画像
中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

🔛気負いの研究

2024.08.03

🔛気負いの研究
 勝つ、勝たなければ、と気負えば、力が思うようにコントロールできずに、チグハグに力が分散してしまう。試験、試合では、集中、没入できずに、失敗してしまう。
 俗に「肩に力が入る」と言われている状態と同じである。
 考えずに、他の湧き起こる雑念、それは様々な不安の表れである雑念なのであるが、要は、戦わずして散る形である。気負いとは、「気」を背負う、その「気」のことばかりに注意が半ば本能的に集中し、四囲の様子が見えない、ということである。よく幽体離脱の本には、自分が自分の身体から抜け出し、自分を、おそらく死にかけている自分を見ている、ということが書かれているけれど、気負うというのは、自分の偏った意識の殻に取り込まれる状態なのかも知れない。
 柔道の試合では、自然体がいいとされる。偏った姿勢は、裏返しを食いやすい。得意技をかけることばかりに固執すると、すなわち気負うと、四囲の状況が、見えないことになる。
 こうして、勉強についても、常に四囲の状況を見ること、いわゆる鳥瞰すること、俯瞰することが、何よりも大切である。
 
 時間を平気で捨てる人たちは、碁で言えば、先を読めていない、ということである。こういう人ほど、受験直前期に、もうどうにもならないのに、「子どもが泣いている、悩んでいる」などと訴えてくるのだけれども、それならわたしが小5のときに、用意した時間を取らなかったのか、夏季はなぜ休んだのか、その時に、捨てた時間が、今の状況に追い込んだということは微塵も思わないで、まるで「塾が悪い」ようなことを言ってくる。
 わたしは、もう塾はいつでも廃業する覚悟ができている。だから本音を言うことにしている。この夏の指導時間不足は、受験の失敗となるだろうし、学校の成績は、中1なら中2までは誤魔化せても、中3になれば、もうどうにもならないことを悟ることになる。

 夏にどれだけ勉強量を確保したかが、これからの勉強人生を決めることになる。夏の勉強と9月からの勉強では質がまるで違う。それは、夏は、基礎を振り返る、固める勉強をすることが、可能なのに対し、9月からはそれは一切ない、ひたすら過去問練習に尽きるからだ。夏に時間を増やすのと、9月以降では、その意味が全く異なるということは知って欲しい。よく直前期に時間を増やす人が多いけれど、夏薄っぺらい勉強をしてきた人にはその高校はない。直前に伸びるのは、夏の勉強量にかかる。
 それでは夏家庭学習で伸びるか。少なくとも中学までは、塾での指導時間量が全てである。小学生、中学生の家庭学習はほとんど効果がない。これは一昨年まで、竹の会では、夏季は10回で、後は1日10時間の家庭学習に預けていたが、嘘か誠かほとんどが10時間前後を報告してきたが、9月からの成績の伸び悩みが顕著で、時間も嘘で、かつ中身のない勉強に違いないと確信した、
 指導時間が長ければ長いほどいいのは、かつてのSコースで証明されていたが、近年は公立中高一貫校受検者がほとんどなので、そういう家庭は経済的に余裕がない家庭が中心層のためできるだけ塾も安く済ませる傾向が強く、竹の会も10回で費用も低めにしてきた。しかし、それで全滅したのが、令和4年だった。あのときは、新型コロナもあって、指導時間はさらに少なかった。
 正直、わたしは、今はいつ廃塾してもいい覚悟で指導に臨んでいる。だから合格できるだけの時間を取れるコースを用意したのだ。もう経済的な余裕に配慮して、落ちる可能性しかない時間設定はしないことにした。あの時は、塾にカネを使わない人たちから、落ちたことを非難された。そもそも塾を非難するのは勘違いも甚だしいのに、カネをかけない人たちは落ちたと騒いだ。竹の会はカネをかけないで、少ない時間で合格できるところだと勝手に思い込み、竹の会の配慮コースを絶対受かるコースと誤解する。
 夏の勉強量が、これからの勉強生活を決めます。それは、受検は当然として、中学生も変わりません。
 夏にやれることと、9月からやることは、その質が違うのです。そしてこの夏はもう二度と帰ってこない貴重な時間です。
 今年の明大明治、都立青山合格は、夏のアルファのお陰です。あの時に、どれだけできないかを、過去問を使ってチェックしてきたお陰です。9月に「できない」ということがわかったら、もはやそのための手は打てなかったと思います。時間がないからです。
 9月に入ればもはや時間はないのです。それが親にはわかっていない。あの全員落ちた年の子たちが小5の頃、夏は出ないという子たちばかりで、その少ない回数の夏も一切出ないで、自壊、自滅していったのです。家庭勉強なんかではできるようにはならない。わたしはわたしの指導を直截受けた子、しかも長時間受けた子のみが受かることを実はよく知っています。指導時間の少ない子は受かることはありません。残念ですが、これが真実です。 
 また、未だに「まだ中1だから」「まだ小4だから」などと信じている人がいますが、それが間違いであることは竹の会ではもう受検の失敗で証明してきたことです。いいですか、中3の2学期になって英文の読解ができないとか、数学ができないとか、国語が取れないとか、そういう生徒ばかりです。全ては中1になる前の2月、いや小学期の訓練から始まっていました。中学は高校へのただの過程です。ここでのんびり過ごす人の気持ちがわからない。その気でやれば、中学3年間の英語、数学は中1で終わらせられるのに、なぜ学校に合わせてのんびりやるのか。
 これは小学生についても同じである。小5期こそ最大時間をかけなければいけない。なのに「まだ小5だから」と塾をセーブします。小6になってみればすぐわかることです。模試を受ければもう早くから準備してきた人たちが上位を独占しています。
 いいですか。わたしは今の中1, 小5に話しかけているのです。小6になってからでは遅い。中2になってからでは遅い。入試は中3になった時点ですでに詰めの段階です。中3の6月の駿台模試を念頭に中1の今全力投入しておかなくてどうするのですか。これまで竹の会の中学生はたいてい中1の終わる前後にいなくなりました。中1に手を抜いていた生徒は家庭は竹の会とは縁がなかったということです。中2前後に辞めるのは大手がいいという親子です。そういう親子がいますが、勝手にどうぞということです。

ページトップへ