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公立中高一貫校制度の今~高校附属校の不人気、都立日比谷・小石川中等絶対必勝法~物理的条件の研究

2016.03.09

 おはようございます。本日は「暖」の日、「雨模様」です。渋谷Aの3月第3回目の指導日です。

 3月もいよいよ春の本格的な到来の予兆、息吹を感じるところまできました。3月後半から4月、5月の連休あたりまでがもっとも爽やかでいい季節です。新緑の葉をつけた木々が輝く陽の光を一斉に浴びて活力が地上にみなぎる季節、四季の中ではもっとも心和らぐ季節の到来も間近です。合格に晴れがましく入学式を迎える人たちもいる一方、区立中へ進み再起を期す人たちもいます。なによりも嬉しいのは桜の季節を志望の高校に合格して晴れがましく入学式を迎えられる竹の会の卒業生たちのことです。二人とも桜修館で苦汁を味わった再起組です。高校入試で再起を期して竹の会の3年弱の歳月が流れました。途中退塾の危機もあったりといろいろとありましたが、勉強するという軸がぶれなかったのは幸いでした。こうして迎える春はなんとも感慨深いものです。

 W合格もぎの新教育研究会とVもぎの進学研究会が定期的に情報をメール配信してくれるおかげでいち早く必要な情報を目にすることができるようになりました。

 私的にはA4印刷が手軽にできる新教育の情報配信システムを利用しています。さてその配信情報を見ていてある異変に気づいたことがあります。それは3月2日の都立高校合格状況という一覧表です。この中に公立中高一貫校の中の高校附属型の情報も当然載っています。

  ○大泉 男子1.24倍 41人中33人合格 女子1.00倍 31人中31人合格

  ○富士 男子1.09倍 36人中33人合格 女子1.06倍 33人中33人合格

  ○白鷗 男子0.90倍 定員31人 28人受験28人合格 女子0.87倍 定員31人 27人中27人合格

  ○両国 男子1.14倍 40人中35 女子1.29倍 40人中32

  ○武蔵 男子1.47 47中37 女子1.41 45中32

  以上 

  この5校については、今年の大学進学実績による分析を待たなければなんともいえないけれど、去年はいずれも精細を欠いていた。武蔵を除いて選抜試験の体をなしていない。武蔵は当初小石川、両国と並んで都立御三家などと言われた。しかし、去年の進学実績は3年型都立高校の3番手校と言われる新宿、駒場、小山台クラスと比べて見劣りしていた。ただ今年の結果を見てみなければ断定的なことは言えない。なぜか。多摩地区の天才たちは、小石川をめざすのではないか。逆に23区の天才たちが多摩地区へ行くことはほとんどない。さらに多摩地区には、3年型都立で超Aランクの国立、立川、八王子東がある。天才はこちらをめざすのではないか。あるいは高校入試でも23区の日比谷あたりに行くのではないか。

 高校附属型の公立中高一貫校に陰りを読んだのはわたしだけであろうか。わたしの杞憂であればいいのだが。

 ただし、中等教育学校型でも躍進しているのは、23区のそれだけである。九段中等、桜修館中等、小石川中等の3校がこの熾烈な戦線から抜けて出る気配が見えてきた、というのがわたしの実感である。

 公立中高一貫校の選抜は、「落ちる」のが普通の試験である。大量の秀才たちが落ちた。そして今度はいよいよ3年後の最後の決戦に臨むことになる。竹の会でも高校入試の照準を日比谷、西、戸山にロックした。この3校をめざす中から青山、新宿、駒場、小山台クラスも合格を確実にする道を拓くことができると信じている。

 これまで竹の会では日比谷、西に照準を設定して計画を立てたことはない。最終的に西、戸山レベルに仕上げるということは当然考えてはいたけれど、竹の会の生徒にそこまでの鞏固な意識はないからそうしなかった。もし日比谷、西、戸山にロックすれば指導の具体的展開はガラリと変わることになる。日比谷に合格するために必要な物理的条件というものを当然考えた指導設計になる。例えば、これまで定期試験に配慮した指導の弛みみたいなものを当然に認めたきたけれど、日比谷に合格するに十分な物理的必要最低時間というものを考えれば定期試験で受験指導を犠牲にするということは考えられない。

 小石川絶対合格という目標設定にしても同じことである。小石川に合格するには最低の合格可能な物理的必要時間というものは当然にあるわけである。これに満たない勉強時間しかとれないものが合格を口にするのはおこがましいことではないか。

 九段中等、桜修館中等でも同じことが言える。これまで竹の会で桜修館に落ちた子の中にはもともと学力の絶対不足という子たちもいたけれど、能力的には問題ないのに落ちた子というのは、十中八九客観的な勉強時間不足が原因である。いや今年の小石川だってそうだった。勉強時間が足りない。物理的に無理だったのである。作文を書くのをあきらめたり、課題を出すのあきらめたり、物理的に合格に反するあきらめ行動をとっていたりすればそういう行動というのは不合格にのみ顕著に反作用としてはたらく。

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