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渋谷教室2度目の大雪/信頼できる模試というものがない時代

2018.01.23

 2018年1月23日になりました。このところインフルエンザB型を発症する人が多いですね。冬期に入った途端に3名、それから1月には2名だったか、3名だったか、効かないワクチンを命を張って接種して感染発症という子もいました。昨日は渋谷教室では二度目の大雪でした。ちょうど渋谷Bの日でしたが、なんとやってきた子たちがいました。夜8時の渋谷駅はひどい混雑でこれはお休みにするべきだったかと大いに反省しきりです。申し訳ありませんでした。わたしは自転車でしたが、下り坂でスキー状態で恐い思いをしました。激突かとひゃっとしました。観念して自転車せりながら歩いて帰りました。竹の会の子たちの最後の模試の結果があまりよくない、それでいろいろ考えてしまいました。今年の受検生には、小4早期指導の子たちが一人もいませんので、ある程度は覚悟はしていたところです。

 早稲田進学会の模試については、平成23年の1月には約480人いた受検生が、今では280人ほどになっています。もともと早稲田進学会は、土曜とかに講座をやっている、つまり塾稼業もやっていると聞いておりますから、そういうところに通う子たちには、模試の問題が全くの公正な形で実施されているのか、という疑念はありましたが、仮に講座の内容が模試に有利の働いたとして、それでも竹の会子たちが上位をとれるのだということを示す、そういう意義はあったのだ、と思い、竹の会では受検を勧めてまいりました。

 ただここ最近早稲田進学会の模試については、どうも難し過ぎる問題を出す傾向がある、それなのに「できる」子というのが必ずいる、そういう不信感はもってきました。竹の会ではなかなか信頼できる模試というものがない認識と現状ですが、あと大原の模試を次善の策でしかないのですが、勧めてきました。これも平成20年に大原の模試で70%をとった子がたまたま桜修館に合格したという偶然から勧めてきただけでして、特に、これがいいというわけではなかったのです。

 模試に出される難問には悪問が多く、正解率が極端に悪いものが多いのです。できたのは実は類似の問題をやったことがあった、そういう場合がありうる、するとそれは実力とは全く関係ないわけで、これを元に偏差値を出して、合格可能性が高いなどと言われても、そんなの信用できるわけがないでしょ。竹の会の中3が、Vもぎの数学の問題で解説読んでも「わからない」と言ってもってきたことがあり、わたしが解こうと問題を読んでみると、すっといい解が浮かんでこない、それで明くる日また考えたけど、もし解くとしたらとても時間のかかる方法しか思いつかない、それでその中3の子に「この問題の正答率悪いでしょ」と訊くと、「0.0・・%」と言う、これは悪問でこんな問題わかる必要はないわけで、模試というのは、こういう悪問愚問を出すことがよくあり、模試に出たからといって復習をまじめにやる子は馬鹿を見る。わたしは模試の解き直しなんかすなと言っている。1%の正答率もないような問題なんか、解けるようになる意味がない。そもそも50分という時間内に解けない難問なんかの勉強なんかするな、と言いたい。これは理科や社会でも言えることで、正答率の低い知識なんか、覚えるな。

 だから模試が相対的に悪いからと落ち込むことはないのである。早稲田進学会の模試や大原の模試が、公平な条件で実施されているという保証はない。明らかに本番とは質が違うでしょ。レベルが低い。もちろん正答率の1%もない悪問を出すほどのレベルの低さという意味である。

 それから1月になって。試験直前というので、普段これまでやってきた生活のリズムを変えるという人がいますが、わたしが危惧するのは、生活のリズムを変えることが、せっかく緊張を保ってきた環境を壊して、不安定な心理をもたらすのではないかということである。本番まで張り詰めた「気」を抜くことなく、ゆるめることなく、高めていくことが大切である。親御さんが親御さんなりの見識で自分の子をコントロールすることはもちろん自由なことですけれど、過去に失敗した子の多くはその親御さんの思うとおりにやった結果だった、といつもわたしは思ってきました。合格するには、わたしには思い描いている姿というものが実はあります。しかし、その思いは常に親御さんのやりかたで打ち砕かれてきた。わたしにはほんとうに合格したいのなら、わたしの思うとおりにやらせてくれればと思ってはいるけれど、たいていは親御さんの都合でいつも脆くもわたしの策は崩れ去る。27年に桜修館に合格した女子のように、竹の会を、わたしを100%信じて、わたしの期待に反する行動を決してとらなかった、そういう人は稀にしかいない、そういう稀にいる人が合格していく、これが真理です。これから竹の会をめざそうという人が、成功するには、小4の早期までに入会することが一番である、ということも付言しておきたい。

