2025.08.27
🟦引いていく感覚‼️
体にいいものを多く摂ろうとするよりも、体に悪いものを少しでも減らすこと‼️
これは、脂肪肝の対策・指針です。 もちろん通説ではない。
これを勉強に置き換えてみたらどうなるでしょうか。
脳にいいものを多く摂ろうとするよりも、脳に悪いものを少しでも減らすこと、となりますね。
脳には「忘れる」という自己保存の機能があります。雑多な膨大な知識は、寝ている間に整理されます。いわば断捨離されるのです。脳は自動的に「引き算」をやってます。
知識をただ暗記するだけ、それが脳の本質に反することは誰が考えてもわかる。語呂合わせは、そうした脳の性質を考えて、いや脳が語呂合わせでも「意味」を付加すれば、脳に収めてくれる、という性質を見事に利用したわけです。
だから、知識を脳に入れるには、つまり、記憶に留めるには、「意味」という媒介が必要なのです。
意味は、論理で繋がれると、さらに脳に受け入れ易くなります。意味で繋ぐということです。
脳は具体的な知識の断片ではなく、抽象化された概念をよく受け入れます。
わたしたちは、思考する。脳を使って思考する。こういうとき、有効なのは、引き算思考なのです。よく選択肢問題なんかでは、消去法というテクニックが使われますが、これも似てます。消去法は、絞り込む方法です。一つに絞る方法です。
わたしたちは、思考するとき、何かいい考えをプラスしようとしてはいけない、それより、悪いものをマイナスする思考をする、ということです。プラスするのは、既存の知識を混乱させることがよくあるのは経験的に知っていることである。マイナスすることは、断捨離の精神ですから、整理される。作文なんかも、マイナスする思考ですっきりするはずです。
よく脳にいいというと、すぐにサプリとか、なんとか、摂る人がたくさんいます。いいものはどんどん取り入れよう、とするわけです。なぜか、それが正しいと信じてかつ疑わないわけです。しかし、いいもの(と思っている)なら、全て取り入れる、それで脳は平気なのでしょうか。わたしには、とてもそうは思えません。むしろ、脳は「もういい加減にしてくれ」と無意識、潜在意識で思っているかもしれません。なにしろ睡眠とは、脳の断捨離の機能なのですから、そこから推して知るべしです。
ところで、いいものをどんどん取り入れる人の発想には、脳の中にある悪いものはない、いや関知しない姿勢が透けて見えます。悪いものはないのか、と考えもしないのです。外にばかり目が向けられて、今の脳について何も見てない。わたしたちは、引き算思考という、逆ベクトル思考を見直さなければならない。足すのではなくて引くのである。生活習慣にはこの引き算思考が特に大切である。引き算を邪魔するのは、人間の快楽本能である。どうでもいいものから引き算して、本当に大切なものだけにする。判断に迷ったら引き算です。
判断に迷ったら引き算‼️
迷うのは、たいてい欲からです。我欲です。欲は引き算の対象です。せっかく休みまでとって家族でヨットで海で釣りをする、予約をとって、カネを払って、来たが、運悪く台風が近づいて、漁師も漁を休んでるのに、「せっかく高いカネ払って、休みまで取って来たのが無駄になる」、その家族はそう思ったのでしょう、旅館の人が止めるのも聞かず、海に繰り出したのです。そして2時間後には暴風雨に遭い、家族は命を落とすのです。ここで引き算思考をするのは、欲が邪魔します。そうなんです。引き算思考の最大の敵は欲なんです。そのときは、かけがえのないものに思えてしまうのです。後から考えて人間の欲に支配された判断の愚かなことはわかりますが、当の、その時、冷静な判断ができるのか、難しい。ここで、引き算思考は、比較衡量するものではない。絶対引き算なんのです。というか、ヨットで乗り出すのは、プラスすることです。台風の危険とヨットの楽しみを比較衡量するというのも、おかしい。両者は「利益」衡量にはならないからです。つまり、文句なしに、引き算思考しかない。
先程あげた選択肢問題の解法として有名な消去法にしても、引き算思考と考えていい。消去法は、昨今の問題では、完全ではない。必ず最後の2肢は、間違いとは言い切れない体裁になっているからである。これは、国語なら、本文の解釈として、肢に盛り込むからである。肢は本文の抽象化として作られる。だからそこでは抽象化として本文と符合するのはどちらかという視点から考えなければならないことになる。つまり、ここでは引き算思考が役に立つのだ。
わたしたちは、健康に気を遣い、健康にいいものを摂ろうとする。サプリ(ウコン、Caなど)、特定の食物など。しかし、そこには、悪いものを取り除くという思想が一切見られない。何かを付加しようとする、加える思考だ。違うだろ❗️足りないのではなくて、足り過ぎているのだ。引き算以外に何があると言うのだ。摂ってはいけないものを引き算するのだ。糖質などは引き算の最初に挙げられるものだろ。糖質の猛毒性は、少し肝臓について書いた、良心的な本を読めば書いてある。糖質を欲するままに摂り続け、肝臓にいいからとサプリをあれこれ呑む、馬鹿げた話しだ。とにかく足す思考は危険だ。何かを買わなければならないというのは、足す思考だ。足す思考をするときは、慎重にならなければならない。
わたしは、令和4年に筑駒、開成に合格させた。この時の指導は、どういう思考を取ったか。
無駄な勉強を一切させたくなかった。竹の会では、何をやるかは、決まっていた。だから予定のレジュメその他を終わらせてからは、実戦形式の指導とその度に、何が足りないかを検討し、一冊を足すことだった。一冊を仕上げるために、原則1週間を与えた。中には、猶予1か月というものもあった。この指導は、中2の秋から冬にかけてのことだったと思う。要するに、足す思考に慎重だった。多くの受験生が、特に、大手塾では、特別講座とか、オプション講座とか、やたら足していくことで失敗する。