぼれがいた。だから、この状況は何も変わっていない。ただ公立中高一貫校人気が、大手塾の商売を広げた。大手だと、六年生から始めても平気で間に合う前提に受け入れる。公立を受ける子というのは、基本学力もほとんどないという子が多い。そういう子を受け入れて、基本学力はほぼないのに、過去問類似問題をやらせる。こんなメチャクチャで受かるわけがない。受かるのは、もともと頭のいい子たち以外にはありえない。つまりこういう手合いはていのいいお客様なのである。親も親で大手の派手な宣伝に踊らされて我が子を下級国民として固定するようなことをやっているわけである。
わたしは、世の塾というものに正直疑問を持っている。カネ取るならカネ取るだけのことをやれ、と、言いたくなる。もちろんプロだからカネは取るのは当たり前だ。しかし、カネ取るなら、少なくとも、騙しはいけない。もちろん商売には駆け引きとしての嘘はある。しかし、カネ、つまり対価と交換関係にある、サービスの質に嘘、騙し、あやかしがあることは決して許されることではない。プロなら提供するサービス、つまり指導の質は、最高の品質でなければならないのである。
世の中は嘘でできている。卑近な例で、恐縮だが、人気塾ランクなどを掲げるサイトは、塾は大手とばかりに自分の阿りランクを恥ずかしげもなく華やかに囃し立てる。アホらしい。
竹の会では、少なくとも、小4、可能ならば、小3を理想と考えております。特例的に、小2の可能性も考えております。ただ小2は、誰でもというわけにはいかない。親子の勉強の意識水準が、相当高くなくては無理と思う。
竹の会に来てみてわかるのは、おそらく竹の会の指導の質の高さではないか、と思う。他塾を経験した親子には、比較できるということで、なお一層感無量のことではないかと推量します。
初めて竹の会を経験した親子はどうでしょうか。子どもさんが、指導のたびに成長していくのを、実感できれば、幸いです。指導というのは、日々真剣勝負です。子どもとの高度な駆け引きもある戦いです。「わからない」という一言、実際に、できないという事実、実はわかっていない、という真実、そういうものを目の当たりにしながら、さてどうするか、どうすべきかと頭を悩ます。とにかく毎回が、さらなる指導の難題を生み、悩む、悩ましさに満ちた戦いです。子どもたちが、活気というか、やる気に満ちて、勉強に取り組む、そういうコントロールをしながら、想定した着地点、目的地に進ませる、あくまでも自らの意思として進ませる、これが指導の難しいところです。
教えるということは、依存心を植え付けることであり、自ら進むことを阻む行為です。指導は、こうした指導の本質に関わる危険を承知して、打開の道を探る行為なのです。
さて、あなたたちが、竹の会に出会うことがあれば、それは二度とないであろう幸甚であろあかと思います。
正直に言いますと、現小2が、竹の会の最後の募集になるかと考えております。
竹の会合格35年史 竹の会昭和60年(1985年)創設
平成31年
中学受験
都立桜修館中等教育学校(男子)※併願合格 巣鴨中学 攻玉社中学 都立桜修館中等教育学校(女子)千代田区立九段中等教育学校(女子)千代田区立九段中等教育学校(女子)
高校受験
都立青山高等学校(女子)
平成30年
中学受験 都立桜修館中等教育学校 都立富士高等学校附属富士中学校 都立富士高等学校附属富士中学校 ※併願私立 東京農業大学第一高等学校中等部
平成28年
中学受検 都立小石川中等教育学校 都立白鷗高等学校附属中学校 都立富士高等学校附属富士中学校
高校受験
都立戸山高等学校 都立文京高等学校
平成27年
中学受検
都立桜修館中等教育学校 都立富士高等学校附属富士中学校
高校受験
都立戸山高等学校
平成26年
高校受験
都立駒場高等学校
平成25年
中学受検
都立小石川中等教育学校 都立桜修館中等教育学校 都立白鷗高等学校附属中学校