 ◎模試については、わたしの過去に書いた文章がありますので、再掲しておきます。

VもぎとW合格もぎ再考 注 2月3日執筆の記事を独立させて再掲したものです。

 昨日は、VもぎとW合格もぎについて、合格基準総合得点に開きがあり、主催者の見解も曖昧で、悩み深いことをお話ししました。

 これからさらに分析をしていかなければならない問題と認識しておりますが、わたしは、これまで特に、迷うこともなくV模擬の基準で当日点を算出し、進路指導してきましたが、特に、それが外れたという経験を持ち合わせておりません。もともとWもぎには見向きもしてこなかったというのが本当のところです。

 Vもぎは、東京、千葉が実施エリアです。それで、大手塾では、サピックスが採用していると聞いています。W合格もぎのほうは、東京、神奈川がエリアです。こちらは、市進学院、早稲田アカデミー、Z会進学教室が採用のようです。

 都立に限っての受験者総数、つまり母体数がどちらも公表されておらず、統計の信用度も検証できません。Wもぎのほうは、大手進学塾が採用している、しかもこれらは比較的優秀な生徒を多数集めているところであり、学校偏差値を出す場合、どうしても高めに出てしまうのではないか、ということは推測できます。Vもぎを採用しているサピックスは、少数の天才はいても多数の秀才がいるというわけではない、それで偏差値にも反映しない、そういう推測もなりたちうるかと思います。

 いずれか選択されて受験されているとすれば、VもぎとWもぎで、受験者は二分されるわけです。それぞれがそれぞれの受験層のレベルを反映して、偏差値を算出し、そこから合格基準総合得点を出しているとすれば、これは全く無関係の数値が出るに決まっています。一致するわけがない。

 さて、ここで分析です。早稲アカとか、Z会というのは、もともと都立一辺倒の生徒が集まるところではない、私立難関をめざす生徒が集まるところです。そういう子たちが都立を第一志望にして受けているはずがない。さらには、サピだって進学教室であるけれど、こちらは、少数の超天才がいてVを受けても全体には何の影響もないし、そもそもサピだって都立狙いの子たちは少ないはず。そしてVもぎは、都下の個人塾に通う子たちがほとんど受けている。そういう子たちは最初から都立ねらいの子たちであることが普通である。

 つまり、Wもぎの作り出した、高い合格基準総合得点というのは、もともと私立難関ねらいの子たちが、滑り止めで都立を受けるとしてWを受けた結果なのではないか。してみると、これを基準に都立志望の生徒が志望校選択をするのは正確な判断につながらない、そういうことになるのではないか。

 

●過去記事再掲

Vもぎか?、W合格模擬か? 模試のことその他 – 草枕

○合格基準総合得点(V模擬) 2011年2月24日執筆
 Vもぎの成績表には, 学力検査点を縦軸に内申点を横軸にした早見表がある。そこでは, B判定とC判定との境(BC判定)に位置するマスを合格基準総合得点として設定している。
 Vもぎの実力判定は次のようになっている。
 S 90%以上
 A 80%以上
 B 60%以上
 C 40%以上
 D 20%以上
 E 19%以下

 ある質問サイトのベスト・アンサーには, この%を確率の意味にとらえているものがありましたが, そのアンサーはC判定だと「合格はない」と言いきっていましたが, それがベスト・アンサーなのには驚きました。
 過去の竹の会の都立新宿以上の合格者にはいくらでもC判定がいたからです。それどころか, 都立青山でE判定でも受かった生徒もいました。
 進学研究会の説明によると, たとえば, D判定というのは, 合格可能性が20%, 過去のデータからみて同じ学力の人が10人受験したら2人合格しているという位置を表わすとされています。
 ベスト・アンサーは, B判定にさえ「合格はない」と言いきっていましたが, たとえ単純な確率論だとしても確率の意味を誤解しているとしか思えません。進学研究会の見解では,
B判定は「合格はない」どころか, 「合格の可能性が高い」というふうに考えているのは疑いのないところです。
 入試は1回の結果で合否が判定されます。本番の得点が高ければ高いほど合格の可能性は高まります。その本番で取るであろう得点を過去のデータから推測して,
本番当日の得点を予測しています。Vもぎでは, 本番の得点が模試の得点よりも高いことが当然に予定されています。その上で算出しているので, 本番の得点は限りなくVもぎの予想点に近くなります。
 本番の得点がV模擬の予想した得点よりも, さらに上の位置にあれば, それはかなりに合格の可能性が高まるということです。V模擬の想定したよりもはるかに上の力を短期につけたということだからです。
 
