2025.02.08
🟩V模擬A判定が落ちてC判定が受かる謎⁉️
〜都立一般受験生の危ない心理⁉️
都立は、共通問題出題校も、独自問題出題校も、合否判定は、V模擬で十分である。特に、今年は、W模擬がなかったので、V模擬のデータはかなり正確となる。来年度はWがまた復活するという予告が来てるから、二重基準に戻る。ただWにすんなり戻る人がいるのか、という疑問は残る。竹の会は、業者テストが廃止された翌年から、たまにWを受けることはあっても、一貫してV模擬のデータを利用してきた。ただ独自校制度がスタートしてから、独自校には、いわゆるV模擬の標準データは使えないから、ここで、何を基準に合否を予測するか、の問題があった。わたしは、一時期、Z会の高校入試研究会が発行していたデータを参考にしていたことがある。平成27年28年の都立戸山の合否は、それを利用した。しかし、昨今は、V模擬の独自校模擬で足りることがわかった。なにしろ日比谷なら日比谷で、とにかく日比谷を受けようとする者は、みんなV模擬を受けるだろうから、志望者の順位はかなり正確に反映するだろう。だからこれで十分合否判定ができるようになった。
わたしは独自の方法で分析している。
都立高校入試は、内申で志望校選択がかなり制限される。いくら偏差値は高くても内申が悪ければ、トップ都立は無理である。
当日点の報告をデータを使って、グラフにする。そこから合格基準線を定員から推測し、報告者の位置を推測する。
V模擬の結果が、C判定、D判定の場合、今年は、W模擬がないので、V模擬の判定はかなり信憑性があるから、落ちる可能性が強い。特に、V模擬の得点が、受験者平均点より、低いときは、不合格となる可能性が大きい。W模擬とV模擬が重複実施の時代は、C判定でも合格することが多かった。直前にE判定で戸山に合格した生徒がいたが、これは模試当日の体調不良からだから参考にならない。
なぜCでも合格できたのか。
一つは、Cは合格にもう少しという立ち位置だ。最後の模試から本番まで40日弱ある。この間に危機感最高潮で猛勉強をするだろう。しかし、実は、内申制度に絡むカラクリがある。他方、AやB判定の生徒は、合格圏内にあるという精神的緩みが緊張感のない勉強をもたらす。これがA判定でも落ちる原因だろうとは思う。しかし、内申制度が事実を歪めている。AやBそしてC判定では、合否は紙一重である。当日できなければ落ちる。そしてABCは紙一重軍団である。それは一つには内申が絡んでいるからだ。Aの中には内申がいいから得点は低いのにA判定という者が少なからずいる。他方、Cには内申が悪いが、得点はいい、という者が多い。だから本番ではCが受かり、Aが落ちる、という現象が生じやすいのだ。したがって、S判定は受かる。D判定は、内申はいいのに、得点が低過ぎたというなら、落ちる。内申は良くないが、得点も冴えないというのもいるが、これはもちろん落ちる。要するに、いずれにしても、つまり、A,B,Cは、得点が取れなければ落ちるしかない。模試で各科目の受験者平均点より各科目ごとの得点が低いほど、実力がない、ということである。かつて青山に直前E判定で、しかも本番の数学27点で合格した生徒がいた。まだ独自校制度がスタートして2年目のことであり、受験者全体の平均点がかなり低かったのだろう。今は流石にない話しである。先程の模試の日、下痢でトイレから出られず数学0点だったという、レアケースは別として。
実力がないというのは、恒常的に、数学なら数学でどんなに悪くても70点はキープできる、というのではない、乱高上下を繰り返す生徒である。こういう場合、生徒は、いいときのデータで、本番では、調子さえよければと譲らない。しかし、この「調子」とかいう実体のないものを根拠に受けるのは、リスクしかない。悪いときのデータで、判断するのが、正しいのだ。しかし、受験生心理というのは、いいときの点を自分の本当の実力と思いたがる傾向が顕著である。実際は悉く討ち死にしているのに。調子がいいときとは、ほかならない、いいときの自分が出れば、ということである。そんなの幻想なのに。
WとVは、大手塾でも採用が分かれる。Wは大手が多いと言われるが、今は、大手もVにするところが現れている。個人塾は昔からVが多いとされる。Wの合格基準がVに比べて高いのは、大手進学塾が採用しているからかもしれない。しかし、そのWも経営がうまくないのか、去年は、お休み、かと思ったら、2回だけやる、とかW離れが進んだ。今年は早速復活の知らせが来たが、Vに流れた大手塾がまたWに戻るかはわからない。過去のVならVのデータを参照するのが普通であり、これを破壊したのだから。