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🔛「ポイント集」のコンセプト

2023.11.24

🔛「ポイント集」のコンセプト
 網羅主義・完全主義の否定が、出発点
 何が、どういう形で問われるのか、これが前提になる。
 予備校の完全版テキストについて
 何もかも網羅されているのが、売りの複数の予備校の高校入試用の理科と社会を実際に手に入れて、目にしてみた。細かい字でかなりの厚さでびっしりと知識が組み込まれている感じであった。巻頭には現在の基本となる知識はすべて網羅していると自信に満ちたフレーズが見える。余程自信があるのだろう。しかし、令和5年に都立社会に出題された「大阪紡績」という言葉は、どこを探しても見当たらなかった。
 「大阪紡績」は、教科書には、資料として挿入された写真の説明の中に、細かい字であるだけである。高校の教科書だと、かなり詳しく扱われているところではある。わたしは、市販の参考書、大手塾のテキストなど、しらみ潰しに調べたが、どこにも見つけられなかった。
 こうしてこれらのテキストが,過去の遺物集だということを知ることになる。もっとも大阪紡績を知らなくても、歴史の中の大まかな流れとして、産業をとらえていれば、解決可能と思われる。つまり,大切なのは,産業の変遷という法則なのである。個々の言葉に囚われてはならない。
 網羅主義というのは、もともと求められているわけではない。大手塾や予備校が、知識を基準に、テキストを作ったから、必然そうなる運命にあった。
 しかし、人間は、網羅された知識を悉く頭に入れるのは、不可能である。かつての司法試験では、膨大な知識を頭に入れることが合格には必要と考えられていた。指導する側が権威主義的にそういうものだと前提して、指導していた。
 われわれは、今一度考えて見なければならない。人間に不可能なことを求めるのが、この試験なのか、ということである。
 そういう目で見ると、本当の真実が見えてくる。
 知識に惑わされてはならない。知識の背後に隠れた、真理(法則)が問われているのだ。わたしたちは、出題者を良心と見識のある、神の意思を持った人間と想定して考えるしかないのだ。神ならば恣意的な無理難題は押しつけたりはしないはずである。神とは合理的意思のことである。
 網羅的テキストを最初から読み通すのは至難のことであり、脳を害することは間違いない。わたしたちは、「これだけ」という範囲があるから「やる気」になるのである。また、わたしたちは、完全であることを求められると絶望を仄めかされたような感覚に襲われる。人間は自分が不完全なことを知っているのだ。ものごとは完全ではあり得ない。
 わたしたちは完全な、絶対的知識を求められているのではない。相対的知識を求められているのだ。
 ポイント集とは、完全なる知識集ではなく、相対的知識集なのだ。相対度を決めるのは、出題者の意思であり、それを知るために過去問を解くのだ。出題者の一般意思を過去問から知る、これがわたしの、竹の会のポイント集のコンセプトと言っていい。
 知識は、法則で語られなければならない。わたしたちは、知識を法則化することが、勉強にほかならなかことを知らなければならない。勉強とは、知識を法則化することによって、脳に整理していくことに他ならない。
 勉強とは、何か、それを学ぶ、知るのが、勉強の早道である。
 その過程で、わたしたちは、カオスの中から、混沌の中から、法則を見つける喜びを知るであろう。
 知識は法則化することで、脳に秩序をもたらす。

 勉強はカオスとの格闘である。カオスに処するには法則性の発見,ひたすら法則を見つけることに意識を集中させなければならない。

 鍵は常に法則性にあり。

chaos

カオスchaosとは、「混沌」を意味する英語である。無秩序で、さまざまな要素が入り乱れ、一貫性が見出せない、ごちゃごちゃした状況・様相を形容する表現として用いられる。

日本語では,いかにも雑然としていてまとまりのない様子や、およそ関係なさそうな要素が無作為に入り交じってるように見られる状況を指して「カオスだ」とか「カオス状態だ」という形で用いられる。「カオス」の語源はギリシア語の Χάος(khaos)である。これは元々は宇宙(コスモス)が成立する以前の秩序なき状態を意味する語で英語では chaos と表記し「ケィオス」に近い発音をする。

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