2022.08.29
アルゴリズムの思想
アルゴリズム〖algorithm〗〔もとは算用数字を用いた筆算のこと。アラビアの数学者アル=フワリズミの名にちなむ〕
①計算や問題を解決するための手順、方式。
②コンピューターのプログラムに適用可能な手続きや手段。
問題を解決するために、如何なる手順を採るか、採るべきか、こういう発想をしたのは、算数や数学を解くときである。数学だと解へ至る道筋、すなわち採るべき手順というのは、複数ある場合が多い。わたしが大学入試のとき、数学の問題には、2つの道があった。一つはうまい解き方であるが、これは閃かなければどうにもならない。普通は、もっとも要領の悪い解き方、これはすぐに思いつくが、なにしろ時間のかかること半端ない。九州大学の数学がそのままだった。証明問題だった、代入して0になれば成功、しかし、時間のとてつもないかかる膨大な数式計算だった。どこかでミスしたら、0にならなかったら、終わり‼️ あの時、数学は5題出た。順列の問題は、苦手だったのでよく覚えている。数列、楕円、三角関数、証明問題だったかな、正直「手順」は、常に、一択だった。つまり私には閃きで解ける問題はなかった。幸い、順列の2問中1問が失敗しただけで、他は全て解いた、解くことができた。私がこれほど数学を解いたのは、これが最初で最後だった。
1988年頃、和田秀樹の「数学は暗記だ」という本だったかな、とにかく売れた。和田秀樹は、灘から東大理Ⅲに合格した、受験評論家、精神科医だ。鉄緑会の創設メンバーの一人。和田が勧めたのは、青チャートか、寺田の鉄則シリーズ(いずれも数学の大学受験参考書)を暗記せよ、というもの。どちらをとっても全5冊あったから、理解が前提となるとしても、暗記には大変な量だ。
実は、和田の本を信じて、この寺田の鉄則を実践した生徒がいた。青学の生徒だった。しかし、数学はそれほど伸びなかったようだ。
平成14年に慶應大に合格した青学の女子生徒は、数学で受験した。私がそう勧めたからにほかならない。彼女は、中1から青学高等部まで指導した。高等部に入ってからは、数学と英語を指導した。このとき、数学の指導に、使ったのは、市販の参考書だった。
平成13年から、竹の会から合格した都立西高の生徒を指導したときは、最初、「大学への数学 演習編」を使い、後に、「細田の数学」シリーズを使った。全12冊ほどあったか。読みやすい本なので、冊数の多いのは気にならない、と思う。彼は、東大志望で、三大模試で全国20番台だったが、結局、慶應理工へと進んだ。
国立進学志望の高校生が、失敗するのは、まず例外なく高校数学に挫折するからだ。高校数学は、指導者が適切なアシストをするだけで、難なく克服できるものなのに、多くの高校生が数学で国立や私立理系を断念するのは残念なことだ。
そうなのだ。数学のアルゴリズムさえ、適切に与えられれば、多くの数学に悩む高校生を救える、のだ。
私が、小学生のために、計算のアルゴリズム、割合のアルゴリズムを開発したことは、多くの凡人小学生を救うことになった。そして才能ある小学生は、たちまちその能力を開花させて、その能力を伸ばすことができた。どこまで伸ばすかは、本人の受検にかける熱意の関数となるから、個人差は如実に出るけれど。
既にして竹の会は、平成20年の都立西合格をもって、これまでのアルゴリズム(過去問合格法と名付けられた竹の会創設以来の私の大学受験の方法を下地にしたもの)に訣別し、新たなる即応性のある、リアルタイムレジュメによるアルゴリズムの開発に成功した。この時、私の新作レジュメで3年間勉強した、二人の成長がその証となる。
一人は、女子で、都立西合格後、お茶の水女子大に進学した。
もう一人は、私立志望の男子で、立教新座と桐蔭理数に合格し、桐蔭理数に進学が、東大文IIに合格を果たした。
私の開発した、新アルゴリズムによって、私は、高校受験成功のアルゴリズムをまず完成させていたのだ。
竹の会は、都立専門だと決めてかかるのは早計の謗りを受けても仕方ない。竹の会には、大手進学塾のように、才能ある生徒が来ないから、せいぜい学校の優等生を都立戸山、都立青山に合格させることで、都立トップ校専門を謳うしかなかったのだ。既にして私には平成10年に早稲田実業高校普通及び商業、立教新座、慶應義塾高校一次まで合格させた、「過去問合格法」と言われたアルゴリズムが確立していた。私には私立難関校をトップで合格させる新アルゴリズムの青写真は、既に確かに私の中に渦巻いていた。わたしは、受ける者の当てもなく、昭和から平成になっても開成、筑駒などの難関高校の過去問を必ず購入しておいた。いつか、明日のために、その時が来た時のために。私には、開成合格、筑駒合格のアルゴリズムが既に出来上がっていた。
城北、巣鴨レベルを難関私立受験などと言って欲しくない。事実本年開成、筑駒に合格した生徒は、城北を受けて見て、問題があまりにも易しく、時間が余って、受けても意味がなかったと実感し、次に受ける予定の巣鴨はスルーした。駿台模試で、筑駒志望者中の3位、開成志望者中の1〜3位を取っていたのだから、そうなる。ちなみに、城北、渋幕の過去問は一切やってない。「どうしましょうか」と相談を受けたが、「不要」と一蹴してものだ。
彼のおかげで、私の高校入試アルゴリズムは、一躍進化を遂げた。何をどうやれば成功するか、わたしの中には筑駒、開成合格のためのアルゴリズムが確かな手順として焼き付けられている。そのアルゴリズムは私の無意識世界でヴァージョンアップを日々重ねている。振り返る時間が長ければ長いほど最適化を重ねる、ことは私が一番よく知っている。