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高校入試数学の特殊性〜慶應女子・開成・早実など難関私立について

2023.04.14

高校入試数学の特殊性〜
 高校数学との比較から
 高校数学でも、確率とか、整数とか、高校入試で出してもフリーなところは構わず出してくる。これは天才の度合いを図る、つまり、差別化にはもってこいの分野だからである。整数、確率は、受験生の手薄なところで、解くのに時間がかかるので、狙われやすい。
 定番の、関数、円、立体は、高校入試固有の分野である。これらに、相似、三平方の定理などを絡めて、問題を複雑にする。しかし、高校入試数学は、与えられた数値、関係から、予め複数ある、使えそうな道具(等積変形、2点間の距離の公式、…)を選ぶことが求められており、詰まるところその「道具の発見」に尽きる。よく三平方の定理が使えないか、とあれこれ使えるところを探すのだが、一向に埒があかない、ことがある。こういうときは、たいてい道具が違うのだ。思い出せば「あっ」と合点がゆくのに、思い出せない。
 こうなると普段から、道具の整理をしておいたほうがいい。問題の表現から、必要となるであろう道具をリストアップしておくのである。問題の表現を見たとき、可能性のある道具をリストアップしてまとめておくといい。問題を解いたとき、こまめに公式ブックを作っていくことである。
 わたしの今年の仕事の一つとして、この「問題の表現▶︎道具リスト」の制作が、課題となろうか。
 今年は、「合否判定レジュメ」の新作を予定しており、これも重要な仕事の一つである。
 理科の重要事項、理科計算について、まとまったレジュメ「理科解体新書」の制作も準備中である。
 問いの表現から、出題の意図を探り、何が問われているのか、どういう答えが想定されているのか、について、分析したものを執筆したい、と思っている。
 難関私立高校受験の数学について、大手進学塾のトップ層が使う教材について、手に入ったので早速分析してみたが、竹の会のレジュメが、なぜ駿台模試で開成高校志望者中3位以内に常にあったのか、よく分かった。正直、「こんな程度?」という感じがした。わたしが、難関校の問題を解き明かした解説レジュメの素晴らしさがわかってかえってほっとした。驚いたのは、数学で使われている数文字、分数などがかなり幼稚なレベルにあったことだ。どういうソフトを使っているのかわからないが、わたしの使っているソフトほど高度で繊細な表現はできないようだ。おそらくワードの数式機能を使ったのかな。しかしさすがにその道のプロが制作したものであろう。ワードでここまで表せるのは。ただテキストの感想は、全体に粗いというか、拙い。もちろん内容のことではない。もっともわたしのソフトは印刷はできるが、一般の書籍化が不可能と出版社から突き返された経緯があり、「割合の魔法の算数」は、ワードの数式機能や作画機能をたどたどしく使ったもので、竹の会の本来のレジュメとはかけ離れている。
 大手の教材は、数学に限らず、英語も国語も、要は、過去問をベースにしたものなんだろう、と思う。もちろん著作権があるから、そのままは使えないだろうから、参考にして作っているのだろう。それはわたしも変わらないけど、元が過去問だから、竹の会が、駿台模試1番を取れたのだ、と思う。それは過去問に依拠しなければ大学入試指導の経験から戦略がいくらでもあるからだけど。だから大学入試の予備校ならとても勝てない。というより逆に、予備校から「学ぶ」ことが多々ある。竹の会では、慶應大、上智大などに現役で合格したことがあるが、あれは数学を選択したから成功したのだと思う。もちろん英語も科目にある。大学入試の数学は、どの参考書を使うか、で決まる。予備校のテキストもいいものが多いのだろうけど、大学入試では、むしろ予備校も含めて一般書籍で市販しているから、苦労しなくも手に入る。河合塾や駿台の教材には、優れた講師のいい教材があり、その講座を申し込まなければ教材は手に入らないから、そのために高いカネ出して予備校に入る生徒も多いと思う。ただわたし個人の意見としては、市販の参考書だけで十分国立大は受かると思っています。
 

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