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🔛抽象化とは、事象を分離すること、分類することだ‼️ 国語読解のヒント

2024.01.01

新年あけましておめでとうございます。

           2024年 元旦

           竹の会 塾長 阿部雄彦

 

🔛抽象化とは、事象を分離すること、分類することだ‼️

   国語読解のヒント

 抽象化を定義するとき、複数の事象の共通部分を一つの概念に構成すること、と言われる。これは、分類することを具体的に言ったものである。
 しかし、上の定義では、単一の概念を抽象化する場合が、抜けている。
より抽象的に言い換えるということはあるからである。
ここで、「言い換える」ことが、どうして抽象化なのか。
それは、具体的な表現をとらえて、その具体的な言葉をさらに「一般的」に言い換えるということである。一般化というのは、個々具体的、特別の事例にだけ当てはまるのではなく、より多くの事例に当てはまる、ように概念を広げるということである。こうして、一般化というのは、抽象化を機能から見たものということができる。
ある言葉が、特別な場合だけにあたる場合は、それは一般的ではない。一般化することが、すなわち抽象化することになる。
さて、わたしたちは、国語の文章を読解するとき、国語の文章というものが、ある実体をさまざまな言い換えをして表現されることを知らねばならない。それを知ることがとりも直さず、国語を戦略的に解くことに繋がるからである。国語の文章というのは、基本言い換えでできている。言い換えは、恰も前の文の言い換え、それは易しく言い換えたものか、より抽象的に、定義として、価値観として、言い換えたのかもしれない。  

 戦略的というのは、法律学において、実体(事実・事件)があり、まず、法律効果が裁判官なり、法学者なりの価値判断で、決まり、その効果を法解釈で、根拠づける、ということが行われるのと似ている。裁判官は、最初に、殺人罪相当と結論を出して、被告人の行為が、刑法に規定する殺人罪の文言に該当することを弁証するのである。例えば、窃盗の構成要件は、「他人の物を窃取したる者」であるが、他人の家のコンセントを勝手に使用し、電気を使用したら、どうなるであろうか。電気は、物の定義に当たらないのではないか、ということである。しかし、古く大審院の判例は、物という文言の解釈を法的に構成して、結論を正当化したのである。その後刑法が改正され、疑義払拭のため電気窃盗が文言化された。刑法、いや法解釈とは、抽象的な文言を具体的な事実に当てはめることであり、該当するという場合でも、非該当の場合でも、抽象的文言の具体的解釈、つまり言い換えがなされることになる。
 脳の事実、地球上の事象の表象は、言葉がなければ、感情、喜怒哀楽、感受性で、表出されるほかない。言葉は、人間が脳を整理する道具であった。言葉が洗練されなければ脳の表象を的確に表現できない。言葉に未熟な者は、言葉で考えるよりもさきに感情が表出される。また言葉に表せないことで感受性を自分の本当の実体だと思ってしまう。それは言葉が脳の表象を余すところなく言い表せないことから生ずる、一つの現れかもしれない。その意味では、言葉は不自由である。
 近代文学の小説家は、脳の表象をどう言葉で表すかに苦心した。推敲という言葉もそのことを表す。詩や俳句は、どちらかというと感受性に言葉を当てはめたようなところがある。詩や俳句は脳の表象を言葉にする前に、感情、感受性を言葉にしたもの、とわたしは思う。
 音楽は、私たちのその当時の心のもやもやしたものを、あっ❗️と思うほどに細切れの言葉にしてメロディに乗せる。言葉で論理的に説明するというよりも、感情を言葉にする。音楽の言葉は、感情語であった。ところが最近は音楽に乗せて、理屈、論理、つまり、「…だから…だ」みたいなものも出てきた。
 しかし、音楽は、わたしたちの、捉えようのない、整理しようのない、言葉で説明できない、感情、感受性を、断片で捉えて、繋ぐ、感情脈絡を本質とするものである、とわたしは思う。
 さて、言語という、脳の表象を不完全にしか言い表せない道具を使って、脳を整理する道具を私たちは如何にしてより使える道具にするか、が問われている。 
 国語の読解について
 国語は、言語で表された著者の価値観を読み取る学問である。
 その意味で、脳の表象と言語の関係に似ている。
 哲学の、言語論的転回は、著者の価値判断とその表現たる言語の関係が、結局、言語世界の中で、完結することに気がついた、ということである。
 わたしたちは、国語の読解において、こうした言語論の世界にいることに気がつく必要がある。

 よく著者の「言いたいこと」を読み取るのが読解だと言われる。著者が何を言いたいのか,わたしたちは言葉をたよりに詮索するのである。もっとも受験の国語は,著者が言いたいことではなくて,出題者が「これが著者の言いたいことだ」と考えたことを詮索するものと言える。素の文章ではなく,受験の国語は,出題者が考えた問題を解くのであり,出題者が素の文章をどうとらえたかが問われている。ここを誤解してはならない。そうなると出題者は,素の文章を文章中の言葉だけで問題とするしかない。受験国語というのは,その出題者の創った言語論世界の中だけの,言語論的な問題を解決するという科目である。素の文章の著者の考えは関係ない。素の文の著者が本当はどう考えていたかではなく,素の文章の言葉の関係だけを根拠に創られた問題を解くのが受験国語である。いわば狭い世界の言語論的転回である。

 とは言っても言語論的転回,つまり言語論内だけで解決するように創られていることは間違いない。

 その場合の作法は,著者の価値観,実は出題者のとらえた価値観を,言語表現で弁証しているということをとらえて,徹底して言語論的にアプローチすることである。

 国語読解力をつけるにはどうす;ばいいですか,という質問がありました。

 言葉というものが,何か実体を言い表す道具・方法なのだということを悟ることです。実体を余すことなく表現することが,不完全な言葉を使って実体を表そうとしているのだということを悟ることです。この不完全な言葉でいったい何が言いたいのかをわたしたちは不完全な言葉をたよりに解明するしかないのです。

 小説を読めというのは,作者がこの不完全な言葉を見事に使い切って,実体を表現している手法を学べということなのである。作者の手の内で転がされて,実体に感動しろということではない。わたしはそう考えます。作者がどのように不完全な言葉を使い,実体を表現しようとしているか,そこを学ぶのが読解のための読書である。読書を愉しむのでは,テレビを見たり,音楽を聴いたりと同じでただの娯楽としての読書である。読解修行としての読書とは,作者がいかに実体を表現しているのか,その言語論の巧みさを学ぶことである。わたしはそう思います。 

 お薦め図書 重松清「小学五年生」など重松作品

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