2021.12.07
着地点を見極めろ‼️
あなたたちの着地点はどこにありますか。
合格して都立中高一貫校に入ることですか。もし不合格のときは区立中学に行くことになる。都立の倍率は、7、8倍ですから、むしろ落ちるのが普通です。
区立に行けば、高校入試をやるしかない。さて、それで勉強して上位の都立を狙うことを考えているのですか。そうですね。多くの受検に失敗した新中1は、「日比谷に行く」とか、「青山に行く」とか、「駒場に行きたい」とか言うものです。しかし、入学すると、一週間もすれば、部活に入る。部活やったって日比谷に行けると楽観的なものです。まだ3年もある、こう思うのがほとんどの中学生です。
しかし、考えても見てください。中学に入学した年を越すともう2年です。その2年の12月には、年が明けたら高校入試まで1年です。
入試問題から逆算してみましょうか。
例えば、日比谷の数学、英語が、中3の8月に8割取れるほどになっているか、です。なかなかの長文です。英作文もなかなか手強いです。いいですか。中3の8月に、中3までの履修事項を終わらせただけでは、日比谷の問題は解けないのです。学校の履修事項、いや授業のレベルと入試のレベルはかけ離れています。それは共通問題でも変わりません。
入試問題が解けるようになるには、教科書のレベルでは無理です。それよりもはるかに上のレベルの勉強が必要です。それには、教科書レベルを終わって、少なくとも1年必要です。
つまり、中2の8月には、入試問題の訓練を始めなければならない。理想は、中1の3月でしょう。そうなると中学の履修事項は中1で終わらせなければならない。となると中学履修事項の開始は、遅くとも小6の2月です。だから竹の会は、中学指導の開始時期を小6の2月としているのです。このプログラムには、部活など入る余地はありません。よく皆さんが使う家庭の事情なんかも想定外です。部活に投じた者の多くは都立上位校とは無縁です。たいていは単願推薦、つまり事実上の無試験入学の道に進むことになります。
いいですか。都立でも上位の都立に入るというのは、そういうことなのです。
受検には才能が必要です。
しかし、都立中受検には才能を生かせなかった、発揮できなかったという子が、その未成熟な才能を区立中学で伸ばすということ、これは少数ですが、あります。
どういう子が中学で伸びるのか!
まずもともと知能の高い子でなければなりません。算数は解けていた。理解もできていた。しかし、適性問題を解く段になると、とにかく時間がかかる。時間をかけてもできないことのほうが多い、そういう子がいます。潜在する知能か高くても適性問題には時期尚早という子がいます。そういう子なら高校受験は可能です。
ここでは、受検では、惜しくも落ちたという子はもちろん中学で伸びる可能性が高いことは織り込み済みです。
ここで確実に落ちる場合について、触れておきます。
模試が悪いなら受からない。
問題を解く時間がかかる子は受からない。例えば、一枚のレジュメにかけられる時間は5〜10分です。多めに見ても15分かな。ところが1時間以上かけて間違ってる、そういう子は受検は無理だと思うんです。それでも小石川や桜修館を受ける意志は硬い、玉砕覚悟で受けるのか、それとも超主観世界の中にいて合格すると確信しているのか、わたしにはわかりません。言えるのは、レジュメを解く時間、正解率、そして模試の結果が、その客観的事実、つまり現在の能力を示している、ということです。わたしは、合否判断に、わたしの思い入れ、つまり主観を持ち込まないように制御しています。模試のデータが真実を正直に教えてくれています。それを偏見、贔屓目で捻じ曲げないように気をつけています。
模試が、その子の現実を教えてくれています。相対的比較、これは大切なことです。だから、わたしは、模試は機会があれば、できるだけたくさん受けるように指示してきました。
模試から事実を読み取る、特に、当のその子の、真の力を見切る。この読み取りが甘いと思わぬ事態に見舞われます。
合否判断は、あらゆる角度からチェックします。高校入試なら過去問による検査は必須です。よく私立受験の子などが志望校の過去問を直前に何度も解き直しているのを見かけますが、同じないし似た問題が出ると思っているのでしょうか。志望校の傾向を知るためと称して志望校の過去問をやる親や子はバカなことをしているとよく思います。特に、実力のない子が不安に駆られてよくやることです。
レジュメの正解率、かけた時間は、重要な判断材料です。
正解率の悪い子が受かることはないと思います。また時間のかかる子、つまり「遅い」子は絶対受かりません。正解率はよくても「遅い」子は受からない。ですが、遅くても正解率がそこそこなら、高校入試は成功するかもしれません。
要するに、正解率の低い子は受かることはないのです。
わたしが、騙されたことは幾度もあります。特に、過去問チェックは、要注意です。過去には、元代々木教室で、教室が2つに分かれていた頃、わたしの目が届かないところで、カンニング紛いの行為が行われていたことがありました。私の判断を狂わせた事件でした。「できる」と私が思っていただけで、実は、空っぽということもありました。わたしの「できる」という判断に応えようと無理をした結果、ある日突然破綻したということもありました。
模試データの分析は、実は昔はそれほど重視していなかった。V模擬C判定でも過去問が8割取れれば「よし」としていた。独自校スタート時には、E判定で当日数学20点台でも青山に合格した生徒もいた。
平成27年28年と都立戸山に送り込んだ。V模擬の進学研究会のデータは共通問題をベースに積算したもので、実は独自校の判定には役に立たない。できれば駿台の模試を受けてデータを取るのがいいが、それができなければZ会が出していた都立高校入試研究会のデータに使えるものがある。
一番いいのは、やはり過去問で合否のデータを取ること、である。できれば30年分以上を使ってチェックしたい。竹の会には、例えば、平成4年発行の「開成高校過去問題集」がある。これをネットというか、メルカリやヤフオクで見たら7万円とかの値がついていた。代ゼミの国語のテキストで絶版になったものは、わたしは980円ほどで買ったものが、メルカリで7000円で売られていました。そういう意味では私は昭和60年から過去問はほとんど全高校中学のものを買い込み、買い足してきましたから、今は手に入らないけれど手に入れようとしたら半端な額ではない。ただ、わたしは、指導では平気で生徒に無償提供しています。竹の会は決して教材費なんか取りませんから。必要なテキストはどこからか手に入れて無償提供します。ですから、受験の学年からもらう月謝はそういう費用で消えてしまいます。この子を受からせるためには手を尽くす、そのときに必要となる問題集や参考書、これは是非とも手に入れてやらせる必要がある、それをいちいち親御さんに請求していたら大変な額を毎月請求することになる、それはできない。竹の会は規定の月謝以外は取らない。それで親御さんも予定した費用さえ払えばいいということで安心できる。ただ竹の会は合格させるために必要な教材を惜しんで失敗するという愚は絶対に避けなければならないのです。
竹の会には、できるだけ早い学年に来てほしい。
小5後半に大手から来た児童は、どうしても時間不足で伸び切らない、で終わる。算数は小2から仕込むのが、理想と思う。ただし、早くから始めても才能がなければどうにもならない。才能は最低限の竹の会の指導条件であり、合格の必須の前提である。