高校受験 ※1名中1名合格
都立北園高等学校
平成24年
中学受検
都立富士高等学校附属富士中学校
平成23年
中学受検
都立小石川中等教育学校 都立桜修館中等教育学校
高校受験
都立小山台高等学校 都立文京高等学校 都立産業技術高等専門学校
平成22年
中学受検
都立桜修館中等教育学校 都立両国高等学校附属中学校 東大附属中等教育学校
高校受験
都立富士高等高校
平成21年
大学受験
慶應義塾大学(商学部)千葉大学(法経学部)
平成20年
中学受検
都立桜修館中等教育学校
高校受験
都立西高等学校 豊島岡女子学園高等学校 桐蔭学園高等学校(理数科)立教新座高等学校
平成19年
中学受検
千代田区立九段中等教育学校 東大附属中等教育学校 東大附属中等教育学校
高校受験
都立狛江高等学校
平成18年
中学受検
東大附属中等教育学校
高校受験
都立富士高等学校 都立狛江高等学校
平成17年
高校受験
都立青山高等学校 都立新宿高等学校 都立大附属高等学校 桐蔭学園高等学校(理数科)
平成16年
中学受験
東大附属中等教育学校 成城学園中学校
高校受験
都立富士高等学校 都立富士高等学校 國學院高等学校
平成15年
中学受験
国学院久我山中学校 吉祥女子中学校
高校受験
都立新宿高等学校 都立鷺宮高等学校
大学受験
中央大学
平成14年
高校受験
都立青山高等学校 都立青山高等学校 都立青山高等学校 都立駒場高等学校
大学受験
慶應義塾大学(総合政策学部)上智大学(経済)
平成13年
高校受験
都立西高等学校 都立国際高等学校 都立新宿高等学校
平成12年
中学受験
東大附属中等教育学校 日本大学第二中学校 実践女子学園中学校
高校受験
都立青山高等学校 都立新宿高等学校 都立新宿高等学校 都立新宿高等学校 国学院高等学校 国学院高等学校 東京農大第一高等学校
平成11年
中学受験
立教池袋中学校
高校受験
都立青山高等学校 都立駒場高等学校 青山学院高等部
平成10年
高校受験
早稲田実業学校高等部(普通科)早稲田実業学校高等部(商業科)立教新座高等学校 日本大学第二高等学校 都立駒場高等学校 都立三田高等学校
平成9年
中学受験
成城学園中学校 大妻中野中学校 大妻中野中学校 恵泉女学園中学校
高校受験
都立青山高等学校 都立新宿高等学校 都立新宿高等学校 都立駒場高等学校 都立駒場高等学校 成城高等学校 成城学園高等部
平成8年
中学受験
昭和女子大附属昭和中学校
高校受験
都立青山高等学校 都立青山高等学校 都立新宿高等学校 都立新宿高等学校 国学院久我山高等学 東工大附属高等学校 日大櫻丘高等学校 玉川学園高等部
大学受験
東京理科大学(理工)
平成7年
中学受験
成城学園中学校
高校受験
東邦大附属東邦高等学校
大学受験
中央大学(法学部)
平成6年
都立青山高等学校 都立新宿高等学校 国学院久我山高等学校 帝京大学高等学校
大学受験
東洋英和女学院大学
平成5年
高校受験
都立大附属高等学校
平成4年
高校受験
都立青山高等学校 都立青山高等学校 都立青山高等学校 都立駒場高等学校 桐蔭学園高等学校(理数科)成城高等学校 共立女子第二高等学校 東京農大第一高等学校
平成3年
中学受験
東洋英和女学院中学部
高校受験
都立戸山高等学校 都立新宿高等学校 都立駒場高等学校 青山学院高等部
平成2年
中学受験
獨協中学校
高校受験
都立新宿高等学校 都立大附属高等学校 東京農大第一高等学校
平成1年
高校受験
都立国際高等学校
昭和63年
高校受験
都立駒場高等学校 都立芸術高等学校 都立大附属高等学校 富士見高等学校 国学院久我山高等学校
昭和62年
高校受験
都立駒場高等学校 都立大附属高等学校 都立大附属高等学校 都立目黒高等学校 青山学院高等部 市川高等学校 国学院久我山高等学校