VもぎB判定で現実に合格する可能性 2011年2月25日執筆 
  23日(水)に都立入試が実施されました。竹の会でも2名が受験しました。その中の1人の受験生の報告があり, 理科・社会がとても難しかったということでした。その子はもともと理科と社会とくに社会が苦手の子でしたが,塾の過去問検査では概ね8割は安定してとるようにまでなっていました。その生徒にとって難解でありかつ新傾向に見えたらしいのです。
 もともと理科・社会が得意な生徒がどれくらい取れているかということが, 気になるところですが, もう一人の子は, 比較的理科・社会の得意な子ですが, やはり普段より低めでした。
 理科・社会の難易度の上昇が合格者の平均点を下げることになるのかが気になるところです。
 この点については, 他の主要3科で高得点をとった子が多ければ結局プラマイゼロで影響なしといえそうだということは私見として前回述べました。そこでは合格可能性のある平均的受験生像が, 各科目80点をとるものと想定した場合は, 「影響あり」として総体的に合格最低点がやや下がるのではないかということもやはり私見として述べました。
 今もこの考えは変わりません。
 
 ところで, Vもぎの設定する「志望校合格基準総合得点」は, BC判定に位置するところにラインをひいたものです。B判定は60%以上, C判定は40%以上ですから,
BC判定は50%以上と考えていいかと思います。つまり, 10人受けたら5人受かるところにラインを引いたということです。これをあるサイトのベストアンサーとされた人は,
その人個人の合格可能性を40%と理解して, 確率的には「合格はない」と言いきっていましたが, これが誤解であることはもうお分かりかと思います。
 今日の私の疑問点は, 「志望校合格基準総合得点」を本番でとった場合の話です。つまり, BC判定にあたる点を本番でとったとして, 実際に合格するだろうかという話しです。
 「志望校合格基準総合得点」が本番でも通用するのは, 受験生の層が超例外を除いて概ねVもぎ受験当時とあまり変化のないときだといえます。つまりVもぎ当時より,
格段の力をつけた受験生が突出して増えていれば, 本番でBC判定レベルの得点をとっても合格できないはずです。Vもぎの判定では, Vもぎで実際にとった点数から,
本番の点数を割りだして, 本番ならこれくらいはとるだろうというところでやや高めのところでBC判定を出しています。つまり, Vもぎは, 受験生が概ね本番では,
その後の勉強の成果か, あるいは本番がやや易しいかわかりませんが, とにかく得点が上がったという前提で合否判定しています。
 そしてこの受験生全体の実力の上昇比率は, それほどの誤差もないのではないかという実感がしています。概ね「言い当てている」のではないか。つまり,
最後(1月)の模擬判定の受験生の上下関係は, 本番もそのままに維持されているのではないかと思われます。特に, 平均的な受験生が一気に実力をつけて高得点をとれるような事態にはなっていない,
と思うのです。むしろ当初Vもぎが予測した幅での受験生全体の総得点の上昇があったに過ぎないと考えるのが常識的なのではないでしょうか。もちろん中には神がかり的な実力アップをした生徒もいるかもしれません。しかし,
それは全体からみれば「志望校合格基準総合得点」に影響を及ぼすほどのものではないと判断できます。逆に, 得点が「とれない」生徒もいるはずだからです。
 ただこのへんの判断はやはりなんとも微妙なものです。
 さて表題のB判定で現実に合格できる可能性について, 考えてみたいと思います。
 B判定は, 10人受けたら6人合格するというものです。BC判定なら10人受けたら, 5人合格です。
 ところで, 実際の高校入試の受験倍率はどうでしょうか。日比谷高校などは別として, たとえば小山台や文京では受験倍率は2倍です。これは, 10人受けたら5人合格するというものです。つまり, BC判定の点のところで, 10人のうちから点数の高い順に5人まで受かるということになります。
 それなら, 本番でB判定ほどの点をとれば, 10人受けたら6人合格です。もしA判定ほどの点をとれば, 10人受けたら8人合格です。
 受験倍率2倍というとき, 受験生の平均がBC判定と想定しても, 実際は, C判定D判定, そしてAやS判定の人もいるわけですから, 結局, 受験倍率2倍なら, BC判定で100%合格できるはずです。つまり, 100%合格できるということになるはずです。
 今述べたことはすべて私の勝手な推測ですので, そのまま信用しないでください。私はただこうも考えることができるといっているだけですから。

 

 

 

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