画像
中学受験 高校受験 受験相談 渋谷で創立30年

VもぎとW合格模擬の合格基準総合得点が違うことについて

2016.02.02

 おはようございます。2月2日公立中高一貫校適性検査日前日。インフルエンザの流行は去年の2か月遅れでこれからだとか。厳しい低温が続いておりますが、これも長くは続かないのでは、すぐ3月ですから、やがて桜の咲き乱れる季節が確実にやってくる、桜の季節は悲喜こもごも、子どもたちはそれぞれの人生を進む・・。

 竹の会の指導を終えた小6たちは、今日は本番前日ということで、学校を休んで、静かにレジュメの見直しをしている子もいるかもしれません。あるいは学校だけは休まないで行くという子もいるでしょう。この低温の時期にもっとも感染の危険のある学校へ敢えて行くのもなかなか決断のいることでしょうが。

 小6の子たちはそれぞれにこなしたレジュメの種類、量がみなちがうわけです。もっとも多くをこなしてきた、小石川受検の子たちの間でも、かなりの較差が出ています。「合格はんこ」をとりながら先へ先へと順調に進められた子、そしてそういう子が課題をきちんと進めてきたか、そうしたことがすべて今の課題の多寡に結果しているわけです。小石川をめざして少なくとも小5の前期までに竹の会へやってきた子たちはそれなりのことをこなしてきたはずですが、必ずしもそのようにはなっていない。課題を先送り、回避していれば、必然較差はどんどんと広がる、それが竹の会というところです。

 わたしが認識しているのは、課題の提出を完全ではないけれどきちんとやってきた小6は、4名のみでした。小5までに入会した小6では、全くといっていいほどほとんど出さなかった子たちの群と二分されています。わたしが結局課題をまともにやらなかった子たちの群というのは、気まぐれに思い出したように出す子もいたけれど続かないという印象を持っております。ただこのことと早稲田進学会の模試の結果とは別のようで、大手の子と競うと竹の会ではできない部類に属する子たちがそんなに悪い成績ではないというのも了解しています。大手の子たちが烏合の衆なのか、竹の会のレベルが高いのか、どちらかですね。

 模試の予想する合格可能性と、わたしが合格の高い蓋然性をもつ場合とは当然にちがう。わたしは、指導レジュメで「合格はんこ」を取りながら進めてきたか、課題を規則正しく提出してきたか、指導レジュメをわたしの想定するだけの量こなしてきたか、そしてわたしの指示通りにを「7回解き直し」を実行したか、そういうことを最重要視する。そういう子の中から合格者が出るのは間違いないと見ている。

 ただ竹の会の子たちというのは、他塾の子に比べてレベルが高い、そういう子たちが、合格線上にあるのではないか、というささやかな期待を持っている。というのは、かつて竹の会で小5の一年間を過ごしたという子の親御さんからメールをいただき、去年桜修館を落ちたけれど補欠に入ったということを教えていただいた。本番の得点まで教えていただいた。その親御さんのお話しでは、「やはり竹の会で一年間過ごしたことが大きかった」というような主旨のことを言われています。わたしから見て、わたしの基準からこぼれる子たちが他塾ではトップクラスにいるということを耳にするにつけ、わたしは、こういう子たちは実は合格線上にあるのではないかと思うようになりました。それなら合格最低点というものを知ることで、戦略もある、と考えたのです。そういう子たちが合格する可能性というのは、一重に作文の得点にかかるということもわかっています。わたしはそういう子たちにはそういう子たちなりのまとめ方というものを指導してまいりました。本番では半分解け、などと言うことを言ったら、小石川志望の子が模試で半分だけ解いて残りは白紙で出したということを聞きまして唖然としました。この子は省力化する傾向の強い子で、問いに対する答えも省力化するところがありましたが、まさかそういう挙に出るとは想定していませんでした。本番でなくてよかった。

 さて、今日は、VもぎとWもぎについての合格基準点が違うことについての保護者の方の質問がありまして、これに答えるべく表題に取り上げました。

 ご存知のように、実はわたしはWもぎのほうはほとんど見ていなかったのですが、Wの基準点は、Vより高めの傾向にあります。例えば、戸山男子だと、Wは890点、Vは860点で、30点も違います。三田だと、Wは845点、Vは810点です。文京は、W785点、V760点ですね。これは大問題ですよね。保護者の方が心配されるのもわかります。例えば、早稲アカというのは、Wもぎを使っていると聞きましたが、かなり高めのところで受検するかどうかを決めていることになります。実は、わたしは、業者テストが廃止されて、自主運営するようになってから、ずっとVもぎで当日何点とれば合格できるか、というのを計算してきました。一度もWもぎを使ったことはありませんでした。今回、両方の模試を受けた親御さんからどちらを元に考えたらいいのか、という至極もっともな質問を受けたわけです。

 この差というのは、特に、共通問題を出す高校ではかなり大きな問題だと思うのです。独自問題校の場合、あの基準というのは、前提として共通問題をおいているので、実は使えないからです。件の親御さんはネットでいろいろ検索したらしいのですが、判然としないということでした。

 実は、わたしは、昨日、VとWのそれぞれの担当者に直接ずはりと訊いてみました。しかし、正直、明確な回答は得られませんでした。

 Wの担当者がその基準点を出すにいたった明快な計算式を出すことができなかった、ということです。ただわかったのは、Wは、去年の合格者の平均点をどうも重視しているようだ、ということです。これが高かったのでこうなったという説明に終始していたからです。どうも数値の出し方というのは、それほど客観的なものではないのではないか、一応このくらい程度のものなのではないか、という印象です。

 Vの方はどうか。Vは長年わたしが信用し使ってきた数値です。それで実際上一度も問題はなかったと思います。もっともたいていはVの想定する基準点よりも、高い点をとるケースが多かったということもありますから、なんともいえませんが。Vの担当者の見解からは、合格者の平均点が高いから、という判断は出てきませんでした。たださかんに「偏差値から推測して」ということを繰り返しておりました。いずれにしても、ここでも明快な数値算出の式なるものは提示はありませんでした。

 数値は絶対的なものではない、ということでしょう。一応の目安です。ただ目安にするとして、どちらを目安にするか、と言う問題は依然として残るわけですけど。Wを目安にすると受けるのを断念するケースも出てくるでしょうね。早稲アカなどはもっぱらWのみをやるそうですから志望校を下げるとか、都立そのものを諦めるという私立受験生も出てきておかしくない。

 わたしは、実は迷っていない。Vでいいでしょ。Vの基準を使って、当日点を想定し、それよりも高い点数をとるようにする、それで折り合いをつければいいと思います。

 Wを基準にすると、かなり苦しい選択になります。志望校を下げるなどのことにもなりかねません。まあ、それであきらめたり、下げたりする人が出るのは歓迎しますけど。

 

ページトップへ