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東京の初雨、竹の会を巣立つ子ら

2019.01.31

 本番まで 日 初日不算入本番の日まで

 おはようございます。1月31日、天気が崩れて参りました。本日は、夕刻から雨、その後霙(みぞれ)から雪になるとの予想です。この寒さで竹の会の子どもたちもインフルエンザに罹る子が毎回のように報告されており、受検生への飛び火を懸念しております。今のところ、小6についてそのような報告はありませんが、本日の指導についても、この低温と悪天候が予想される中、無理をして出席しないという選択も賢明かと思います。みなさまのご判断にお任せします。

 昨日、水曜日の指導で、受検の子たちは、ほとんどが竹の会を去っていきました。いよいよ2月3日の本番に、満を持して臨むことになります。子どもたちの胸は不安に押し潰されるそうになる、そういう瞬間もあるのかと推測いたしておりますが、竹の会の子たちのことですから、これまでどおり「解き直し」を淡々と、平常心でこなしていくだけのことでしょう。その延長に、あたりまえのように本番がある、だから気負うこともなく、ごく普通に試験に向かっていただければ、それでよろしいと思います。もちろん「絶対に受かる」という、燃えたぎるような、情念は、深奥にある、しかし、意識の世界で、「受からなければ」、「時間がない」、などという否定的な制動をかけてはなりません。いいですか。開き直るのです。いや、逆に、考えてください。意識を逆転させてください。「自分は一問一問を丁寧に読み解いて、問いに答えていくだけだ」、「それで時間が足りなくなれば、それが自分の力だからしかたない」、と、こういうふうに考えてほしいのです。周りがみなできそうに見えたら、「いや、周りもみなわたしのことをできると思って懼れているはずだ、それならば、先に、落ち着いた方が勝ちだ」と、こう思って開き直ってください。もし、第1問から難問だと錯覚して、動揺しても焦ったら負けです。ゆっくりと深呼吸をして、もう一度ゆっくりと問題を読み直してください。あなたが難しいと思っているだけなのかもしれません。もしかしたら問題の意味を誤解しただけなのかもしれません。出題者は、決して、あなたたちに無理難題を押しつけるような無茶はやらないはずです。小学生のあなたたちが、よく考えれば、解ける程度の問題しか作ってないはずです。あなたたちは、普通の小学生ならこう書くだろうというあたりまえのことを書けばいいのです。何も特別なことを書かなければ採点してもらえない、そんなことはないのです。

 それから作文のこと、みなさんはわたしの辛め採点でなかなかA評価をもらえなかった、いやD評価ばかりの作文の子もいました。でもあなたたちは模試ではそれなりに点数をもらっています。だから竹の会の作文評価が悪くても、気にすることはありません。かつて桜修館の作文で、200点満点の95点で合格した子もいたくらいです。ただ、作文を添削してて、気になったことを少しだけ、注意しておきます。これから述べることは、添削にも書いておりますが、ここでは、みなさん一般にもお話ししておきたいと思ったからです。

 まず、作文で「いい作文を書こう」などと気負ってはいけません。それこそ淡々と書いてほしい。それから、作文を書く前に、何を書くのか、テーマ、サブテーマを2つ3つメモすることです。そしてそのサブテーマ1つについて、1つの段落設定をしてください。テーマは、もちろん出題意図に答える、作文全体の主張です。ここで飽くまで、問いが求めていることのみを書くということを忘れてはなりません。桜修館だと、まず問題の分析を書く。問題から決して離れて、飛躍してはならない。よくある環境論とか、地球温暖化に持っていって、蕩々と論じてはならない。飽くまで出題問題そのものについての作文です。その中から、哲学的な、つまり人生の存在にかかわる価値を見つけてほしい。人生に、生き方に引き直してほしい。その上で、その哲学を踏まえた、あなたの日常の体験を書いてほしい。それがあなたの主張の根拠になるのです。だから具体的な事実です。長々と書いてはなりません。簡潔にまとめてください。せいぜい数行です。最後に、あなたの考えを定義してください。「~とは、・・・のことです」と定義してください。定義とは、あなたの価値観の表明です。定義は抽象的なものです。最後のまとめは抽象的なものです。具体は、体験談で、すでに尽きています。

 同じことを何度も繰り返さないでください。文章というのは、二度は同じ言葉は使わないのが鉄則です。英文を読むと、わかるのですが、同じ意味・内容のワードが、いろいろと出てきます。著者が同じ言葉を繰り返さないのは、英文も変わりません。

 前に、一度書いた主張を何度も繰り返さないでほしい。環境が大切だ、と連呼する作文には、うんざりします。迷いなくDを押しますね。

 出題意図は、よく考えてください、出題者は、いったい何を書いて欲しいんだろう、何を書かせたいのか、何を求めているのか、そういうことはいちいち反問してほしい。これは、適性問題を解くときの心構えでもあります。出題者が、問うていることは、どういう答えを期待しているのか、そういう反問をしてほしい。出題者はきっと何かに気づいてほしい、そして普通なら気づくはずだ、と思っている。落ち着いて出題者の考えていることを推理してほしいのです。

 問いに答えるというのは、形式的に、指示に従うことのほかに、出題者が書いてほしいことを書くということなのです。かつて小石川の作文で、字数指定を守れずに0点になった子もいました。こういう形式的な違反は不注意ですから、自滅もしかたない。しかし、出題意図に添わない答案も0点に変わりはないのです。

 さて、あなたたちは、ひとつのことを1つの視点からのみ見て、自分をパニックに落とし込むことはやめてください、ということです。壁に突き当たったら、視点を逆転させてください。逆に、見てください。正面から見るのではなくて、横からも、後ろからも、見てください。逆転の発想、開き直りについては、先ほど述べました。

 それではみなさんこれまでありがとうごさいました。

 心よりみなさんのご健闘とよき結果のもたらせられることを祈っております。

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