2023.06.24
🟡後から真綿で首を絞めるように効いて来る‼️
勉強というのは、最初から全速力で走るものだということは再三述べてきました。わたしはよく「このテキストをやりなさい」と渡します。あるいはレジュメを渡します。これは当然「やってくれる」ことを期待して渡しているわけです。しかし、受け取ったのはいいけど、一切、全く手をつけないで、一年が過ぎたとしましょう。何度も言いますが、何もやらなければ一年前と何も状況は変わっていないのです。作文だって放置して一年も出さない。つまりやらないままにしておけば、それは一年経っても一年前と何も変わっていないのです。
わたしは様々なテキストをやってくれることを期待して渡して来ましたが、いくら渡しても一切やってないのなら何も事態は変わらないままです。
わたしはよく「手を打つ」と言いますが、やってこそ初めて次の手が打てるのです。手が打てないならもはや指導はできない、ということです。
これは受験ということではかなり事態は深刻です。
どんなテキスト、レジュメ集も、7回繰り返して初めて効果が出る、ということは、受験生なら当然知っていなければなりません。受験直前の勉強は、7回解き直しを視野に入れたものでなければならない。直前に新しいことはほとんどやれない。というか、やってはならない。
さてそうなると何もかも参考書に手を出すということはおよそできない相談である。また受験には最低限やらなければならない絶対量というものがあります。そういうことを踏まえて勉強を計画するなら、必然できるだけ早い時期から全速力で走らなければならない、ということです。
あなたたちには、勉強以外のことに時間を使う余裕は一切ないということです。
あなたたちが、部活、不作為により時間を潰すこと、怠惰で時間を捨てること、旅行で時間を浪費すること、スポーツで時間を燃焼すること、一つ一つは「ちょっとだけ」、「今日だけ」、「1週間だけ」「連休だけ」「お盆だから」「大晦日は特別」「お正月くらい」とあなたたちには、些細な時間だったのでしょう。そういう捨てた時間のトータルが、じわじわとあなたたちの首を真綿で締めるように締めて来る。真綿というのは、綿ですから、ふわっとして柔らかい。しかし、きめ細かく強い生地です。それが最初は柔らかく首に巻きつく。心地よく巻きつく。そして次第に締まり始める。いったん締まり始めたら、これほど強い糸はない。試験直前期(6月前あたりから)、7回解き直しどころか、やったレジュメの少ないこと、やらなければならないレジュメの大量の積み残しで、失速は一気にやってくる。かつてある小6は「しまった」などとわざとらしく言ってましたが、この小6は低学年から直前までバトンを続けて来た子でした。恐ろしいのは、試験直前にはもう確実に「落ちる」とわたしには確信できてしまうことです。そう、受ける前から落ちるとわかってしまう。ところが当の本人、そして子ども可愛さの親は、なぜか直前に限って「受かりたい」と猛然と思うのです。それこそ藁にもすがるような心境なのでしょう。見てると、「受かりたい」という意識だけは勝っていて、しかし、虚しく散っていく。桜は散り際は潔いが、人の心は身勝手で身勝手は棚に上げて落ちたのは塾のせいとして憚らない。