2024.03.16
騙される親子は仕方ない。「大手なら安心」、これが根拠らしい。それなら、昨今分別盛りの大人が流行りの投資詐欺に引っ掛かるのも頷ける。ゴージャスなパンフレットと成功談のオンパレード、「私も」と湧き上がる欲がらみの人たちと変わらない。
わたしから言わせれば大手塾ほど欺瞞に満ちた組織はない。大手塾は天才・秀才を集めて、受からせているだけだ。天才だけが使いこなせる教材を作り、天才だけがわかる講師の授業が実施される。大手塾の本音は少数の天才が難関私立・国立に受かればいいのである。その他大勢のみなさんは全体の90%はいようかと思いますが、最初から第一志望など受かるはずもないのに、オプション講座を次から次に買わせて、出せるだけのカネを吸い取り、うまくいって第二志望、たいていは第三もだめで第四、第五あたりでお茶を濁すことになっているのです。それなりに払うおカネは天才諸君並かそれ以上です。なぜって、天才でない凡人は個別指導塾や家庭教師におカネを注ぎ込んでなんとか天才諸君に伍するべく結局は無駄となる大金を注ぎ込むからです。iPhoneを買うと、そのオプションを買うようなしくみです。
大手なら信頼できる❗️ どこが信頼の根拠なんですか。
いいですか。大手塾は合格実績をこれ見よがしに大喧伝します。その数字をそのままに信用するのは勝手ですが、大手塾の合格者数を合計したら、ひとつの難関校の定員を軽くオーバーしそうです。まあ、それはいいとして、問題は在校生のどれだけが第一志望に落ちたのかです。落ちた人たちはまさか落ちたからといって大手にクレームは言わないでしょ。これは竹の会のような受験生が5指に満たないところだと、落ちたら大手のようにはいかない。
大手の称する合格者数。しかし、その何十倍、もしかしたら何百倍もの落ちた子たちは、いったいどこに行くのでしょうか。
第二志望? 第三志望?… 地元の公立中学に行くしかない人も多いはずです。中学受験というのは、実は大きなリスクを背負っていたのです。「受験失敗という烙印」を背負わせてしまうリスク、中には消耗し尽くして無気力となる子、喪失感を引き摺る子、そういう子たちをわたしはわんさか見て来ました。
まあ、それはいいとしましょう。向上心のある子ならかならずリベンジに動くと思います。
問題は、大手に3年も4年もいて、計算力なし、割合のベタな問題も全く解けないままに、落ちるべくして受験した、実に膨大な数の人たちのことです。
計算ひとつ取っても、大手は計算力がないということさえ、個人的にはなにも把握していないのです。割合の問題が解けないということも全く無関心です。それはそうでしょう。大手にしてみれば、天才諸君さえ完全コントロール下に置けばいいのですから。その他の大勢のみなさんの学力などに関心はありません。あるのはその他大勢のみなさんが止めないこと、きちんと大金を払い続けてくれること、だけです。
結果、大手の落ちこぼれのみなさんは、計算力なし、割合の理解など全くなしのまま、めでたく卒業を迎えられるのです。
わたしが残念なのは、竹の会で小2なり、小3なり、いや小4からでも来ていれば、計算力はマスター級、割合理解力は、例えば、芝中程度の入試問題ならしっかり解いてしまうであろうほどの力をつけていることです。そのまま公立中に進んでも何の憂いもないでしょう。きっと学年トップクラスに位置することでしょう。大手の落ちこぼれたちが公立中で落ちこぼれていくのとはまるで違います。あなたたち親が好んで選んだ大手塾なのですから、それもいいでしょう。低偏差値私立高校は、失業者の一時収容施設です。それは専門学校やFラン大学が失業者隠しの収容所であるのとなんら変わりません。
いいですか。中学受検に狂奔することも結構ですが、子どもたちに本当に必要な学力をつけてやらなくてどうするのですか。計算もできない。割合もわからない、そういうできそこないの人間にするために中学受検をやらせたのですか。いいですか。自分の子が世の中に希有な天才などではないことをよく自覚しなさい。天才のマネしても天才にはなれません。