2021.08.17
◎生徒の志望校にどう対応するか
七都立を受けたい、例えば、「新宿に行きたい」と言う。この時、どう判断するか、できるなら志望校に合格させてあげたい。内申はどうか、レジュメの進捗はどうか、V模擬の判定はどうか、V模擬答案の内容はどうか。
気になること。過去問コピーが返ってこないで、そのまま流される。これは、落ちる子の特徴である。数学に白紙答案がある。これも落ちる子の特徴である。英語が振るわない。これも落ちる子の特徴であった。国語が70点前後、これは受験の前提となる素養というか、能力を欠くということになる。V模擬の理科、社会が、60点前後、これはこのままの点では、まず受かることはないから、いいわけがない。それで昔から過去問で何点取れるか、何年度分も試してきた。普通なら、V模擬で60点なら、過去問でも取れる点は60点前後のはずである。ところが、異変が起きた。過去問で何度やっても80点以上取るのだ。普通ならこれは「合格」判定で間違いない。が、本番で全く点が取れなかった。独自校も共通校も理科、社会は問題は同じである。独自だから難しいということはない。本番の理科、社会で点が取れなければ、共通校でも受からない。念頭にある共通校とは、小山台、駒場、三田、文京を想定している。文京でも本番の理科社会は90点近く取らなければ受からない。だから独自校の理科、社会が特に、難しいということではない。同じ問題なのだ。
何か私の知らない、私に隠されている事実がある。そう思うしかない。
生徒の志望校は、心からそこに行きたい、という思いに満ちており、私はなんとかしてやりたいと思う。しかし、子どもの高い望みとは裏腹に私にはその思いを否定する、綻びを見ている。模試の得点がよろしくない、模試の各点が平均点より低い、模試で理科社会が70点を切る(過去問では90点前後取るとしたら説明不能)。綻びは懸念となる。懸念は現実のものとなる。
もちろん懸念のない子などいない。しかし、合格を確信する子は懸念が懸念として心に残らない。ふと過ぎる不安はある。しかし、それを忘れさせるほどの深い確信がある。「君はこのレジュメを解いたのか」、私を感動させる。これなら行ける。そう思わせるものがある。
生徒の志望校にどう対応するか、
落ちるものは落ちる。甘い言葉で「なんとかなる」みたいなことは言えない。「ダメだ」「受からない」と言うことを躊躇してはなるまい。どんなに子どもが真面目で熱心に勉強してもダメなものはだめなのだ。神様は、掲示板にその意思を示す。ないものはない。いくら探してもない。何かの間違いではない。後で実はと番号がひっくり返ることはない。
自分の番号がない掲示板。この時ほど神の意思の、何もかも見抜いた、なんでも知っている、冷徹な裁きを、客観的な事実を悟ることはない。受検のために実質働いた勉強時間だけが正味で測られる。部活、習い事、稽古事、スポーツ、ゲーム、テレビ、家族旅行、里帰り、法事帰省、盆正月の休暇、連休の休暇、そういうものは秤にかからない。正味で測られる。君たちが、悩み苦しみ考えた時間だけが正味として秤にのせられる。神はただ他意もなく正味を測るだけである。掲示板は、正味の計量結果である。君たちの期待、思い、野心、そんなものは1ミリも計量されない。
不安要素を払拭できたか。
1 レジュメで自立できていないこと
思考力基準問題を解いたか
合格はんこを取りながら進められているか
2 模試で名前を載せられなかったこと
3 勉強を最優先する姿勢
「残念ながら志望校は無理です」
本当は、こう言いたかった。しかし、受検生、受験生というのは、どうしても志望校に入りたいという呪縛に心を奪われ、どんな言葉も耳に入らない。時として、その親も呪縛に囚われて、冷静な判断ができない。私の考えは一蹴される。
受験生を惑わす見かけの、高い評価
模試は平均そこそこなのに、都立は、内申さえ良ければ、合格可能性あり、と判断される。
しかし、この点の取れなさ、というのが、本番では、必ず致命的に働く。本番で、必ず失速する。試験というのは、期待とかいうものは、裏切られることになっている。
本番では、なんとかなるということはない。
45分とか、50分という時間制限が、焦りから来るミスを重ねる。だから、ここは戦略的に考えなければならない。時間がないのだから、時間を戦略的に使わなければならない。
焦ってよく読まないで、またよく考えないで、反射的に、反応的に、答えを書く、そして答案を須く埋めようとする、これが一番悪い。
一問一問丁寧に、考えて、解く、これである。時間をかけてはならない。記述問題なら、せいぜい100字でまとめることである。長々と書いてはならない。要点を簡潔に書く。何々だから何々だ。これで終わりである。難問が出たら、どうするか。みんな悩んでいるはずである。それなら解けるところまで解けたら、深追いはしない。潔く開き直って端折る。よく解けそうにない問題を捨てる、つまり解かない、という子がいるが、都立中高一貫校の問題で、それはない。つまり解けない問題は原則ないと考えていい。捨てる問題などない、
ただ、丁寧に考えながら解き進めていったら、二つ、三つ問題が残ったというのは構わない。ただし、残す問題は、例えば、(1)(2)(3)なら、(3)でなければならない。
普通に、考えたら、順番に難しくなっている、と考えるべきだ。ただ、(3)が先にわかるということもあり、すべてわかるということもある。そもそも難しい問題などないというのが、適性では普通かもしれない。だから難しそうな問題を後に回すと、結局1番に戻るとか、2問は捨てるなどと決めて、易しい問題も手付かず、解かないという子もいた。
だから基本すべてを解く方針で、一問一問丁寧に解いていくのが正解である。それで時間が迫っても慌てず最悪白紙もありで飽くまで考えて解く姿勢を崩さないことである。だって考えた問題でなければ何の合格の期待も持てないでしょ。
◎その他
○新型コロナ感染拡大にともなう注意事項
指導日の朝必ず検温をし、異常のないことを確かめてください。
発熱、咳などの諸症状について
発熱等の場合は、必ずお休みしてください。
最近、学習塾でクラスターが発生しています。だれがもちこんでもおかしくない状況です。
家族に発熱者が出た場合も、必ずお休みしてください。
塾でも検温します。塾の検温の結果、37.5度前後ある場合はお引き取りくださるようにお願いします。
○台風等による日程変更について
これから9月、10月初頭までは台風シーズンとなります。
台風等自然災害については不可抗力として、規約により、実施不能として特段振替などの処置はとらないことになっています。これは振替日を設けることが不可能なことがひとつあるからですが、夏については、別の日に実施可能の場合は、振替の予定です。その場合、個個の事情を考慮していますと、振替実施が事実上不可能となりますため、竹の会の指定した日が個人的事情で無理な場合もあろうかと思いますが、ご容赦ください。
台風接近などの場合は、HPにてお知らせしますので、必ずご確認ください。